永瀬忠志

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永瀬 忠志(ながせ ただし、1956年(昭和31年)2月15日 - )は、日本冒険家島根県出身。リヤカーマンの愛称で知られる[1]

略歴・人物[編集]

少年時代に自転車で20kmの小旅行を経験。この体験が自身の冒険の原点となる。18歳のとき自転車で海岸沿いに日本一周旅行に挑戦。

大学では機械工学を専攻、真冬でもタンクトップに作業服を羽織るだけで登校していた。 近年は工業高校の教員として働いている。

19歳のとき初めてリヤカーで日本徒歩縦断して以来、41年間で地球一周分に当たる4万7千kmを歩いた。2005年植村直己冒険賞を受賞[2]。また、2016年5月にはTBS系『クレイジージャーニー』に出演しこれまでの旅の映像などを公開、同放送は2016年5月度月間ギャラクシー賞を受賞している。

リヤカー旅の記録

エピソード[編集]

  • 旅で使用するリヤカーは水・食料に加え寝具・食器・衣類・修理道具・予備の部品などでリヤカーを含めた総重量は200kgを超える。なお初代の「大左ェ門」を除き、歴代のリヤカーには「田吾作」という名がつけられている。通常サイズの「田吾作」シリーズのほか、さらに小型の「田吾作ジュニア」シリーズも存在する。
  • 1982年アフリカ横断の際、リヤカー一式を盗まれ旅の中断を余儀なくされた。その7年後の1989年に再度アフリカ横断を目指し達成している。この旅では横断達成の後、更に北上を続け、サハラ砂漠を縦断し地中海に到達。地中海を渡り遂にはパリへと到達した。ケニアモンバサを出発してから375日目のことであった。

著書[編集]

  • 『GO!!豪大陸 田吾作号の冒険 オーストラリア大陸4200キロ リヤカー野郎徒歩横断 』(1982年、立風書房ISBN 978-4651740126
  • 『田吾作、アフリカを行く―リヤカーで大陸横断6700キロ』(1986年、立風書房、ISBN 978-4651740140
  • 『リヤカーマン アフリカを行く―歩いてアフリカ大陸横断11000キロの大冒険 』(1991年、学習研究社ISBN 978-4051019570
  • 『サハラてくてく記―リヤカーマン アフリカ大陸横断11,000キロ』(1994年、山と溪谷社ISBN 978-4635280297
  • 『アジアてくてく記―足で旅した6200キロ』(1998年、山と溪谷社、ISBN 978-4635280396
  • 『リヤカーマン―徒歩で地球一周4万キロ (post card collection)』(2005年、スタジオワープ、ISBN 978-4860101008
  • 『リヤカーマン―地球一周4万キロを歩いた男』(2006年、毎日新聞社ISBN 978-4620317878
  • 『リヤカーマン アンデスを越える―アタカマ砂漠、アンデス山脈越え1000キロ徒歩横断』(2008年、日本経済新聞出版社ISBN 978-4532166472
  • 『リヤカーマン、歩いて世界4万キロ冒険記 』(2008年、学習研究社、ISBN 978-4052030161
  • 『絵本 リヤカーマンって知ってるかい?』(2016年、少年写真新聞社ISBN 978-4879815866
  • 『リヤカーマンからの〝贈る言葉〟、10代の君へ ―冒険家永瀬忠志・世界1周を歩いて―』(2019年、アメージング出版、ISBN 978-4909570918

主なメディア出演[編集]

脚注[編集]

  1. ^ リアカーマンとは”. TV東京. 2017年7月25日閲覧。
  2. ^ 2005「植村直己冒険賞」受賞者の紹介”. 植村直己冒険館. 2017年7月25日閲覧。

外部リンク[編集]