探偵 神宮寺三郎 時の過ぎゆくままに…

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探偵 神宮寺三郎
時の過ぎゆくままに…
ジャンル コマンド選択式アドベンチャー
対応機種 ファミリーコンピュータ (FC)
開発元 データイースト
発売元 データイースト
プロデューサー 竹内倫
ディレクター 吉田穂積
シナリオ 野島一成
プログラマー 淵上和男
音楽 酒井省吾
浜田誠一
三浦孝史
鈴木雄司
高浜祐輔
山仲清二
美術 寺田克也
シリーズ 探偵 神宮寺三郎シリーズ
人数 1人
メディア 1メガビット+64キロRAM
ロムカセット[1]
発売日 日本 199009281990年9月28日
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
その他 型式:DFC-J4
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探偵 神宮寺三郎 時の過ぎゆくままに…』(たんてい じんぐうじさぶろう ときのすぎゆくままに…)は、1990年データイーストから発売されたファミリーコンピュータアドベンチャーゲーム。「探偵 神宮寺三郎シリーズ」4作目にあたる。

概要[編集]

本作を収録したPlayStation用『探偵 神宮寺三郎 アーリーコレクション』(1999年)の販売(後にゲームアーカイブスでも配信)や、Wiiバーチャルコンソールで配信された。また、携帯アプリ用ゲームとしてリメイクされ、これを収録したニンテンドーDS用『探偵 神宮寺三郎DS いにしえの記憶』(2007年)も販売された。

なお、タイトルは前作『探偵 神宮寺三郎 危険な二人』(1988年)と同様に沢田研二のシングルレコード「時の過ぎゆくままに」(1975年)を意識して名づけられ、パッケージ表記では『探偵 神宮寺三郎 時の過ぎゆくままに』とされている。

ゲーム内容[編集]

システム[編集]

  • コマンド選択方式。前作同様、神宮寺パートと洋子パートがある。また過去パートはセピア色、現在パートはカラーになっている。
  • 探偵 神宮寺三郎 横浜港連続殺人事件』同様、バックアップ機能がないロムカセットのため、続きをプレイするためにパスワードの入力が必要(入力数は4文字と少なめだが、パスワードを聞いた所からではなく、パートの始めからのスタートとなる)。

エピソード[編集]

  • 本編で重要な鍵を握るズタは、モデルとなった犬が開発会社近辺にいたらしい。

あらすじ[編集]

ある暑い夏の昼の日。新宿中央公園で神宮寺は一匹の犬を見つける。そこからふと甦る1年前の事件。それは盗まれた絵画を見つけてほしいという依頼だった。解決は容易だと思われたが、背後に複雑な人間関係を垣間見る。

登場人物[編集]

レギュラーキャラクターは
佐田 健一
和美の一人息子。心臓の病気を患っている。
佐田 和美
健一の母親で行方不明になっている。
細川 良介
信子の夫で企業経営者。出張中に絵画盗難にあった。
細川 信子
良介の妻。神宮寺に風林豪造を介して絵画捜索の依頼をする。
細川 英二
良介の息子。しばらく家出していたが最近戻った。信子と折り合いが悪い。
細川 淳子
信子の連れ子。英二は義理の兄に当たる。
花田 勘吉
骨董品を扱うガラン堂の店の主。 
ニッキー
和美が勤める美容院の店長。本名は「オオトリ ケイスケ」。
ズタ
熊野から預かった元警察犬。神宮寺には冷たい。
よしえさん
信子のホステス時代からの友人。

移植版[編集]

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数 備考
1 探偵 神宮寺三郎 アーリーコレクション 日本 199908051999年8月5日
PlayStation データイースト データイースト CD-ROM SLPS-02157 - ファミリーコンピュータで発売された4作品を収録
2 探偵 神宮寺三郎 アーリーコレクション 普及版 日本 200102012001年2月1日
PlayStation データイースト メディアリング CD-ROM SLPS-03137 - 廉価版
3 探偵 神宮寺三郎 時の過ぎゆくままに… 第一章、第二章:
日本 2004年7月30日[2]
第三章、第四章:
日本 2004年8月[3]
iアプリ ワークジャム コナミオンライン ダウンロード
(コナミネットDX)
- - リメイク版
4 探偵 神宮寺三郎 時の過ぎゆくままに… 日本 2006年
Windows ワークジャム アイレボ ダウンロード
(i-revo)
- - ファミリーコンピュータ版の移植
5 探偵 神宮寺三郎DS いにしえの記憶 日本 200707192007年7月19日
ニンテンドーDS ワークジャム アークシステムワークス DSカード - - 携帯アプリ版を収録
6 探偵 神宮寺三郎 アーリーコレクション 日本 200712262007年12月26日
PlayStation 3
PlayStation Portable
(PlayStation Network)
データイースト ワークジャム ダウンロード
ゲームアーカイブス
- - ファミリーコンピュータで発売された4作品を収録
7 探偵 神宮寺三郎 時の過ぎゆくままに… 日本 200901062009年1月6日
Wii データイースト アークシステムワークス ダウンロード
バーチャルコンソール
- - ファミリーコンピュータ版の移植
携帯アプリ版

全編カラーで統一された事以外は大きな変更点はないが、章ごとに確認パートがあり、キーワードを正しく選択しなければならない。また、登場人物に警部補の小林勇介、謎の男である須賀が追加されている。前3作のアプリ版と比べると変更点は少なくなっている。

スタッフ[編集]

  • 脚本、演出:野島一成
  • 演出:野島一成、野中市郎
  • 背景:信久敬雄、中山耕一
  • 原画:寺田克也
  • 動画:山本良博、平根康子
  • 音楽:酒井省吾、浜田誠一、三浦孝史、鈴木雄司、高浜祐輔、山仲清二
  • 技術:淵上和男
  • 協力:中村良、金山隆信
  • 指揮:竹内倫
  • 監督:吉田穂積

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通25/40点[4]
ファミリーコンピュータMagazine20.17/30点[1]

ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは合計25点(満40点)[4]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、20.17点(満30点)となっている[1]。また、同雑誌1991年5月10日号特別付録の「ファミコンロムカセット オールカタログ」では「回想をしている場面では、画面がセピア調になり、雰囲気を盛り上げている」と紹介されている[1]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.55 3.41 3.21 3.46 3.41 3.13 20.17

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、187頁。 
  2. ^ 津田啓夢 (2004年7月30日). “「コナミネットDX」で神宮寺三郎シリーズの新作追加” (日本語). ケータイ Watch. インプレス. 2019年3月10日閲覧。
  3. ^ 神宮寺三郎「時の過ぎゆくままに」がiモードに” (日本語). SOFTBANK GAMES NEWS INDEX. ITmedia (2004年7月30日). 2019年3月10日閲覧。
  4. ^ a b 探偵 神宮寺三郎 時の過ぎゆくままに… まとめ [ファミコン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2016年11月5日閲覧。

外部リンク[編集]