ユエン・ウーピン

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ユエン・ウーピン
Yuen Woo Ping.jpg
2010年、テキサス州オースティンにて
中国語 袁 和平
Yuán Hépíng
出身 香港
出生 1945年
広東省広州市
国籍 香港
別名 八爺
英語名 Yuen Woo-ping
職業 映画監督武術指導アクション監督

ユエン・ウーピン袁 和平、Yuen Woo-ping、1945年 -)は、香港の映画監督武術指導アクション監督である。

人物・経歴[編集]

1945年、中国広東省広州市で10人兄弟の次男として生まれる。父は、1930年代に京劇から香港の粤劇中国語版(えつげき)に移籍し名門粵劇団で活躍、のちに映画界に入り香港映画初の武術指導となった袁小田(ユエン・シャオティエン[1]

その父から幼少時より弟たちと共に北派の武術と京劇を習い、また1年間サモ・ハン・キンポーらの所属していた中国戯劇学院で学んだ [2]。 やがて父について撮影所に行くうちにスタントマンとして映画界で働くことになる [1]

1971年の『瘋狂殺手(原題)』では弟袁祥仁(ユエン・チョンヤン)と初めて武術指導を担当。香港の著名監督でプロデューサーでもある吳思遠(ン・シーユェン)のもと [1] 香港台湾で30本以上の映画で武術指導をつとめたのち[3]、1978年にはジャッキー・チェンを主演に、師匠役として父袁小田をむかえた『スネーキーモンキー 蛇拳』で映画監督デビュー。続く『ドランクモンキー 酔拳』も好評を博し、この二作はジャッキー・チェンの出世作となった。

1980年には和平電影製片(香港)公司を設立。血縁関係で構成された「袁家班」(ユエン・アクションチーム)の長として多くのカンフー映画を世に送り出す。当時の袁家班の内訳は、実弟である袁祥仁(ユエン・チョンヤン)、袁信義(ユエン・シュンイー)、袁振洋(ブランディ・ユエン)、袁日初(サイモン・ユエンJr.)、袁龍駒(ユエン・ロンクイ)のほか従弟の袁振威(ユエン・チュンウェイ)や小老虎 [1]、 血縁ではないが趙中興(チウ・チュンヒン)、谷軒昭(コク・ヒンチュウ)などがおり[4]、またウーピンが発掘し1984年の『ドラゴン酔太極拳』でデビューしたドニー・イェンも90年代半ばまで袁家班の一員であった [5]

80年代から90年にかけては独立プロのため予算の少ない監督作品が多く、一時はジャッキー・チェンやサモ・ハン・キンポーに代表される危険なスタントアクションや現代アクションに遅れをとる形となり低迷期を送るが [1]、1993年には武術指導として『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱』で第12回香港電影金像奨の最優秀動作指導を初受賞。

1999年には、『マトリックス』で、ハリウッドに進出。この作品の監督であるウォシャウスキー姉弟はかねてよりウーピンの監督作や武術指導の作品を観ており「我々は常々西洋の物語に香港アクションの感覚を取り入れたいと思っていて、これはまたとない機会だった」と語り [2] 出演する俳優にも準備として彼の映画を観せ撮影前にウーピンによるアクション訓練を課している [6]

作品は全世界でヒットを記録し作中のワイヤーアクションは注目を集めた。これは長らく香港をはじめとする中華圏の専門技術であったが、この映画で披露したワイヤーを消すデジタル合成の発展とともにハリウッドや世界各国で盛んに使われるようになってゆく。

続いてアクション監督をつとめた2000年のアン・リー監督作『グリーン・デスティニー』が第73回アカデミー賞外国語映画賞など4部門を受賞しウーピン自身も台湾金馬奨香港電影評論學會大獎 、香港電影金像奨において受賞。

このヒットを受けて映画監督クェンティン・タランティーノがアメリカの映画会社ミラマックスに推薦した事で [7]1993年に香港で公開されたウーピン監督作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝/アイアンモンキー』が、フィルムを修復し新たにオリジナルスコアやサウンドエフェクト、編集などを加え [7] 2001年10月12日に全米1,225館で公開。初登場でボックスオフィスの6位にランクインした [8]

その後タランティーノ監督の『キル・ビル』シリーズに参加。『カンフーハッスル』、『SPIRIT』、『ドラゴン・キングダム』、インド映画『ロボット』や『グランド・マスター』など、袁家班を率いて[注 1] 国内外の大作映画の武術指導を担当し活動の場を大きく広げている。

映画監督としては1996年の『太極神拳』以来、14年ぶりとなる2010年に『酔拳 レジェンド・オブ・カンフー』を発表、またミシェール・ヨードニー・イェン主演としてハリウッドで制作された『グリーン・デスティニ―』の続編である『Crouching Tiger, Hidden Dragon II: Green Destiny(原題)』が2015年の8月にアメリカや一部を除くアジアで同時公開される予定である [9]

主な作品[編集]

監督作品[編集]

武術指導、アクション監督担当作品[編集]

主な受賞歴[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 『グランド・マスター』でマーサンを演じた張晉(マックス・チャン)は1998年に袁家班に加入、スタントダブルや武術指導として活動していた[1] [10]。また俳優キアヌ・リーブスの初監督作品『ファイティング・タイガー』の主演である陳虎(タイガー・チェン)も袁家班の主要なメンバーの1人であった[2] [11]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 八大功夫之袁家班——傲笑天下『上』”. 搜狐娱乐. 2014年10月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年4月3日閲覧。
  2. ^ a b THE KUNGFU GENIUS BEHIND THE MATRIX”. kungfumagazine. 2013年7月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月23日閲覧。
  3. ^ 袁和平Yuen Wo-Ping”. 香港影庫. 2015年5月4日閲覧。
  4. ^ 八大功夫之袁家班——傲笑天下『下』”. 搜狐娱乐. 2015年5月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年4月3日閲覧。
  5. ^ 甄子丹情義相挺袁和平 20年后《臥2》師徒再聯手”. ChinaYES.com. 2015年5月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年8月13日閲覧。
  6. ^ Interview キアヌ・リーブス”. jabondy.free.fr. 2004年6月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2004年6月5日閲覧。
  7. ^ a b The Big Picture The Dragon Is Hidden No Longer”. The Los Angeles Times. 2001年10月16日閲覧。
  8. ^ Iron Monkey Weekly”. Box Office Mojo. 2014年5月26日閲覧。
  9. ^ 《卧虎藏龙2》曝甄子丹杨紫琼剧照8月28日同步登陆Netflix视频平台”. Mtime时光网. 2015年5月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月30日閲覧。
  10. ^ 張晉走紅后談妻子蔡少芬:她從未因無名瞧不起我”. dailynews.sina.com. 2015年5月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月21日閲覧。
  11. ^ 陈虎突然红了!男版邓文迪消费李小龙”. 太平洋网. 2015年5月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月21日閲覧。

外部リンク[編集]