メルセデス・ベンツ W116

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メルセデス・ベンツ Sクラス(W116)
280SEL
Mercedes w116 v sst.jpg
450SEL6.9のダッシュボード
450SEL6.9 dash.jpg
販売期間 1972年 - 1980年
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン(Fセグメント)
エンジン 2.8L 直列6気筒
3.5L/4.5L/6.9L V型8気筒
3.0L 直列5気筒ターボディーゼル
変速機 3速AT/4速AT
4速MT/5速MT
駆動方式 FR
先代 メルセデス・ベンツ W108
後継 メルセデス・ベンツ W126
-自動車のスペック表-

メルセデス・ベンツ W116 (Mercedes Benz W116) は、ドイツの自動車メーカーダイムラー・ベンツ社がメルセデス・ベンツブランドで展開していたSクラスの初代モデルである。1972年から1980年まで生産・販売された。

W116は、メルセデス・ベンツで初めてSクラスと正式呼称されたモデルである。しかし、以前から同クラスのセダンは非公式に「Sクラス」と呼ばれていた。

W116は、ボディサイズがメルセデス・ベンツ W108/W109よりも大型化したにもかかわらず、衝突から乗員を守るための新しい安全基準で設計されたため、室内は先代モデルより狭くなっている。 この他には、世界初のABSの搭載や、ハイドロニューマチック・サスペンションの採用、経済的なターボディーゼルエンジンの採用などがある。

W116の総生産台数は473,035台で、1979年のW126の登場まで販売面で健闘した。W116は欧州、北米、アジア、中東、アフリカおよびオーストラリアで販売された。

モデル[編集]

W116は1975年の欧州の排出ガス基準改正に伴い、その基準を満たすために若干のパワーダウンを強いられた。しかし、1978年には新しい燃料噴射装置の採用により本来のパワーに戻っている。全長5060mm、全幅1870mm、全高1430mm、ホイールベース2960mm。

シャーシコード 製造年 モデル エンジン
W116.02 1973年1980年 280 S sedan 2.8 L 直列6気筒
W116.024 280 SE sedan
W116.025 1974年–1980年 280 SEL sedan
W116 1973年–1980年 350 SE sedan 3.5 L V型8気筒
350 SEL sedan
W116.032 450 SE sedan 4.5 L V型8気筒
W116.033 450 SEL sedan
W116.036 1975年–1980年 450SEL 6.9 sedan 6.9 L V型8気筒
W116.12 1978年–1980年 300 SD sedan 3.0 L 直列5気筒ターボディーゼル米国カナダ仕様)

安全装備[編集]

W116は、メルセデス・ベンツのさまざまな安全技術が組み込まれている。

  • ABSは世界で初めて採用された。この装置は制動時にタイヤのロックを防ぐことにより、制動時のステアリングコントロールを可能にするものである。
  • W116のボディ構造の特徴にパッセンジャーセルがある。それは乗員部分を特に強固なフレーム構造にしたもので、事故の衝撃は前後のボディで吸収し、パッセンジャーセル内の乗員は保護される。
  • 室内の安全機構として、ダッシュボードには厚いパッドが詰められ、突起のないスイッチ類、4本スポークステアリングホイールは衝突の際、乗員の傷害を軽減する。
  • 燃料タンクは後部の衝突を避けるため、リア車軸上に設置している。
  • 近くのドライバーにわかりやすいように、ウィンカーレンズは大型化されている。

6.9L V8[編集]

先代W108/109における300SEL 6.3の性格を受け継いだともいえる特別モデルの450SEL 6.9は、W116の最強モデルであった。この6.9L V型8気筒は、戦後のベンツの乗用車エンジンでは最大級である。450SEL 6.9は、ハイドロニューマチックサスペンションが特徴で、1978年からは、ABSがオプション設定された。

関連項目[編集]