マーキュリー・グランドマーキー

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マーキュリー・グランドマーキーMercury Grand Marquis )は、アメリカ合衆国フォード・モーターマーキュリー・ディビジョンで生産していた高級車。アメリカ以外ではメキシコカナダ中近東諸国や日本でも販売された。

歴史[編集]

初代(1979年-1991年)[編集]

マーキュリー・グランドマーキー
(初代、1983年まではマーキー)
88-91 Mercury Grand Marquis.jpg
販売期間 1979年 - 1991年
乗車定員 セダン:6人
ワゴン:8人
ボディタイプ 4ドアセダン
5ドアステーションワゴン
2ドアクーペ
エンジン 5.0L/5.8L V型8気筒 ガソリン
変速機 4速AT
駆動方式 FR
サスペンション ストラット
全長 5,342mm
全幅 1,969mm
ホイールベース 2,903mm
-自動車のスペック表-

1967年にマーキュリー・モンテレーの「グランド・マーキス・パッケージ」としてその名が登場し、1975年には「マーキス」と「マーキス・ブロアム」の1バージョンに格上げされた。その後1979年に独立したブランド「マーキュリー・マーキー」として発売開始された。同じパンサー・プラットフォームを使用するフォードの最上級車種のフォード・LTDのさらに上級版のマーキュリーバージョンとして位置づけられ、また同時にマーキュリー・ディビジョンの最高級車種となった。

グレードはベースとなるマーキーと、上級版のブルーアム、そして1983年にマーキーの名が下位モデルにそのまま移された後にモデルネームとなる最上級のグランド・マーキー、そしてステーションワゴンのコロニーパークの計4グレードが用意された。なお1983年以降はグランド・マーキーがベースグレードとなり、その上に最上級グレードとしてLSが用意されることとなり、1987年以降はベースグレードとしてGSが用意されることとなった。

ボディバリエーションは4ドアセダン、5ドアステーションワゴンのコロニーパーク、2ドアクーペの3タイプで、乗車定員は車体形状によって異なり、セダンとクーペは6人、ワゴンは8人である。メキシコではディーラーオプションとしてストレッチ・リムジンも用意された。当時の他のフルサイズのアメリカ車同様に、アメリカ国内市場及びメキシコ、カナダ市場が優先されたために、左ハンドルモデルのみが用意された。

駆動方式は、当時のアメリカの多くのフルサイズ車同様FRのみとされ、エンジンはV8OHVの「ウィンザーV8」の5,000cc及び5,800ccが用意され、1981年に4,200ccが追加された。なお1982年以降は5,800ccはパトカー専用となった。トランスミッションはコラムシフトの4速ATのみである。

1988年にフェイスリフトやバンパー形式の変更などを中心としたマイナーチェンジが行われ、同時に販売が低迷していた2ドアクーペが廃止された。1990年エアバッグが標準装備された。

モデルライフを通じて年間10万台から15万台を売り上げるヒット作となったこともあり、1回のマイナーチェンジをはさんだのみで12年に渡り生産が続けられたが、1991年に生産が終了し翌年に2代目へと進化した。なお生産は、ミズーリ州セントルイス工場とカナダのオンタリオ州のセント・トーマス工場、メキシコのエルモシージョ工場で行われ、日本サウジアラビアなどへも輸出された。

2代目(1992年-1997年)[編集]

グランドマーキー(2代目)
Mercury-Grand-Marquis.jpg
販売期間 1992年 - 1997年
乗車定員 セダン6人
ボディタイプ セダン
エンジン 4.6L V型8気筒 ガソリン
変速機 4速AT
駆動方式 FR
全長 5,395mm
全幅 1,976mm
ホイールベース 2,906mm
-自動車のスペック表-

1992年に2代目が登場。パンサー・プラットフォームは初代を踏襲したものの、サスペンションセッティングの変更を行った上に、新たにV8のモジュール・エンジンを搭載し燃費効率を向上したほか、セーブルやクーガー、トパーズなどの当時の他のマーキュリー・ディビジョンのモデルと同様に、空力を意識したデザインとなった。

初代と同じく、フォードの最上級車種であるクラウンビクトリアのマーキュリーバージョンとして、引き続きマーキュリー・ディビジョンの最高級車種に位置付けられた。

バリエーションは初代の販売台数のほとんどを占めた4ドアセダンのみとなり、初代に設定された5ドアステーションワゴンのコロニーパークと2ドアクーペは用意されなかった。乗車定員は6人である。グレードはベースとなるグランド・マーキーと上級版のLSが用意され、メキシコでは初代に続いてディーラーオプションとしてストレッチ・リムジンも用意された。

エンジンは新たに燃費効率を向上させたV8OHVの4,600ccが用意された。トランスミッションはコラムシフトの4速ATのみ。初代モデルと同じく左ハンドルモデルのみが用意された。

1995年にフェイスリフトを中心としたマイナーチェンジが行われ、ダッシュボードを中心とした内装デザインが更新されたほか、新たに電子制御トランスミッションが搭載された。生産はカナダのオンタリオ州のセント・トーマス工場のみで行われた。1997年に販売終了し3代目へと進化した。

3代目(1997年-2003年)[編集]

マーキュリー・グランドマーキー(3代目)
98-02 Mercury Grand Marquis.jpg
販売期間 1997年 - 2003年
乗車定員 セダン6人
ボディタイプ セダン
エンジン 4.6L V型8気筒 ガソリン
変速機 4速AT
駆動方式 FR
全長 5,382mm
全幅 1,986mm
ホイールベース 2,913mm
-自動車のスペック表-

1997年にモデルチェンジが行われた。エンジン・駆動系統は先代を踏襲し、外装と内装をマイナーチェンジしたのが主な変更点。内装のデザイン変更が行われたほか、外装ではフロントマスクの変更が行われた。

最大のライバル車種であったシボレー・カプリス1996年に生産中止となり、リンカーン・タウンカーキャデラック・フリートウッドのような最高級車種を除くと、同車種と兄弟車のフォード・クラウンヴィクトリアが事実上最後のフルサイズFR車となった。

4代目(2003年-2010年)[編集]

マーキュリー・グランドマーキー(4代目)
2006-2007 Mercury Grand Marquis.jpg
販売期間 2003年 - 2010年
乗車定員 セダン6人
ボディタイプ セダン
エンジン 4.6L V型8気筒 ガソリン
変速機 4速AT
駆動方式 FR
全長 5,382mm
全幅 1,986mm
ホイールベース 2,913mm
-自動車のスペック表-

2003年にモデルチェンジ。先代と同様、事実上のマイナーチェンジである。内装の一部変更が行われたほか、外装ではフロントマスクやテールエンドのデザイン変更が行われた。

2005年に装備の一部変更および追加が行われたほか、2007年には、内装トリムの変更と装備の追加を行ったパームビーチパッケージが販売された。

2011年にカナダ・オンタリオ州のセント・トーマス工場が閉鎖されることが発表された。さらに、2010年をもってマーキュリーブランドの廃止が決定したため、2011年1月4日午前7時46分にレンタカー会社向けのグランドマーキー・アルティメート・エディション(ホワイト)がマーキュリー・ブランドの最終生産車として、セント・トーマス工場を後にし生産を終了した。[1]


脚注[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]