フランシス・フクヤマ

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フランシス・フクヤマ
2005
人物情報
全名 フランシス・ヨシヒロ・フクヤマ
生誕 1952年10月27日(62歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国シカゴ
学問
活動地域 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
研究分野 国際政治経済学
民主化
主要な作品 歴史の終わり
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フランシス・ヨシヒロ・フクヤマFrancis Yoshihiro Fukuyama、日本姓:福山、1952年10月27日 - )は、アメリカ政治学者。父親が日系二世、母親が日本人の日系三世。かつてはネオコン政治思想家の代表的人物であったが、現在ではネオコンと距離を置き、批判する言説をいくつか出している。アメリカ在住。

プロフィール[編集]

会衆派教会の牧師で、後にペンシルベニア州立大学の宗教社会学教授となる父・喜雄と、1950年に戦後初の女子留学生としてシカゴ大学に留学した母・河田敏子との間に、シカゴで生まれる。コーネル大学に進学し、アラン・ブルームのもとで古典哲学を学ぶ。1981年ハーバード大学サミュエル・P・ハンティントンに師事し、政治学の博士号を取得。

ランド研究所研究員(1979-80年、1983-89年、1995-96年)、国務省政策企画本部スタッフ(1981-82年、1989年)、ジョージ・メーソン大学教授(1996-2000年)を経て、現在ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)教授を務める。2007年4月から関西大学政策創造学部客員教授を兼任。

1989年冷戦終結に前後しナショナル・インタレストに掲載した論文「歴史の終わり?」において、「人間の政府の最終形態としての自由民主主義」「自由主義国家」[1]「政治的自由主義」「経済的自由主義」[2]が最終的な勝利を収めることで社会制度の発展が終わり、人類発展としての歴史が「終わる」という仮説を提示し、1992年にはFree Press社からさらに本格的に論じた「歴史の終わり」を発表、アメリカ新世紀プロジェクト賛同者に名を連ねる[3]などネオコン思想家として一躍脚光を浴びることとなる。また、2002年には科学技術を論じた『人間の終わり』を執筆した。

一方、2003年頃からはネオコンと距離を置き、イラク戦争をめぐってブッシュ政権への批判を行った。特にブッシュ政権がイラクのみならず、中東全体を簡単に民主化できると考えたのは判断ミスだったと論じ、世界のマスメディアで取り上げられた。だが戦争を支持したり否定したり、ネオコンのような右派に寄り添ってみたり離れてみたりといった、一貫しない御都合主義的とも言える身の処し方に対して、厳しい批判も浴びせられている。

著書[編集]

単著[編集]

  • The End of History and the Last Man, (Free Press, 1992).
渡部昇一訳『歴史の終わり(上・下)』(三笠書房, 1992年/知的生き方文庫[上・中・下], 1992年)
  • Trust: the Social Virtues and the Creation of Prosperity, (Free Press, 1995).
加藤寛訳『「信」無くば立たず』(三笠書房, 1996年)
  • The Great Disruption: Human Nature and the Reconstitution of Social Order, (Free Press, 1999).
鈴木主税訳『「大崩壊」の時代――人間の本質と社会秩序の再構築(上・下)』(早川書房, 2000年)
  • Our Posthuman Future: Consequences of the Biotechnology Revolution, (Farrar, Straus and Giroux, 2002).
鈴木淑美訳『人間の終わり――バイオテクノロジーはなぜ危険か』(ダイヤモンド社, 2002年)
  • State-Building: Governance and World Order in the Twenty-First Century. (Profile Books, 2004).
  • America at the Crossroads: Democracy, Power, And the Neoconservative Legacy, (Yale University Press, 2006).
会田弘継訳『アメリカの終わり』(講談社, 2006年)
  • The origins of political order: from prehuman times to the French Revolution, Farrar, Straus and Giroux, 2011.
『政治の起源――人類以前からフランス革命まで(上・下)』、会田弘継訳、講談社、2013年

共著[編集]

  • The U.S.-Japan Security Relationship after the Cold War, with Kongdan Oh, (Rand, 1993).
近藤剛訳『冷戦後の日米同盟――「成熟の歴史」終わりの始まり』(徳間書店, 1994年)
  • The "Virtual Corporation" and Army Organization, with Abram N. Shulsky, (Rand, 1997).

編著[編集]

  • Nation-Building: beyond Afghanistan and Iraq, (Johns Hopkins University Press, 2006).
  • Blindside: How to Anticipate Forcing Events and Wild Cards in Global Politics, (Brookings Institution Press, 2007).
  • Falling Behind: Explaining the Development Gap between Latin America and the United States, (Oxford University Press, 2008).

共編著[編集]

  • The Soviet Union and the Third World: the Last Three Decades, co-edited with Andrzej Korbonski, (Cornell University Press, 1987).
  • East Asian Multilateralism: Prospects for Regional Stability, co-edited with Kent E. Calder, (Johns Hopkins University Press, 2008).

親族[編集]

出典[編集]

  1. ^ Francis Fukuyama, The End of History and the Last Man (1992), By Way of an Introduction, publ.Penguin.
  2. ^ Francis Fukuyama, The End of History?, 1989:3 "unabashed victory of economic and political liberalism”
  3. ^ Elliott Abrams, et al., "Statement of Principles", June 3, 1997, newamericancentury.org, accessed May 28, 2007.

関連項目[編集]

関連記事[編集]