フェネック

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フェネックギツネ
フェネックギツネ
フェネックギツネ Vulpes zerda
保全状況評価[1][2]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 LC.svgワシントン条約附属書II
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ネコ目 Carnivora
: イヌ科 Canidae
: キツネ属 Vulpes
: フェネックギツネ V. zerda
学名
Vulpes zerda (Zimmermann1780)[2][3][4]
シノニム

Fennecus zerda[2][4]

和名
フェネックギツネ[3]
英名
Fennec
Fennec fox
[2][3][4][5]

Fennec area.png

フェネックギツネ (Vulpes zerda) は、哺乳綱ネコ目(食肉目)イヌ科キツネ属に分類される食肉類。単にフェネックとも呼ばれる。

分布[編集]

アルジェリアエジプトスーダンチャドチュニジアニジェールマリ共和国モーリタニアモロッコリビア[2]

アラブ首長国連邦に分布するとされたこともあるがオジロスナギツネの誤認とされ、アラビア半島で確実な発見例はない[2]

形態[編集]

体長30 - 40.7センチメートル[3]。尾長15-30.5センチメートル[3]。体高15 - 17.5センチメートル[3]。体重1 - 2キログラム[3]。イヌ科最小種[3][5]。全身は柔らかい体毛で厚く被われ、寒暖の差が激しい砂漠に適している[3]。尾の先端は黒い[3][5]

眼の内側から口唇にかけて赤褐色の筋模様が入る[3]。耳長8.5 - 15センチメートルと非常に大型[3]。大きな耳介は放熱と、砂の中の獲物を探すのに役立つと考えられている[5]。足裏は体毛で被われ、砂地を歩行するのに適している[3]

分類[編集]

本種のみでフェネック属Fennecusを構成する説もあった[3]

エクソンイントロンの分子解析ではブランフォードギツネと単系統群を形成すると推定されている[6]

生態[編集]

砂漠に生息する[3]。10匹以下の家族群を形成し生活する[5]夜行性だが[5]、午前中に日光浴を行うこともある[3]。砂地に数メートルに達する巣穴を掘り、昼間の暑さや夜間の寒さをしのぐ[3]。巣穴の入り口は複数あり植物の根元にあることが多く、産室には植物の葉が敷かれている[5]。垂直方向に60 - 70センチメートル、水平方向に120センチメートル跳躍することができる[3]

食性は雑食で、小型哺乳類、鳥類や卵、爬虫類昆虫、植物の葉、根、果実などを食べる[3][5]。渇水に強く水を飲む必要はないが、水分は植物質から補給している[5]

繁殖形態は胎生。1 – 2月に交尾を行う[3][5]。交尾時に陰茎が膨張して射精するまで抜けないようになり(タイ、交尾結合)、交尾時間は1時間に達する[3]。妊娠期間は50 - 53日[5]。2 – 6匹(5匹以上の例は少ない)の幼獣を産む[3]。年に1回繁殖するが[5]、繁殖に失敗すると2か月半から3か月後に再度繁殖することもある[3]。オスは食物を運搬するなど育児に参加する[3][5]。授乳期間は1 – 3か月[5]。生後6 - 9か月で性成熟する[5]。野生下での寿命は最大10年で、飼育下での寿命は最大12年に達することもある[5]

人間との関係[編集]

ペット用の採集と生息地への人間の侵入が懸念されているが、種として絶滅のおそれはないと考えられている[2]

フェネックはキツネ類のうちペットとしてかなりの数が飼育されており、と同じような方法で飼うことができるが、穴掘りを得意とするため、屋外の囲いで飼う場合、逃げ出さぬように、囲いは地下何メートルもの深さがなくてはならない。

フェネックの飼育が違法である国・地域もある[どこ?]が、日本での飼育に制限はない。

フランスの作家・飛行家サン=テグジュペリが書いた手紙に、1935年にサハラ砂漠に不時着したときフェネックに出会ったことが書かれている。彼の代表作『星の王子様』(Le Petit Prince)の第21章にキツネ(le renard)が登場するが、彼自身のイラストで耳が大きく描かれていることからもわかるように、これは彼が出会ったフェネックから着想を得たものである。

参考文献[編集]

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  1. ^ Appendices I, II and III<http://www.cites.org/>(accessed May 26, 2015)
  2. ^ a b c d e f g Asa, C.S., Valdespino, C., Cuzin, F., de Smet, K. & Jdeidi, T. 2008. Vulpes zerda. The IUCN Red List of Threatened Species. Version 2014.3. <http://www.iucnredlist.org>. Downloaded on 26 May 2015.
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x 増井光子 「フェネックギツネ」『世界の動物 分類と飼育2 (食肉目)』今泉吉典監修、東京動物園協会、1991年、134-135頁。
  4. ^ a b c W. Christopher Wozencraft, "Vulpes zerda". Mammal Species of the World, (3rd ed.), Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (ed.), Johns Hopkins University Press, 2005, p. 586.
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p Adams, R. 2004. Vulpes zerda (On-line), Animal Diversity Web. Accessed May 26, 2015 at http://animaldiversity.org/accounts/Vulpes_zerda/
  6. ^ Lindblad-Toh, K.; Wade, CM; Mikkelsen, TS; Karlsson, EK; Jaffe, DB; Kamal, M; Clamp, M; Chang, JL et al. (2005). "Genome sequence, comparative analysis and haplotype structure of the domestic dog". Nature 438 (7069): 803–819. doi:10.1038/nature04338. PMID 16341006. 

関連項目[編集]