ナイト2000

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ナイト2000のレプリカモデル

ナイト2000( - にせん)は、アメリカで放映された特撮番組『ナイトライダー』に登場する架空ドリームカーである。

目次

[編集] 主な特徴

  • 基本的にはポンティアック・ファイヤーバード・トランザムだが、主にフロントバンパー部が大幅にカスタムされ(パイロット版は純正バンパーにアクリル板を入れている)、ナイトフラッシャー(スキャナーのセンサー部分)が埋め込まれている。この他のボンネット(ターボボンネットと称する)、ホイール等は純正のオリジナルパーツを使用している。
ナイト2000のコックピット(写真はレプリカモデル)
  • 近年ではトランザムをナイト2000にカスタムする為のパーツを販売するメーカーも登場している。
  • インテリアは初期と後期で若干異なるが大幅にカスタムされ、パイロット版でマイケルが「ダースベーダーの風呂場」(日本語吹き替えでは「スペースシャトルのコックピット」)と表現するほどイルミネーション関連部品が付加されている。
  • K.I.T.T.(後述)が声を発すると、ダッシュボードのハンドル向こう側部分に設置されたボイスインジケータが発光する。

ボディーは分子結合殻(Molecular Bonded Shell)で覆われており、あらゆる物質より硬く、強靭。ボディーの黒は塗装ではなく、この分子結合を組み込んだことによる。分子結合殻の構造式は極秘事項であり、ウィルトン・ナイトは、その構造式をデボンを含めた信頼の置ける3人の人物に全体の2/3ずつ託した。つまり、この3人のうち2人が揃えば構造式が完成することとなる。結果としてその分配が仇となり、ナイト2000を狙う敵に構造式を盗まれ、分子結合殻で覆われたスーパートレーラー「ゴライアス」(GOLIATH ゴリアテの英語読み)や、分子結合殻を無力化してしまう溶液を生み出すこととなった。

パイロット版の日本語吹替において、ナイト2000はナイト財団がマイケル・ロングの愛車のポンティアック・ファイヤーバード・トランザムを持ち帰り改造したものとされていたが、後にプロトタイプとして登場したK.A.R.R.も、その機能・外観ともにパイロット版のK.I.T.T.と全く同じであった。従って、マイケルがナイト財団に参加する半年以上前から、ファイヤーバード・トランザムを基本コンポーネンツとするナイト2000が存在した事になり、「ナイトライダー」ファンの間でささやかれる面白い矛盾のひとつである。だが同話の原語版では、マイケル・ロングのトランザムとナイト2000が別の車両であることが、劇中の台詞で描写されている[1]

このトランザムがナイト2000の基本ボディーとなり得たのは、「ナイト財団の創始者であるウィルトン・ナイトの、車に対する個人的な趣向の現われではないか?」という説が有力だが、定かなところは不明のままである。

[編集] ナイト2000の機能および走行性能

加速性能
パワーブースター搭載で、完全に静止した状態から0.2秒で時速100km/hに達する。ゼロヨン加速は時速480km/hで4.286秒。時速110km/hからの制動距離は4.2m。
ターボブースト
車体をジャンプさせる機能。ジャンプシーンがとても印象的なのでジャンプ機能と思われる事が多いが、ほかにも急加速に使用する。リバースの状態でも使用可能。起動には酸素が必要である。パイロット版日本語吹き替えでのみ、「ジェットブースト」と呼ばれる。
オイルスリック
車体後部からオイルを散布し、後続車をスリップさせる。
スキーモード
片輪走行。主に路上の障害物の間をすり抜ける際に使用する。左右両輪可能で、更にリバースの状態でも使用可能。
スモークリリース
車体後部から煙幕を発生させる機能。ヘリコプターによる上空からの襲撃の際等、相手の視界を奪う用途で使用される。
レトロロケット
名前のとおりロケット弾。フロントノーズから発射し、洪水を防ぐために崖を爆破するなどに使用。
グラップリングフック
ノーズ先端・トランクキーシリンダー部分から、対象物にアンカーを打ち込む。底なし沼からの脱出などに使われた機能。
火炎放射
ロケットブースターに点火し、車体後部から炎を放射する。熱線追尾ミサイルをかわす為、別の熱源を作る目的で使用(後の「ウルトラマグネシウム」も同様の目的で使用)。また、逃走する装甲車のキャタピラを焼き切る際にも使用した。
マイクロジャム
障害物の回線をショートさせるのをはじめ、電子機器の妨害を行う機能。マイクロロックは物理的に車輪や爆発物のタイマーをロックさせる機能であり、マイクロジャムとは別のもの。後にマイクロジャマーと名称が変更される。
ウィンチ
4輪駆動車(ピックアップトラックなど)に搭載されているものと機能は同様。制限荷重100kg(人間2人を同時に引っ張り上げるとオーバーヒートする)。上述のグラップリングフックと併用される事が多い。
オートルーフ(左右共通)
ガラストップルーフの自動開閉機能。主に「イジェクト」と併用される。
シートイジェクト(イジェクト:左右共通)
ナイト2000の車内から、ドライバー・ナビゲーターを強制的に車外へ射出する。緊急時にK.I.T.T.の機転でマイケルを救った事もある。イジェクトをキャンセルするにはLED左側のボタンを押さなければならない。キャンセルボタンは助手席のみに作用する。射出力はK.I.T.T.が制御するので、主にマイケルが塀を飛び越えたり屋上に上がったりする際に使用される。また、パーソナルジェットで空中を浮遊する犯人を捕まえる際に使用された事もある。
ノーマルクルーズ(通常運転)
普通の車と同じく、ドライバー自身がナイト2000を操縦する。
オートクルーズ(自動運転)
ナイト2000をK.I.T.T.が操縦する機能。運転技術は当然ながらK.I.T.T.の方がマイケルより上。
追跡モード
ナイト2000のタービンブースターを起動し、瞬時に速度を上げる。第4シーズン以降追加された「スーパー追跡モード(SPM)」時の場合、減速および停止は「エマージェンシーブレーキシステム(EBS)」を用いるが、EBSボタンを押してからフルブレーキに移ることになる。EBS自体はルーフと左右のリアクォータパネルから展開するフラップの空気抵抗で停車すると言う単純な機構。
自動衝突回避装置
人命が危険にさらされている場合を除き、どんな障害物も回避できる。
セキュリティアラート
ドライバーに危険が迫っている事を知らせる知覚装置。
レーダー
ナイト2000に設定した半径内の状況を検知する。
ビデオ再生機能
ダッシュボードにある2つのモニターのうち、右側のモニターを使用。K.I.T.T.が記録した映像を再生する。
自動車電話
ダッシュボードにある2つのモニターのうち、左側のモニターが優先的に使用される。現代で言うテレビ電話と同様。
赤外線追跡スコープ
赤外線を使用し、半径16kmの状況を監視する。
プリンター
モニター下部のスリットから出力される。テキスト、グラフ、顔写真などをプリントできる。ビデオ再生機能も併用される場合がある。
監視モード
マイケルがナイト2000を離れる際頻繁に用いられた機能。半径60m内で起きている不審な活動を検知する知覚装置。
水上走行モード
試作レベルであり、防水区画に問題があったために1度しか使用されていない。
その他の機能
血液解析装置・メディカル分析装置・酸素供給孔・催涙ガス噴射機能・消火器・超音波で動物を誘う機能など。

マイクロジャムと各種解析能力は、マイケルが腕に嵌めている腕時計型ツール「コムリンク」によってリモートでも活用可能。

[編集] K.I.T.T.とは

ここではK.I.T.T.の詳細に触れる。ナイト2000(車)とは基本的に同体である(劇中同乗した女性から「車にコンピュータを積んでるの?」と尋ねられたマイケルが、「いや、この車そのものがコンピュータなんだよ。」と答えている)が、K.I.T.T.自身は人工知能である。K.I.T.T.の視点では、ナイト2000は自分が自由に出来る手足と考えるべきだろう。

正式名称はKnight Industries Two Thousand。それぞれの頭文字をとりK.I.T.T.(キット)と呼んでいる。
(ちなみに、K.I.T.T.のプロトタイプであるK.A.R.R.(カール)の正式名称はKnight Automated Roving Robotである)

パイロットに奉仕すること及び、人命保護を最優先にプログラミングされており、利他的。ナイト2000の悪用をたくらむ人物がキットそのもののシステムを書き換えても、人命最優先という基本プログラムは強固に守られ、人を傷つける事はない。パイロットの人命が危険にさらされそうになれば自らを犠牲にしてそれを守る。会話機能は機械的ではなくスムーズなもの。ユーモアのセンスと人格を有する。その人格はウィルトン・ナイトに近いとされている。

ちなみに第4シーズンで2度だけだが、その端正な喋り方が一転した。「オレもよ兄弟! こんなのはもうウンザリだ~ ナイトインダストリー2000 K.I.T.T.様の名が泣くぜ! オレをこんな目に遭わせたクソッタレ共、見ていやがれ!」「どーもこーもねーやマイキー」「ああいいとも、お前さんのためならエンヤコラだい!」「おーいマイキー、オレっちの方が参ってんだ、泣けるぜ!」「他にオレっちに出来ることはねえかい?」「ガンガン飛ばすぜマイキー!」などとブルックリン訛りになった事がある。いずれもボニーの修理で完治している。1度目はジャガーノート編に於いて、大破したK.I.T.T.とナイト2000を修復している最中に、2度目はマイケルの運転がきっかけで音声回路が故障した事に起因する。マイケル曰く「ブルックリン訛りのK.I.T.T.は頭の中の回路がショートしそうになる」との事。 また、第4シーズンでプログラムを乗っ取られた際にも若干口調が変化しており、特にマイケルと対峙するシーンでは、通常「私」である一人称が「俺」となっていた(「大人しく座って俺の命令に従うんだ」など)。(原語では「ain't」というスラングを使っており、エピソードラストでRC3にその点をからかわれ、自己嫌悪に陥っていた)

自分がナイト2000である事に満足し、事件解決のために人間の勘を頼る事もある。一般的な車と同等に扱われる事や、をはじめとする動物(劇中犬以外では、黒猫、牛、馬、ロバ、ウサギ、子供のライオン、虎、ワニに遭遇)が嫌いであるが、時折他の車(乗用車だけでなく、工事用車両に対しても)を思いやる発言をしたり、保健所の職員に追われていた野良犬をかくまうといった動物に対する優しさを見せたりもする(動物に関しては、時間をかけて接することで仲良くなる事もある)。その反面、バイクに対しては「原始的」と表現し、四輪の自動車より格下と見ているふしもある。また高所恐怖症。「重力に逆らった移動手段など不合理です」の台詞などから、飛行機嫌いであることが分かるが、これには開発者の1人であるボニー自身の飛行機嫌いが反映されているものと思われる。大のクイズ好きで、駐車中に配られた自動車用品店のチラシのクイズに全問正解し、賞品を総ナメにした事もある。工場廃液に落とされて再生された直後や装甲車ジャガーノートに破壊される前には、人間から見て自分の価値がどの程度であるかについてこだわったり、他の一般的な車がモデルチェンジを繰り返すのに対し、自分は未だモデルチェンジをしていないことに不満を持ち、「人間より車の方が早く年をとって当然」と嘆く場面もあった。ジャガーノートの猛攻による大破から復活した後は、「スーパー追跡モード」、「緊急ブレーキシステム」および「コンバーチブルモード」といった外見を変化させる機能が追加され、自身もその変化に大いに満足している。

マイケルを含め多数の人間と接していくうちに、人間の人間らしさや感情を学習し、シーズンの進行と並行してK.I.T.T自身も成長していった。

キットの声優はウィリアム・ダニエルズWilliam Daniels)が、日本語吹替版では野島昭生が、それぞれ担当している。

[編集] ナイトフラッシャー

  • ナイトフラッシャーはナイト2000を代表する装備の1つで、俗称としてスキャナー、または番組名をとってナイトライダーとも称されるライトの名称である。
  • 赤色、または青色の光源が、およそ40cm前後の範囲を左右に往復する(様に見える)。
  • 8個以上(基本は8個)の電球が左右に往復を繰り返すように順次点灯、消灯を繰り返し、若干の残光を残しながら光りつづけるというものである。
  • 既製のナイトフラッシャーは残光が無いものや光源がLEDであったり、光源の数が少ないなど様々だったため、PIC-IC等の部品を使ってオリジナルに近い光り方をするナイトフラッシャーを自作する人々も居た。
  • 番組放映当時は自動車用品店にもこれによく似た光り方をするナイトフラッシャーが並び、人気商品となっていた。
  • このため車種に関わり無く装着している自動車も多かった。
  • 自動車用品としてのナイトフラッシャーは、現在でもインターネットなどを通じて数多く売買されている。
  • 市販品では5灯の電球タイプで、灯火としての要件を満たす300cdを超える光度を持ち、残光の無いものが一般的である。
  • しかしながら、ナンバープレートが付いている車両に対して「自動車の前面に表示する赤色の灯火」や「方向指示器等以外の点滅灯火」を備えることは道路運送車両法に抵触するため整備命令の対象になり、道路交通法としても整備不良の対象となるので備えることは出来ない。
  • 電気配線及び電球(バルブ)を取り除けば、ナイトフラッシャーがフロントグリル部へ装着されていても問題ない。(電球(バルブ)及び電球と配線を繋ぐコネクターを取り外し、すぐに接続できるということが明らかに分かる状態では検査(車検)に合格することは出来ない)
  • また『ナイトライダー』の放映当時は自転車用のナイトフラッシャーも発売されていた。
  • ナイト2000のプラモデルに組み込むためのナイトフラッシャーのユニット基板も発売されている。

[編集] 関連商品

[編集] ミニチュアモデル

  • 国内ではダイキャスト合金のミニモデルが主に青島文化教材社から発売されている。中にはナイトフラッシャーも再現され、日本語吹替を担当した野島昭生の声が録音されたADPCM音声回路も搭載したナイト2000ミニモデルもある。同じく同社からは1/18、1/28、1/43等様々なナイト2000のミニモデルが発売されている。
  • このほか海外ではAMT/ERTL社から1/16や1/64のスチールモデルや、KENNER社からも1/12の大きなモデルが発売。
  • プラモデル製品としては、AMT/ERTL社から放映・制作当時頃の金型の商品としてキット、カール、及び「ナイトライダー2000」に登場するナイト4000の1/25スケールモデルが、さらに2008年7月には国産の完全新規金型の商品としてキット、カールの1/24スケールモデルが青島文化教材社より発売されている。

[編集] プルバックミニカー

  • ナイト2000とナイト2000のプロトタイプとされるカールの両モデルが青島文化教材社から発売。こちらは株式会社タカラとのタイアップ商品でチョロQシリーズに含まれる。全長5cmの小スケールながら、ナイトフラッシャーの発光も再現されている。

[編集] ラジコン

  • 青島文化教材社からはラジキャラ・ナイト2000をはじめ1/28 R/Cミニッツレーサーシリーズ等にナイト2000のラジコンが発売されており、カールの設定もある。
  • このほかタイヨーのラジカンシリーズ等にもナイト2000があり、ナイトフラッシャーもLED4灯で再現されている。

[編集] その他

  • ナイト2000型の携帯電話置き台(着信にボイスインジケーターが反応する)や、タミヤ製ミニ四駆用ボディー、デフォルメ・プルバックカー等が存在する。
  • このほかキット役の野島昭生の声が録音された自動車用セキュリティーシステムやカーナビゲーション等もある。

[編集] 補足

[編集] 脚注

  1. ^ "Any resemblance between your car and this one is purely superficial."(「君の車とこれの類似点は外見だけだ」)というデボンの台詞がある

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 外部リンク