テス・ジェリッツェン

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テス・ジェリッツェン
Tess Gerritsen
TessGerritsenedit.jpg
誕生 1953年6月12日(61歳)
アメリカ合衆国の旗 カリフォルニア州サンディエゴ
職業 小説家、医師
言語 英語
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
最終学歴 スタンフォード大学
カリフォルニア大学サンフランシスコ校
ジャンル ロマンス、サスペンス、ミステリー
代表作 リゾーリ&アイルズ シリーズ
処女作 『真夜中に電話が鳴って』
配偶者 ジェイコブ・ジェリッツェン
子供 2
公式サイト http://www.tessgerritsen.com
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テス・ジェリッツェンTess Gerritsen1953年6月12日 - )は、中国系アメリカ人小説家で、元医師[1]。本名はテリー (Terry ) だが、ロマンス小説作家を目指す時により女性的な名前にしようとテスと改めた[2]。テレビドラマ『リゾーリ&アイルズ ヒロインたちの捜査線』の原作・脚本として知られている。

生い立ち[編集]

カリフォルニア州サンディエゴで、中国移民と中国系アメリカ人の料理人の間に生まれ、『ナンシー・ドルー』のような物語を書いてみたいと夢見ながら育った[3]。ジェリッツェン本人は作家志望だったが、将来を心配した家族は医学の道を進めた[4]1975年スタンフォード大学人類学学士を取得して卒業[5]カリフォルニア大学サンフランシスコ校でも医学の勉強を続け[4]1979年博士号を取得し、ハワイホノルルで医師としてのキャリアをスタートさせた[6][7]

産休中に、雑誌『ホノルル』の州コンテストに応募した短編小説"On Choosing the Right Crack Seed" が第一席となり賞金500ドルを受け取った[6][8]。母親との関係に悩む若い青年の物語で、母が自殺未遂を繰り返したことなども含めた、彼女自身の子供時代の出来事が描かれている[6]

作家としてのキャリア[編集]

仕事の合間に読んでいたロマンス小説にインスパイアされ、処女作であるロマンス・スリラーものを上梓する[6]。2作の習作を経て、1986年ハーレクイン社が『真夜中に電話が鳴って』(原題:"Call After Midnight" )の版権を買い、翌年に刊行される[9]。その後、同社とハーパー・ペーパーバックに8冊のロマンス・スリラー小説を執筆した[6]

ジャンルの変更[編集]

サイン中のジェリッツェン

ロマンス小説から医療スリラーものへと執筆ジャンルを変更し、1996年、『命の収穫』(原題:"Harvest" )を上梓[9]ロシアを旅行していた殺人課の元刑事から、モスクワ市街から孤児の子供たちが消えていき、子供たちは臓器提供者として海外へ連れ去られているというまことしやかな話を警察も信じていると聞き、そこからインスピレーションを得てプロットを練ったという[10]。同作はジェリッツェンの著作の中で初めてハードカバーで出版された作品で、また『ニューヨーク・タイムズ』のベストセラー・リストの13位にランクインした[11]。『命の収穫』に続き、『中間生命体』(原題:"Life Support" [12])、"Bloodstream" [13]"Gravity" [14]と、医療スリラーものを3作続けて上梓し、いずれもベストセラーになった。

2001年、殺人課の刑事ジェーン・リゾーリの初登場作品で、初の犯罪スリラー小説となる『外科医』(原題:"The Surgeon" )が刊行される。リゾーリは同作の中では2番手のキャラクターだが、9作あるシリーズでは検死官のモーラ・アイルズとコンビを組む主人公となっている[15]。シリーズは、『リゾーリ&アイルズ ヒロインたちの捜査線』として、アンジー・ハーモンサッシャ・アレクサンダー主演でテレビドラマ化された[16]

近年の著作はリゾーリ&アイルズシリーズが多いが、2007年にはシリーズ外の歴史スリラー"The Bone Garden" を上梓。同作は、1830年代ボストンで起こった殺人事件の物語で、オリバー・ウェンデル・ホームズをモデルとしたキャラクターが登場する[17][18]

著作は40か国以上で翻訳されており、2500万部を売り上げている[15]

その他の作品[編集]

1993年ケイト・ジャクソンブルース・グリーンウッド主演でCBSで放送された"Adrift" では、共同脚本家を務めた[19]

アメリカ探偵作家クラブ国際スリラー作家協会が発行した本にエッセイを寄稿した。また、自身のウェブサイトや探偵作家クラブのサイトでブログを書いている。

2012年フランス人作曲家、ダミアン・トップが発表したヴァイオリンソロ曲"Yakov's Lament" はジェリッツェンの著作『命の収穫』にインスパイアされて作曲された作品である。

私生活[編集]

夫は同じく医師で、息子が2人いる[20]。趣味はガーデニングフィドル(ヴァイオリン)の演奏。メイン州カムデン英語版在住[3][21]

受賞[編集]

2002年、『外科医』でアメリカロマンス作家クラブ英語版のRITA賞最優秀ロマンティックサスペンス部門を受賞[22]

2006年、『僕の心臓を盗まないで』(原題:"Vanish" )でネロ・ウルフ賞を受賞[23]。同作はエドガー賞 長編賞マカヴィティ賞 長編賞にノミネートされた[24][25]。作家のジェイムズ・パターソン英語版スティーヴン・キングなどからも認められており、特にキングはマイケル・クライトンに勝るとも述べている。

作品リスト[編集]

ロマンティック・サスペンス[編集]

  • 真夜中に電話が鳴って Call After Midnightアメリカ合衆国の旗 1987年 / 日本の旗 2007年11月 秋津志麻訳 MIRA文庫)
  • 追憶の扉 Under the Knifeアメリカ合衆国の旗 1990年 / 日本の旗 1991年6月 飛田野裕子訳 ハーレクイン・サスペンス・ロマンス)
  • Never Say Die (1992)
  • Whistleblower (1992)
  • Presumed Guilty (1993)
  • Peggy Sue Got Murdered (1994) re-released as Girl Missing
  • In Their Footsteps (1994)
  • Thief of Hearts (1995) re-released as Stolen
  • Keeper of the Bride (1996)

医療スリラー[編集]

リゾーリ&アイルズ シリーズ[編集]

  • 外科医 The Surgeonアメリカ合衆国の旗 2001年 / 日本の旗 2003年8月 安原和見文春文庫
  • 白い首の誘惑 The Apprenticeアメリカ合衆国の旗 2002年 / 日本の旗 2007年3月 安原和見訳 文春文庫)
  • 聖なる罪びと The Sinnerアメリカ合衆国の旗 2003年 / 日本の旗 2007年9月 安原和見訳 文春文庫)
  • Body Double (2004)
  • 僕の心臓を盗まないで Vanishアメリカ合衆国の旗 2005年 / 日本の旗 2001年1月 浅羽莢子訳 角川文庫)
  • The Mephisto Club (2006)
  • The Keepsake / Keeping the Dead (US / UK, 2008)
  • Ice Cold / The Killing Place (US / UK, 2010)
  • The Silent Girl (US / UK, 2011)[26]
  • Last To Die (UK / US August 16 / 28, 2012)[27]
  • Die Again (2014)

出典[編集]

  1. ^ BIO”. the Tess Gerritsen Official Blog. 2014年5月9日閲覧。
  2. ^ WRITERS AND SECRET IDENTITIES”. the Tess Gerritsen Official Blog (2007年10月7日). 2014年5月9日閲覧。
  3. ^ a b ニッキー・バー (2008年2月4日). “An Interview With Tess Gerritsen”. デイリー・エクスプレス. 2009年1月19日閲覧。
  4. ^ a b クリス・ハイ (2007年). “Interview with Tess Gerristen 2007”. Chris High. 2009年1月19日閲覧。
  5. ^ CASA Newsletter (PDF)”. Cultural and Social Anthropology Department, Stanford University (1999年). 2009年1月20日閲覧。
  6. ^ a b c d e Ali Karm (2002年9月). “Shots Magazine Interview: Tess Gerritsen”. Shots Magazine. 2009年1月19日閲覧。
  7. ^ Carlotta G. Holton (2008年4月29日). “Literary Spotlight: Tess Gerritsen”. Writers News Weekly. 2009年1月19日閲覧。
  8. ^ Beverly Rowe (2005年12月). “Author of the Month”. MyShelf.com. 2009年1月20日閲覧。
  9. ^ a b Yvonne Daley (1997年). “Author, Author”. Stanford Alumni. 2009年1月20日閲覧。
  10. ^ Claire White (2001年11月). “A Conversation With Tess Gerritsen”. Writers Write. 2009年1月19日閲覧。
  11. ^ PAPERBACK BEST SELLERS: September 22, 1996”. ニューヨーク・タイムズ (1996年9月22日). 2009年1月25日閲覧。
  12. ^ Best Sellers: Paperback Fiction”. ニューヨーク・タイムズ (1998年8月16日). 2009年1月25日閲覧。
  13. ^ PAPERBACK BEST SELLERS: September 5, 1999”. ニューヨーク・タイムズ (1999年9月5日). 2009年1月25日閲覧。
  14. ^ Best Sellers: Hardcover Fiction”. ニューヨーク・タイムズ. 2009年1月25日閲覧。
  15. ^ a b Bob Keyes (2007年9月16日). “Putting pen to paper”. ポートランド・プレス・ヘラルド. 2009年1月19日閲覧。 [リンク切れ]
  16. ^ 'Law & Order's' Angie Harmon: 'I hope they make a museum out of the stages.'”. 2010年5月29日閲覧。
  17. ^ Denise Tong (2007年9月1日). “One-on-One with Tess Gerritsen”. Current Vine. 2009年1月19日閲覧。
  18. ^ Irene Sege (2007年11月14日). “Medical mysteries add twists to historical thriller”. ボストン・グローブ. 2009年1月19日閲覧。
  19. ^ Barbara Vey (2008年2月7日). “Paging Dr. Tess Gerritsen”. Publishers Weekly. 2009年1月25日閲覧。 [リンク切れ]
  20. ^ David Mehegan (2006年9月2日). “Death becomes her”. ボストン・グローブ. http://www.boston.com/ae/books/articles/2006/09/02/death_becomes_her/?page=full 2012年5月13日閲覧。 
  21. ^ Tess Gerritsen: Official Site”. 2009年1月19日閲覧。 [リンク切れ]
  22. ^ Comprehensive List of RITA Winners”. Romance Writers of America. 2009年1月26日閲覧。
  23. ^ The Nero Award Press Release”. 2009年1月26日閲覧。
  24. ^ Edgar Awards”. 2009年1月26日閲覧。
  25. ^ Mystery Readers International's Macavity Awards”. Mystery Readers International. 2009年1月26日閲覧。
  26. ^ Tess Gerritsen: Official Site of the NY Times Bestselling Author”. 2010年1月21日閲覧。
  27. ^ [1]

外部リンク[編集]