フィドル

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フィドルを弾くFiddlin' Bill Hensley、1939年

フィドル(英語: fiddle)とは、を用いて演奏する擦弦楽器、特にヴァイオリンを指す名称である。「ヴァイオリン」という言葉がイタリア語から派生した言葉であるのに対し、「フィドル」は英語である。

概要[編集]

フィドルは、ヴァイオリンとまったく同一の構造を持つが、主にフォークミュージック民族音楽で使われるヴァイオリンを指し、バンジョーやマンドリン(フラットマンドリン)などとともに、アイルランド音楽カントリー・ミュージックブルーグラスなどの音楽でも使用される。ただし、英語においてはクラシック音楽で使われるものも含めて、ヴァイオリンの俗語としても用いられる。

民族音楽やフォークミュージックにおいては、ソロの演奏が多い。また、二挺のフィドル演奏は北アメリカスカンジナビア地方、アイルランドアイリッシュスタイル)の民族音楽に広く見られる。有名なフィドル奏者としては、アリソン・クラウスケニー・ベイカーバイロン・バーラインリチャード・グリーンマーティン・ヘイズケヴィン・バークらがいる。

その他[編集]

ミュージカルで有名な「屋根の上のバイオリン弾き」の原題は、Fiddler on the Roof である。

クラシック(ヴァイオリン)においては作曲者の意図の再現性、正確性、音色などが演奏において重視されるのに対して、フィドルでは演奏者の個性やノリが演奏において重視される。次のような格言がフィドルとヴァイオリンのこれらの違いを冗談めかして示している。

  • 「ヴァイオリンは歌う、しかしフィドルは踊る」(ヴァイオリンは音色、フィドルはノリ)
  • 「フィドルにビールをこぼしてもだれも泣くものはいない」(フィドルはどちらかというとひなびた音色を好むので高価な楽器が使われることが少ない。演奏における比重が楽器の質より演奏者の個性に大きく依存することも寄与している。)

関連項目[編集]