オペレッタ
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オペレッタ(伊:Operetta 独:Operette)は、台詞と踊りのあるオーケストラ付きの歌劇。軽歌劇(けいかげき)、喜歌劇(きかげき)とも。オペレッタはイタリア語で字義通りには「小さいオペラ」を意味する。
基本的には喜劇であり、軽妙な筋と歌をもつ娯楽的な作品が多い。ハッピーエンドで終わるのが主流。ただし、一部に喜劇的に推移しながらもカタストロフ・エンドとなるもの、笑いの要素がほとんどないものもある。
パリで19世紀半ばに起こり、オッフェンバックの『天国と地獄』が人気となる。次いで中心地はウィーンに移り、19世紀後半にはヨハン・シュトラウス2世が『こうもり』などの名作を書いている。20世紀初頭の「銀の時代」(J. シュトラウス2世の活躍した時代を「金」とし、それに対して第二の黄金期であるこの時代をこう呼ぶ)にはカールマンの『チャールダーシュの女王』・『伯爵令嬢マリツァ』、レハールの『メリー・ウィドウ』などが知られる。ドイツ語オペレッタが主流として定着してからはベルリンでも盛んになった。行進曲「ベルリンの風」が知られているリンケの『ルーナ夫人』などが書かれている。後にレハールが活動の拠点をベルリンに移す。
ドイツ圏(中欧のドイツ語を公用語とする西ゲルマン人地域)では地方歌劇場を中心にオペレッタの上演が多く、大都市ではウィーン・フォルクスオーパー、ベルリン・コーミッシェ・オーパー、ミュンヘンのゲルトナープラッツ劇場、ドレスデン州立オペレッタ劇場など、メインの国立歌劇場とは別にオペレッタを主力とする歌劇場が存在する(ただし、よく誤解されるがドレスデンをふくめ、いずれもオペレッタ専門劇場ではない。あくまでオペラハウスである)。ドイツ圏以外ではカールマンやレハールがハンガリー生まれであることもあり、ハンガリーのブダペスト国立オペレッタ劇場が有名である。
従来オペラとオペレッタは厳然たる別物であるという考えも根強く、オペレッタは上演しないということになっている大歌劇場も少なくなかった。しかしたとえば、ウィーン国立歌劇場は、シュトラウスの「騎士パズマン」やレハールの「ジュディッタ」を強引にオペラと称して初演しており、両者を区別する基準は実はでたらめであったことがはっきりするにつれ、区別は過去の慣習となりつつある。「こうもり」は多くの大歌劇場で大晦日の定番であり、最近ではベルリン国立歌劇場の「メリー・ウィドウ」、ドレスデン国立歌劇場の「チャルダーシュの女王」などが話題を集めている。わが国においては、浅草オペラは別にしても二期会が発足当初からオペレッタを得意とし、NHK-FMの番組「オペラアワー」が「こうもり」序曲を長年テーマ音楽とするなど、両者をことさらに区別しない点では本場を先取りしていた。


