「水野忠重」の版間の差分
| 38行目: | 38行目: | ||
{{DEFAULTSORT:みすの たたしけ}} |
{{DEFAULTSORT:みすの たたしけ}} |
||
[[Category:水野氏|たたしけ]] |
[[Category:水野氏|たたしけ]] |
||
[[Category:織豊政権の大名]] |
|||
[[Category:豊臣氏]] |
[[Category:豊臣氏]] |
||
[[category:戦国武将]] |
[[category:戦国武将]] |
||
2013年6月9日 (日) 15:17時点における版
水野忠重（みずの ただしげ、天文10年（1541年） - 慶長5年7月19日（1600年8月27日）は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将。水野忠政の九男で、母親は華陽院。水野信元、於大の方の弟。子に水野勝成、水野忠清、清浄院（加藤清正継室）。徳川二十将の一人。
経歴
徳川家臣時代
兄の信元とともに織田信長に属し、永禄元年（1558年）の尾張緒川・石瀬での戦い、同3年の刈屋十八丁畷の戦いに功を挙げたという[1]。その後、信元と不和になり、そのもとを去って徳川家康の麾下に仕える[2]。家康からは鷲塚の地をあてがわれ、自ら築城した。三河一向一揆の鎮圧に戦功をあげた。
『三河物語』には、「金ノ団扇ノ指物ヲ指ケル間、新九郎ト見懸て我モ／＼ト追（懸タリ。水野藤十郎（忠重）殿懸付て、突落シテ打取給ふ。頓て佐馳（橋）甚五郎（吉実）・大見藤六郎、是兄弟モ一つ場にて打取。」とある。一揆方となった蜂屋貞次と戦ったという[3]。その後、駿河掛川城攻め、天王山の戦い、姉川の戦いに従軍。三方原の戦いの時も軍功を顕し、家康より兜と鎧を賜った[4]。これは家康の影武者を務めていたのではないか、と考えられている[5]。
天正3年（1575）には吉田城にて武田軍の攻撃を防ぐが、この時負傷するという[6]。この傷のために長篠の戦いには参加できず、家臣の水野清久（のちの正重）を代理で参加させた[7]。
大名時代
天正3年（1575年）、信元が武田氏との内通の嫌疑をかけられ織田信長に殺害された。 天正8年8月、佐久間信盛が追放されて三河刈屋城が空くと、忠重は織田信長よりそこを与えられ、9月23日に入城した[8]。鷲塚城は廃城となった。これにより、再び信長の臣の立場に戻ったのだろう。織田信忠の軍団に組み込まれたらしい。翌9年1月4日、信忠の命により、同族水野守隆とともに横須賀城の番手として派遣された[9]。この後、家康の高天神城攻めに加わり、度々信長に報告。1月25日付で、信長より細々とした指示を受けている[10]。この時の忠重は、攻城軍の目付か軍監として徳川に付けられたものと思われている。
翌10年2月、信忠の甲州征伐に従軍。武田滅亡ののち、信長を三河池鯉鮒にて饗宴している[9]。このとき小栗吉忠や浅井道忠は忠重の家臣である。
天正10年（1582年）、本能寺の変が起こったときは信忠と共に二条城にあったが、二条城から脱出して三河国刈谷に逃げ戻った。その後は織田信雄に属し、小牧陣が起こると本治城・常滑城を攻略。小牧・長久手の戦いで先導役を務めた。さらに蟹江攻城戦で活躍した[11]。
信雄が羽柴（豊臣）秀吉と講和。この時期、嫡男の勝成が素行不良の果てに家臣を斬り殺して出奔したので、勝成を奉公構えとした。勝成は秀吉より、摂津豊島郡の内、神田728石を与えられた[10]。「織田信雄分限帳」（天正13-14年成立）によると、忠重は刈屋、緒川のほか北伊勢にも所領を持ち都合1万3千貫文を領するとなっている[12]。信雄の命で雑賀攻めに出陣。 九州陣、小田原陣と秀吉の統一戦に参加[13]。この間の15年7月30日、豊臣の姓を賜り、従五位下和泉守に叙任する[14]。
小田原陣直後の同18年9月4日、信雄の失脚に伴うことか、伊勢神戸4万石に移封[11]。文禄元年（1592）名護屋在陣[15]。同3年、再び本領刈屋城主に戻る[1]。石高は2万石[16]とされた。
慶長3年（1598年）に秀吉が死去すると家康に従った。慶長5年（1600年）、関ヶ原の戦いでは東軍に与したが、本戦直前の7月、三河池鯉鮒（現・愛知県知立市）において酒宴を催した際、加賀井重望に暗殺された。[17]
脚注
- ^ a b 『結城水野家譜』
- ^ 『士林泝洄』『大徳寺水野記』『改正三河後風土記』
- ^ 『三河物語』
- ^ 『水野文書』『結城水野家譜』
- ^ 平井隆夫『福山開祖・水野勝成』
- ^ 『寛永諸家系図伝』
- ^ 清久はこのときの様子を『覚書 故水野左近物語』の中で「信長が武田軍がよく馬を使いこなし敵陣を乗り破るので注意せよと警戒していた」と記述している。これがいわゆる「武田騎馬隊」あった説の論拠として使われることがある
- ^ 『家忠日記』
- ^ a b 『信長公記』
- ^ a b 『水野文書』
- ^ a b 『結城水野家譜』『寛政重修諸家譜』。ただし両史料では、忠重は家康の家臣となっているから注意が必要。
- ^ 石高に直すと12万石ないし、13万石
- ^ 『当代記』『伊達家文書』
- ^ 『御湯殿上日記』『水野系図』『結城水野家譜』。村川浩平『日本近世武家政権論』P38。
- ^ 『太閤記』
- ^ 『当代記』
- ^ 『三河後風土記』。『徳川実記』によると加賀井重望に暗殺を命じたのは大谷吉継。ただし、あまりにも不可解な事件のため、忠重と重望が喧嘩して殺されたのではないか、という俗説がある。
参考文献
- 谷口克広著 『織田信長家臣人名辞典』
 | この項目は、日本の歴史に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています（P:日本/P:歴史/P:歴史学/PJ日本史）。 |