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火獣目

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
火獣目
ピロテリウム
保全状況評価
絶滅(化石
地質時代
新生代古第三紀暁新世 - 新第三紀漸新世
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
亜綱 : 獣亜綱 Theria
下綱 : 真獣下綱 Eutheria
中目 : 午蹄中目 Meridiungulata
: 火獣目 Pyrotheria
: ピロテリウム科 Pyrotheriidae
学名
Pyrotheria Ameghino, 1895[1][2]
Pyrotheriidae Ameghino, 1889[1][2]
和名
火獣目[3]
ピロテリウム科[3]

火獣目(かじゅうもく、学名:Pyrotheria)とは、かつて南アメリカにのみ生息していた絶滅した蹄を持った動物の一つ。また、この目はピロテリウム科しか含まれない。

概要

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この目は、雷獣目とならんで他の午蹄中目の目たちと比べて比較的小さいグループであるが、割と特殊化の進んだグループであり、一時期はアフリカに広く分布していた[4]。進化する前の旧世界の長鼻類の姿に少し似ている[5]

名称

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この名称の由来はpyro(火)+therium(獣)の意のピロテリウムからとられた名前。また、ピロテリウムは火山灰の地層から発見されたことが由来[5]

形態

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外見はあまり現生の哺乳類のような見た目はしていない[6]。丈夫な頬骨弓を持ち、鼻孔は少し後退していて、少し長い鼻を持っていたことがわかっている[6][7]。歯は、低歯冠であり、上顎切歯二つが牙のようになっていて、下顎第一切歯も牙になっている[6][7]。この目の頬歯の稜線は長鼻類デイノテリウム亜目に類似している[6]

分布

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南アメリカのみ。

分類

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この科はAmeghino(1889)によって提唱され、化石記録が乏しく、他の目との系統関係の詳しいことはわかっていない[6][8]形態の節でも述べた通り、デイノテリウム亜目に形態が似ており、長鼻類と近縁とする説があるが、ただの並行進化だと今は考えられている[6]。それとは別にウインタテリウム類と近縁だったという説もある[6]。また、異蹄目をこの目に含ませるという説もある。この記事では含めないことにする。

上位分類

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下位分類

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脚注

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  1. ^ a b George Gaylord Simpson, “The Principles of Classification and a Classification of Mammals,” Bulletin of The American Museum of Natural History, Volume 85, American Museum of Natural History, 1945, Pages 1-350.
  2. ^ a b Malcolm C. McKenna & Susan K. Bell, “Mirorder †Meridiungulata,” Classification of Mammals: Above the Species Level, Columbia University Press, 1997, Pages 450-468.
  3. ^ a b 遠藤秀紀、佐々木基樹「哺乳類分類における高次群の和名について」『日本野生動物医学会誌』第6巻第2号、2001年、45–53頁、doi:10.5686/jjzwm.6.45 
  4. ^ 冨田, 伊藤 & 岡本 2011, p. 236.
  5. ^ a b 冨田, 伊藤 & 岡本 2011, p. 237.
  6. ^ a b c d e f g 『脊椎動物の進化』築地書館、447頁。 
  7. ^ a b 『哺乳類の進化』東京大学出版会、90頁。 
  8. ^ Pyrotheriidae”. www.gbif.org. 2023年3月29日閲覧。

参考文献

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  • 冨田幸光(文)、伊藤丙雄, 岡本泰子(イラスト)『絶滅哺乳類図鑑』(新版)丸善、2011年1月。ISBN 978-4-621-08290-4 

関連項目

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