北見共立駅

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北見共立駅
きたみきょうりつ
Kitami-Kyōritsu
(5.5 km) 常呂
所在地 北海道北見市常呂町共立
北緯44度5分1.5秒 東経144度2分5.7秒 / 北緯44.083750度 東経144.034917度 / 44.083750; 144.034917
所属事業者 日本国有鉄道(国鉄)
所属路線 湧網線
キロ程 54.0 km(中湧別起点)
電報略号 キヨ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1952年昭和27年)12月6日[1]
廃止年月日 1987年昭和62年)3月20日[1]
備考 湧網線廃線に伴い廃駅
仮乗降場との距離は実キロ
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1977年の北見共立駅と周囲約500m範囲。上が網走方面。右に常呂川が流れる。かつては島式ホーム1面2線と駅裏側に副本線を有していたが、既に無人化されて駅舎側本線と駅裏の副本線は撤去されて棒線化されている。駅裏南側には農作物の貨物取扱用に設けられた倉庫が、踏切の南側には職員官舎が残されている。この集落はこの駅と共に形成された様で、開業前は周囲に殆んど民家が無かった[2]国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

北見共立駅(きたみきょうりつえき)は、北海道網走支庁常呂郡常呂町字共立(現・北見市常呂町共立)にかつて設置されていた、日本国有鉄道(国鉄)湧網線廃駅)である。電報略号キヨ事務管理コードは▲122408[3]

歴史[編集]

当駅から常呂駅までは、奥村鉄山[4]専用軌道の軌道跡を利用している[5]

駅名の由来[編集]

当地は以前「下川沿」の字名であったが、1941年(昭和16年)に「共立」と改称されていた。当駅はこの名称を用い、特に同音の駅は存在していないが、旧国名の「北見」を冠した[8]

地名は土地改良が行われ、将来農家が共に立つように、との願いから付けられた[9]

駅構造[編集]

廃止時点で、島式ホーム(片面使用)1面1線を有する地上駅であった。ホームは、線路の東側(網走方面に向かって右手側)に存在した。転轍機を持たない棒線駅となっていた[10]

無人駅となっていた[7]が、有人駅時代の駅舎が残っていた。駅舎は構内の東側に位置し、ホームとを結ぶ通路で連絡した[10]。駅自体は完全無人駅であったが、駅近隣の商店が乗車券を取り扱う簡易委託駅となっていた。受託者は雑貨店主で、冬季は駅舎の除雪も行っていた[10]

駅周辺[編集]

駅跡[編集]

1988年(昭和63年)9月時点で、駅舎及び駅構内の施設は既に撤去されており、2011年(平成23年)時点では鉄道関連の遺構は何も残っていない[12]。駅跡地には現在、ゲートボール場とその関係の建物がある。

隣の駅[編集]

日本国有鉄道
湧網線
北見富丘駅 - <東富丘仮乗降場> - 北見共立駅 - 常呂駅
かつて、当駅と常呂駅との間に土佐仮乗降場が存在した(1956年(昭和31年)1月7日開業、1972年(昭和47年)2月8日廃止)[13]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、915頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 1952年10月撮影航空写真(国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス)開業2か月前の建設中の当駅
  3. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、244頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362023年3月21日閲覧 
  4. ^ 奥村鉱業株式会社常呂鉱山:昭和15年から終戦まで常呂町日吉にて赤鉄鉱採掘操業。戦後に売却されて国力鉱山となる。
  5. ^ 地形図 (Map). 1:50,000. 大日本帝國陸地測量部. 1944.。専用軌道を記載。
  6. ^ “日本国有鉄道公示第570号”. 官報. (1972年2月8日) 
  7. ^ a b 「通報 ●湧網線床丹駅ほか4駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報日本国有鉄道総裁室文書課、1972年2月8日、2面。
  8. ^ 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、205頁。ASIN B000J9RBUY 
  9. ^ 太田幸夫『北海道の駅878ものがたり 駅名のルーツ探究』富士コンテム、2004年2月、169-170頁。ISBN 978-4893915498 
  10. ^ a b c 宮脇俊三 編『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』原田勝正小学館、1983年7月、161頁。ISBN 978-4093951012 
  11. ^ 『北海道道路地図 改訂版』地勢堂、1980年3月、19頁。 
  12. ^ 本久公洋『北海道の鉄道廃線跡』北海道新聞社、2011年9月、105頁。ISBN 978-4894536128 
  13. ^ 今尾恵介 編『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』JTBパブリッシング、2010年3月、215頁。ISBN 978-4533078583 

関連項目[編集]