リジェ・JS P217
ル・マン24時間レース(2018年) | |||||
カテゴリー | 「ル・マン」プロトタイプ(LMP)2 | ||||
---|---|---|---|---|---|
コンストラクター | リジェ・オートモーティブ | ||||
先代 | リジェ・JS P2 | ||||
主要諸元 | |||||
シャシー | カーボンファイバーモノコック | ||||
サスペンション(前) | ダブルウィッシュボーン with pushrod and torque rod-activated ショックアブソーバー | ||||
サスペンション(後) | ダブルウィッシュボーン with spring-activated ショックアブソーバー | ||||
全長 | 4,745 mm (186.8 in) | ||||
全幅 | 1,900 mm (75 in) | ||||
ホイールベース | 3,010 mm (119 in) | ||||
エンジン |
リジェ・JS P217 ギブソン・テクノロジー GK-428 4.2L V8 NA リジェ・日産 DPi 日産 3.8L V6 ツインターボ 600 HP ミッドシップ 縦置き | ||||
トランスミッション | ヒューランド TLS-200 6速 シーケンシャル | ||||
重量 | 930 kg (2,050 lb) | ||||
タイヤ | ミシュラン, ダンロップ,コンチネンタル | ||||
主要成績 | |||||
チーム |
リジェ・JS P217 アルガルヴェ・プロ・レーシング ユーロインターナショナル IDECスポーツ・レーシング インター・ユーロポル・コンペティション ラルブル・コンペティション パニス・バルテズ・コンペティション CEFC・マノー・TRSレーシング PR1/マティアセン・モータースポーツ トックウィズ・モータースポーツ ユナイテッド・オートスポーツ スピリット・オブ・デイトナ・レーシング オートレースクラブ・ブラティスラバ リック・ウェアー・レーシング・ユーラシア CDスポーツ リジェ・日産 DPi エクストリームスピード・モータースポーツ コア・オートスポーツ | ||||
初戦 | 2017年デイトナ24時間レース | ||||
|
リジェ・JS P217はリジェ・オートモーティブが製造し、フランス人で元レーシングドライバーのギ・リジェとの提携で命名された、ル・マン・プロトタイプ(LMP)2マシン。リジェ・JS P217は、FIA 世界耐久選手権(WEC)のLMP2クラスで、国際自動車連盟(FIA)およびフランス西部自動車クラブ(ACO)の2017年規定に沿って製造された。
このマシンは国際モータースポーツ協会(IMSA)のウェザーテック・スポーツカー選手権のプロトタイプクラスの規制にも適合している。これらのチャンピオンシップシリーズだけでなく、2017年にはヨーロピアン・ル・マン・シリーズとアジアン・ル・マン・シリーズの両方で活躍している。2017年のデイトナ24時間レースでレースデビューし、 WECでは第2戦スパ・フランコルシャン6時間でデビューした。
バリエーションモデルのリジェ・日産 DPiについても記述する。
開発
[編集]リジェ・JS P217は、2017年のFIAおよびACOの新しい規制変更に備えて2016年に考案された。リジェ・オートモーティブは、全く新しいシャーシをゼロから構築し、リジェ・JS P2の車のメカニズムの改善に重点を置いた。リジェと技術パートナーは、エンジンのラジエーターとブレーキの空冷、コックピットの空調に焦点を合わせた。車の機械的特徴は、タイヤ交換の時間を短縮するための新しい車軸、ナット、リムの実装、車軸の効率、重量配分、コックピット前部でのメカニックのアクセスのしやすさ、空力効率、LMP1スタイルのパワーステアリング、および限られた数のシャーシ部品である。さらにドライバーの快適性、スペース、コントロールのしやすさ、視認性にも注意が払われた。
その後2016年9月にスパ・フランコルシャンで公開された。また2016年9月にマニクール・サーキットで、2016年11月にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで、デイトナ24時間レースの準備のためのテストを実施した[1]。
リジェ・日産 DPi
[編集]バリエーションモデルであるリジェ・日産 DPiは、オンローク・日産 DPiとも呼ばれ、デイトナ・プロトタイプ・インターナショナル(DPi)規定の下でウェザーテック・スポーツカー選手権用に作成された。この車は日産とNISMOと共同で開発され、エンジンは、日産 GT-R GT3の3.8L V6ツインターボ(日産・VR38DETT)。ベースとなったリジェ・JS P217からのその他の変更には、大きなフロントパネルと改良されたサイドパネルが含まれる[2]。
2017年、オンローク・オートモーティブは、エクストリーム・スピード・モータースポーツ(ESM)に2台のDPiマシンを供給した。ESMは2018年後半にスポンサーが不足し、チームが撤退するまでDPiマシンを走らせた[3]。
2019年、コア・オートスポーツは、ESMの日産・DPiを購入し、DPiクラスに参戦した[4]。しかしその年限りでチームオーナーのジョナサン・ベネットが引退したため、日産・DPiプログラムも同時に終了した[5]。
年 | チーム | クラス | No. | ドライバー | Rds. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | Pts. | Pos. |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017 | テキーラ・パトロン・ESM | P | 2 | ライアン・ダルジール | 全戦 | DAY 4 |
SEB 11 |
LBH 2 |
AUS 6 |
BEL 8 |
WGL 7 |
MOS 3 |
ELK 3 |
MON 6 |
PET 1 |
273 | 5位 |
スコット・シャープ | 全戦 | ||||||||||||||||
ピポ・デラーニ | 1-2, 6 | ||||||||||||||||
ブレンドン・ハートレイ | 1, 10 | ||||||||||||||||
22 | ヨハネス・ヴァン・オーバービーク | 全戦 | DAY 7 |
SEB 10 |
LBH 9 |
AUS 5 |
BEL 7 |
WGL 8 |
MOS 9 |
ELK 1 |
MON 8 |
PET 4 |
249 | 6位 | |||
エド・ブラウン | 1-5 | ||||||||||||||||
ブルーノ・セナ | 1-2, 6, 10 | ||||||||||||||||
ブレンドン・ハートレイ | 1-2 | ||||||||||||||||
ピポ・デラーニ | 7-10 | ||||||||||||||||
2018 | テキーラ・パトロン・ESM | P | 2 | ライアン・ダルジール | 1-6,8-10 | DAY 19 |
SEB 16 |
LBH 2 |
MOH 10 |
BEL 4 |
WGL 15 |
MOS | ELK 9 |
MON 11 |
PET 11 |
186 | 13位 |
スコット・シャープ | 1-6, 8-10 | ||||||||||||||||
オリヴィエ・プラ | 1-2, 6 | ||||||||||||||||
ノーマン・ナト | 10 | ||||||||||||||||
22 | ピポ・デラーニ | 全戦 | DAY 18 |
SEB 1 |
LBH 12 |
MOH 9 |
BEL 7 |
WGL 16 |
MOS 12 |
ELK 6 |
MON 1 |
PET 6 |
232 | 9位 | |||
ヨハネス・ヴァン・オーバービーク | 1-6, 8-10 | ||||||||||||||||
ニコラ・ラピエール | 1–2, 6 | ||||||||||||||||
ライアン・ダルジール | 7 | ||||||||||||||||
ティモ・ベルンハルト | 10 | ||||||||||||||||
2019 | コア・オートスポーツ | DPi | 54 | ジョン・ベネット | 全戦 | DAY 4 |
SEB 5 |
LBH 11 |
MOH 11 |
BEL 7 |
WGL 11 |
MOS 7 |
ELK 10 |
MON 7 |
PET 8 |
230 | 9位 |
コリン・ブラウン | 全戦 | ||||||||||||||||
ロマン・デュマ | 1-2,6,10 | ||||||||||||||||
ロイック・デュバル | 1 |
脚注
[編集]- ^ Dagys (9 November 2016). “PR1 Ligier JS P217 Headlines November Daytona Test Entry”. Sportscar365.com. 19 June 2017閲覧。
- ^ “Ligier JS P217”. Racecar Engineering. 19 June 2017閲覧。
- ^ Dagys, John (December 1, 2018). “ESM Shutters Operations”. Sportscar365 28 September 2020閲覧。
- ^ “IMSA:ロイック・デュバル擁するコア・オートスポーツ、2019年はニッサンDPiにスイッチ”. autosport web. 2018年12月3日閲覧。
- ^ “IMSA:ニッサンDPi駆るベネットが引退を発表。コア・オートスポーツのDPiプログラムも終了へ”. autosport web. 2019年8月23日閲覧。