チーフベアハート
チーフベアハート | |
---|---|
欧字表記 | Chief Bearhart[1][2] |
品種 | サラブレッド[1][2] |
性別 | 牡[1][2] |
毛色 | 栗毛[1][2] |
生誕 | 1993年2月1日[1][2] |
死没 | 2012年9月18日(19歳没)[3] |
父 | Chief's Crown[1][2] |
母 | Amelia Bearhart[1][2] |
母の父 | Bold Hour[1][2] |
生国 | カナダ(オンタリオ州)[1][2] |
生産者 | Richard D.Maynard[1][2] |
馬主 | Sam-Son Farm[1][2] |
調教師 | Mark R.Frostad(カナダ)[1][2] |
競走成績 | |
タイトル |
エクリプス賞最優秀芝牡馬(1997年) ソヴリン賞 年度代表馬(1997、1998年) 最優秀古牡馬(1997年) 最優秀芝牡馬(1996、1997、1998年) [1] |
生涯成績 | 26戦12勝[1][2] |
獲得賞金 | 3,381,557USドル[1] |
勝ち鞍 |
G1:ブリーダーズカップ・ターフ(1997年) G1:カナディアンインターナショナルステークス(1997年) G1:マンハッタンハンデキャップ(1998年) G3:エルクホーンステークス(1997年) G3:キングエドワードBCハンデキャップ(1997年) LR/加G1:ナイアガラハンデキャップ(1998年) LR/加G2・G1:スカイクラシックハンデキャップ(1997、1998年) ブリーダーズステークス(1996年) |
チーフベアハート (Chief Bearhart) [2]は、カナダ生産の競走馬、種牡馬。主な勝ち鞍に1997年のブリーダーズカップ・ターフ、カナディアンインターナショナルステークス、1998年のマンハッタンハンデキャップなど。1997、1998年度のソヴリン賞年度代表馬、1997年度のエクリプス賞最優秀芝牡馬などに選出された。
戦績
[編集]1995年6月25日、ウッドバイン競馬場でのメイドン競走でデビューして4着。3歳初戦の2戦目で勝ちあがり、アローワンス競走を3着、1着としてカナダ三冠路線に向かう。カナダのダービーに相当するクイーンズプレートでは4着に終わったが、続くアローワンス競走で3勝目を挙げて臨んだ三冠最終戦のブリーダーズステークスでは2着馬に9馬身半差をつけて優勝[5]。余勢でカナディアンインターナショナルステークスでもシングスピールの2着に入るが[6]、ブリーダーズカップ・ターフはピルサドスキーの11着に終わる。それでも、1996年のソブリン賞最優秀芝牡馬に選ばれた。
4歳を迎えた1997年、初戦のメーカーズマークマイルステークスで2着に入ると、エルクホーンステークス、キングエドワードブリーダーズカップハンデキャップの2つのG3競走を連勝する。スターアンドストライプスブリーダーズカップハンデキャップ2着を挟み、秋はリステッド競走(カナダG2)のスカイクラシック1着からカナディアンインターナショナルステークスでG1競走初制覇を果たし、前年11着のブリーダーズカップ・ターフでもドイツのボルジアを4分の3馬身差おさえ、歴代3位となる2分23秒92のタイムで優勝[5][6]。1997年は7戦して5勝2着2回、ソヴリン賞の年度代表馬、最優秀古牡馬、最優秀芝牡馬に加えてエクリプス賞の最優秀芝牡馬にも選ばれた。1998年も6月にマンハッタンハンデキャップを制してG1競走3勝目を挙げ、秋もカナダG1ナイアガラブリーダーズカップハンデキャップを勝ち、カナダG1に昇格したスカイクラシックハンデキャップも前年に続いて勝利した[5]。その後は、カナディアンインターナショナルステークスではロイヤルアンセムから2馬身差の2着、ブリーダーズカップ・ターフはバックスボーイの4着、日本に遠征してのジャパンカップでエルコンドルパサーの4着[6]と3戦勝てずじまいで、ジャパンカップが最後のレースとなった。引退後、ソヴリン賞の年度代表馬、最優秀古牡馬に2年連続で、最優秀芝牡馬に3年連続で選ばれた。
競走成績
[編集]以下の内容は、EQIBASE[1]、JBISサーチ[4]の情報および記載法に基づく。
出走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離 | 馬場 | 着順 | 騎手 | 着差 | 1着(2着)馬 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1995年 | 1月25日ウッドバイン | メイドン | ダ5F | 速 | 4着 | E. ラムザミー | 10馬身 | Frozen Ice | |
1996年 | 3月23日フェアグラウンズ | メイドン | 芝8F | 堅良 | 1着 | R. ロメロ | 4馬身 | (Mister Eye) | |
4月13日 | キーンランド | アローワンス | 芝8.5F | 堅良 | 3着 | R. ロメロ | 6馬身 | Trail City | |
5月26日 | ウッドバイン | アローワンス | ダ8.5F | 速 | 1着 | S. ホウリー | 6馬身1/2 | (Bold Decision) | |
6月23日 | ウッドバイン | プレートトライアル | BT | ダ9F | 速 | 3着 | S. ホウリー | 2馬身 | Northface |
7月 7日 | ウッドバイン | クイーンズプレート | ダ10F | 速 | 4着 | S. ホウリー | 3馬身3/4 | Victor Cooly | |
7月25日 | ウッドバイン | アローワンス | 芝11F | 堅良 | 1着 | S. ホウリー | 2馬身1/2 | (Set Ablaze) | |
8月25日 | ウッドバイン | ブリーダーズS | 芝12F | 堅良 | 1着 | M. ウォールズ | 9馬身1/2 | (Firm Dancer) | |
9月29日 | ウッドバイン | カナディアン国際S | G1 | 芝12F | 重 | 2着 | S. ホウリー | 2馬身 | Singspiel |
10月26日 | ウッドバイン | ブリーダーズカップ・ターフ | G1 | 芝12F | 良 | 11着 | S. ホウリー | 11馬身 | Pilsudski |
1997年 | 4月11日キーンランド | メーカーズマークマイルS | G3 | 芝8F | 堅良 | 2着 | J. サントス | 1/2馬身 | Influent |
4月25日 | キーンランド | エルクホーンS | G2 | 芝10F | 堅良 | 1着 | J. サントス | 1/2馬身 | (Snake Eyes) |
6月14日 | ウッドバイン | キングエドワードBCH | G3 | 芝9F | 堅良 | 1着 | J. サントス | 3馬身1/4 | (Crown Attorny) |
7月 4日 | アーリントン | スターズ&ストライプスBCH | G3 | 芝10F | 堅良 | 2着 | J. サントス | 頭 | Lakeshore Rod |
9月28日 | ウッドバイン | スカイクラシックH | L/加G2 | 芝11F | 堅良 | 1着 | J. サントス | 6馬身 | (Honor Glide) |
10月19日 | ウッドバイン | カナディアン国際S | G1 | 芝12F | 堅良 | 1着 | J. サントス | 2馬身1/4 | (Downth Asl) |
11月 8日 | ハリウッドパーク | ブリーダーズカップ・ターフ | G1 | 芝12F | 堅良 | 1着 | J. サントス | 3/4馬身 | (Borgia) |
1998年 | 4月22日キーンランド | エルクホーンS | G3 | 芝12F | 稍重 | 2着 | J. サントス | 3/4馬身 | African Dancer |
6月 6日 | ベルモントパーク | マンハッタンH | G1 | 芝10F | 堅良 | 1着 | J. サントス | 1馬身3/4 | (Dvonwood) |
7月11日 | ベルモントパーク | ボーリンググリーンH | G2 | 芝11F | 堅良 | 3着 | J. サントス | 4馬身1/4 | Cetewayo |
8月15日 | サラトガ | ソードダンサー招待H | G1 | 芝12F | 堅良 | 5着 | J. サントス | 3馬身1/2 | Cetewayo |
9月 5日 | ウッドバイン | ナイアガラBCH | L/加G1 | 芝12F | 堅良 | 1着 | J. サントス | 2馬身3/4 | (Green Means Go) |
9月27日 | ウッドバイン | スカイクラシックH | L/加G1 | 芝11F | 稍重 | 1着 | J. サントス | 3馬身1/4 | (Green Means Go) |
10月18日 | ウッドバイン | カナディアン国際S | G1 | 芝12F | 堅良 | 2着 | J. サントス | 2馬身 | Royal Anthem |
11月 7日 | チャーチルダウンズ | ブリーダーズカップ・ターフ | G1 | 芝12F | 堅良 | 4着 | J. サントス | 3馬身 | Buck's Boy |
11月29日 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m | 良 | 4着 | J. サントス | 5馬身 | エルコンドルパサー |
- BT:ブラックタイプ競走
引退後
[編集]引退後は一旦カナダに帰国ののち、JRAに420万ドル(約5億円)で購買され、1999年に再来日して日本軽種馬協会静内種馬場で種牡馬入りした[6]。シャトル種牡馬としてニュージーランドでも種付けを行い[7]、日本でも14年間の供用で血統登録頭数604頭、出走頭数はそのうちの530頭を記録[8]。2002年には、カナダ競馬殿堂入りを果たした[6]。2012年4月ごろから体調を崩して療養生活を送っていたものの、9月18日午前6時に急性心不全のため静内種馬場で死亡した[3]。
主な産駒
[編集]太字はGI級競走
- 2000年産
- 2002年産
- 2003年産
- 2004年産
- 2007年産
- 2008年産
- 2013年産
- ナムラバイオレット(早池峰スーパースプリント)[26]
-
メルシーエイタイム(2002年産)
-
マイネルキッツ(2003年産 )
ブルードメアサイアーとしての主な産駒
[編集]- 2004年産
- 2008年産
- 2009年産
- 2012年産
- 2013年産
- ロードクエスト(父マツリダゴッホ:スワンステークス、京成杯オータムハンデキャップ、新潟2歳ステークス)[31]
- 2017年産
- エムエスオープン(父バトルプラン:新春ペガサスカップ、中京ペガスターカップ)[32]
血統表
[編集]チーフベアハートの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ダンジグ系 |
[§ 2] | ||
父 Chief's Crown 1982 鹿毛 |
父の父 Danzig1977 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic | |
Natalma | ||||
Pas de Nom | Admiral's Voyage | |||
Petitioner | ||||
父の母 Six Crowns1976 栗毛 |
Secretariat | Bold Ruler | ||
Somethingroyal | ||||
Chris Evert | Swoon's Son | |||
Miss Carmie | ||||
母 Amelia Bearhart 1983 栗毛 |
Bold Hour 1964 黒鹿毛 |
Bold Ruler | Nasrullah | |
Miss Disco | ||||
Seven Thirty | Mr.Music | |||
Time to Dine | ||||
母の母 Myrtlewood Lass1972 鹿毛 |
Ribot | Tenerani | ||
Romanella | ||||
Gold Digger | Nashua | |||
Sequence | ||||
母系(F-No.) | (FN:13-c) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Bold Ruler 4 × 3 = 18.75%、Nasrullah 5 × 4 × 5 = 12.50%、Nearco 5 × 5 × 5 = 9.38% | [§ 4] | ||
出典 |
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q “Chief Bearhart (ON)”. EQUIBASE Horse Profile. Equibase Company LLC.. 2020年5月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n “チーフベアハート(CAN)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ a b “チーフベアハート死亡”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2012年9月18日). 2020年5月9日閲覧。
- ^ a b “10R ジャパンC 1998年11月29日(日)5回東京8日”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g “Champion Chief Bearhart dies in Japan”. BloodHorse.com. Blood-Horse LLC. (2012年9月19日). 2020年5月9日閲覧。
- ^ a b c d e “Canadian Champion Chief Bearhart Dies”. BloodHorse.com. Blood-Horse LLC. (2012年9月19日). 2020年5月9日閲覧。
- ^ “シャトル種牡馬、日本を出発”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2003年8月10日). 2020年5月9日閲覧。
- ^ “チーフベアハート(CAN) 種牡馬情報:世代・年次別(サラ系総合)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “マーブツチーフ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “エアセレソン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “マイネルレコルト”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “Shikoba(NZ)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “メルシーエイタイム”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “マイネルキッツ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “コウエイノホシ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “マキノチーフ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “トーホウレーサー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “ナムラマース”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “ビービーガルダン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “トミノダンディ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “マツリダワルツ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “レッドエンゼル”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “マイネルラクリマ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “リジョウクラウン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “ディアフロイデ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “ナムラバイオレット”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “キンノライチョウ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月8日閲覧。
- ^ “ナムラダイキチ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月8日閲覧。
- ^ “ポアゾンブラック”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月8日閲覧。
- ^ “スペクトル”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月8日閲覧。
- ^ “ロードクエスト”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月8日閲覧。
- ^ “エムエスオープン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月8日閲覧。
- ^ a b c “チーフベアハート(CAN) 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月9日閲覧。
- ^ a b c “チーフベアハート Chief Bearhartの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年5月9日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post
- チーフベアハート(CAN) - 競走馬のふるさと案内所