キム・レイノルズ
キム・レイノルズ Kim Reynolds | |
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生年月日 | 1959年8月4日(65歳) |
出生地 | アメリカ合衆国 アイオワ州セントチャールズ |
出身校 | アイオワ州立大学 |
所属政党 | 共和党 |
配偶者 | ケビン・レイノルズ |
子女 | 3人 |
公式サイト | Office of the Governor |
当選回数 | 1回 |
在任期間 | 2017年5月24日 - 現職 |
副知事 | アダム・グレッグ |
在任期間 | 2011年1月14日 - 2017年5月23日 |
州知事 | テリー・ブランスタッド |
選挙区 | 第48選挙区 |
当選回数 | 1回 |
在任期間 | 2009年1月11日 - 2010年11月12日 |
州知事 | チェット・カルバー |
キム・レイノルズ(英語: Kim Reynolds)、本名キンバリー・ケイ・レイノルズ(Kimberly Kay Reynolds、1959年8月4日 - )は、アメリカ合衆国の政治家。所属政党は共和党。2017年5月24日から第43代アイオワ州知事を務めており、アイオワ州初の女性州知事である。第46代アイオワ州副知事、アイオワ州上院議員を歴任した。政治家になる前には、クラーク郡財務官を4期務めていた。前任のテリー・ブランスタッドが駐中華人民共和国特命全権大使就任に伴って辞任したため、レイノルズが州知事に就任した。2018年5月には州のエネルギー政策を変更する法案と、全米一厳しいと言われる人工中絶禁止法に署名した。また、2018年の州知事選挙に勝利し、正式な任期が開始した。
生い立ち・家族関係・私生活
[編集]1959年8月4日にアイオワ州セントチャールズに誕生した。出生名はキンバリー・ケイ・ストーン[1]。
当初ノースウェスト・ミズーリ州立大学に入学するが、最初の半年で中退した。その後1980年代後半にサウスイースタン・コミュニティ・カレッジ、1992年から95年にサウスウェスタン・コミュニティ・カレッジに在籍するが、いずれも学位を得ずに中退している[2]。2012年にアイオワ州立大学に入学。2016年12月に卒業した[3]。
1999年と2000年の2回、飲酒運転で検挙されている[4]。これにより、罰金1,500ドル、執行猶予1年の処分を受けた[5]。2017年、レイノルズは自身が2回目の逮捕後にアルコール依存症の入院治療を受け、その後は一切飲酒をしていないことを発表した[6]。
夫のケビン・レイノルズとは1982年に結婚し、2018年時点でジェニファー、ニコル、ジェシカという3人の娘と[7]、9人の孫がいる[8]。
2020年7月17日、レイノルズは複数の公立学区で実施されている週1回のみ対面、その他の日はオンライン授業という計画を無効とした。そして、少なくとも週の半分は対面授業をするように要求した[9]。
クラーク郡財務官を4期務めたのち、レイノルズは2008年11月4日に行われたアイオワ州上院議員選挙で第48選挙区に出馬し、民主党の候補であるルース・スミスなどを破って当選した[10]。2010年には、アイオワ州同性婚禁止法に署名した[11]。上院在任中に所属した委員会は、経済成長、環境・エネルギー自給、地方自治、アイオワ再建、交通などである。
州副知事としての経歴
[編集]2010年6月25日に共和党の州知事候補であるテリー・ブランスタッドは、レイノルズを副知事候補として指名。その翌日にレイノルズが指名を受諾した。そして、2010年11月2日に行われた州知事選挙に勝利した[12][13]。それに伴い同月12日にレイノルズは上院議員を辞任した。[14]
副知事としての任期は2011年から2017年まで[15]。
2015年7月には、全米副知事協会の会長に選出された[16]。
州知事としての経歴
[編集]2017年5月24日、現職のテリー・ブランスタッドが駐中華人民共和国大使就任に伴い辞任したことを受け、副知事のレイノルズがアイオワ州知事に女性として初めて就任した[17]。
レイノルズが州知事に就任したことにより、副知事のポストが空位となり、後任の副知事選出手続きには州最高裁が異議を申し立てた[18]。州連邦検事は「レイノルズのように副知事から知事に昇格した者には、後任の副知事を指名する権限は無い。」と述べた[19]。2017年5月25日、レイノルズは州選弁護人のアダム・グレッグが後任の副知事に就任すると発表した。訴訟を回避するため、レイノルズはグレッグが「公的な副知事職を持たず」、彼女の職務遂行が不可能になったとしても知事に昇格することはないと表明した[20]。
2018年にアメリカ合衆国最高裁判所が同性婚を認めたオーバーグフェル対ホッジス裁判を受け、レイノルズは同性婚が既に「決着のついた」問題であるとし、同性婚を禁止しようとする州共和党の方針に従うことを拒否した[21][22]。
また、トランプ大統領の貿易・関税政策が農家を疲弊させているとし、しかし一方で彼らも最終的には利益を得ると考えている[23][24][25]。
2018年5月には、州のエネルギー効率政策を改正する法案[26]と、胎児心拍法(胎児の心拍が計測できる時点以降の人工中絶を禁止する法律)に署名した。これは、「全米で最も厳しい人工中絶禁止法」と言われている[27]。しかし、胎児心拍法は2019年1月に州裁判所によって違憲判決が出された[28]。
2018年に州知事選挙に勝利し、改めて正式な任期が2019年1月18日から開始した。同年3月27日には公立大学の「学問及び思想の自由」を擁護する法案に署名した[29][30]。
また、州の最高裁判所には保守的な裁判官を任命した[31]。
2020年3月26日、レイノルズは新型コロナウイルス感染症の流行を受け、不要不急の外科手術・歯科治療を停止することを宣言した[32]。さらに、「4月16日以降に延期されるべき不要不急の外科手術には、人工中絶も含まれる。」と主張した[33]。また、4月3日にはアンソニー・ファウチ医師の主張は事実に基づいていないとし、外出禁止令の履行を拒否した[34]。
2020年6月30日には、レイノルズを乗せた車がブラック・ライヴズ・マター主張者の車と衝突した[35]。
2022年11月8日の州知事選挙では民主党候補のデイドラ・デェア(Deidre DeJear)を破り再選された[36]。
脚注
[編集]- ^ Noble, Jason (January 12, 2017). “How Kim Reynolds ascended to Iowa's governorship”. Des Moines Register April 25, 2019閲覧。
- ^ “Kim Reynolds high school graduate looking for work - Daily Times Herald”. carrollspaper.com. June 29, 2017閲覧。
- ^ Lt. Gov. Kim Reynolds graduates from Iowa State, Des Moines Register, Molly Longman, December 17, 2016. Retrieved March 31, 2018.
- ^ Young, Aaron (January 12, 2017). “Incoming governor wants to be an example for those with alcohol addiction”. Des Moines Register June 29, 2017閲覧。
- ^ Iowa Criminal Case Number 05911 OWOM016618 (WARREN). Accessed May 20, 2017.
- ^ Alberta, Tim (June 29, 2017). “The Governor of Trump's America”. Politico.com. March 29, 2018閲覧。
- ^ Leu, Jon (December 8, 2016). “Reynolds set to become Iowa's first female governor”. The Daily Nonpareil. March 29, 2018閲覧。
- ^ “About the First Gentleman”. Iowa.gov. March 29, 2018閲覧。
- ^ https://www.stamfordadvocate.com/news/article/Iowa-governor-overrides-schools-requires-15415673.php
- ^ “Election Results & Statistics”. sos.iowa.gov. June 29, 2017閲覧。
- ^ Josh Nelson (August 7, 2018). “Lt. governor candidate Kim Reynolds endorses gay marriage ban in Waterloo speech”. Waterloo Cedar Falls Courier
- ^ “2010 Iowa gubernatorial election results”. SOS.Iowa.gov. November 24, 2019閲覧。
- ^ Bureau, ROD BOSHART, Lee-Gazette Des Moines. “Terry Branstad 'ready to lead the charge' as Iowa's governor”. Waterloo Cedar Falls Courier. 2020年7月21日閲覧。
- ^ Wilson, Kyle (November 15, 2010). “Reynolds resigns, Culver to set special election”. Creston News Advertiser (Shaw Media) November 16, 2010閲覧。
- ^ “About the Lt. Governor” (英語). Office of the Lieutenant Governor of Iowa. (June 6, 2013) May 23, 2017閲覧。
- ^ “Reynolds named chair of NLGA”. The Iowa Statesman (July 10, 2015). August 23, 2018閲覧。
- ^ “Kim Reynolds sworn in as Iowa's 1st female governor”. Seattle Times (May 24, 2017). August 23, 2018閲覧。
- ^ “Sources Confirm Adam Gregg Set to Become Governor Reynolds' New Lt. Governor”. whotv.com (May 25, 2017). May 25, 2017閲覧。
- ^ Murphy, Erin. “Reynolds to make Gregg 'acting' lieutenant governor” (英語). Waterloo Cedar Falls Courier 2017年5月25日閲覧。
- ^ Murphy, Erin. “Reynolds to make Gregg 'acting' lieutenant governor” (英語). Waterloo Cedar Falls Courier May 25, 2017閲覧。
- ^ William Petroski (June 12, 2018). “Iowa Gov. Kim Reynolds says same-sex marriage issue settled; doesn't have to abide by GOP platform”. Des Moines Register
- ^ Russell, Joyce. “Reynolds on Cutting Energy Efficiency: 'It's a Balance'” (英語) November 3, 2018閲覧。
- ^ “Reynolds, Hubbell spar over tariffs, sexual harassment” (英語). Omaha.com November 3, 2018閲覧。
- ^ “Reynolds says Trump may help Iowa farmers hurt by trade tariffs” (英語). Des Moines Register November 3, 2018閲覧。
- ^ “Iowa farmers' angst grows as tariffs mount. But many still back Trump and his allies ... for now” (英語). Des Moines Register November 3, 2018閲覧。
- ^ Press, The Associated. “Reynolds signs bill overhauling energy efficiency policies”. Omaha.com. 2020年7月21日閲覧。
- ^ “The nation's strictest abortion ban is now law. Iowa Gov. Kim Reynolds signs 'fetal heartbeat' bill” (英語). Des Moines Register November 3, 2018閲覧。
- ^ Eric Levenson and Marlena Baldacci. “Iowa's 'fetal heartbeat' abortion restriction declared unconstitutional”. CNN. February 4, 2019閲覧。
- ^ Gruber-Miller, Stephen; Breaux, Aimee (March 27, 2019). “Kim Reynolds signs bill requiring Iowa universities to respect 'free speech' on campus”. The Des Moines Register March 28, 2019閲覧。
- ^ “Iowa governor signs campus free speech legislation”. Associated Press (March 28, 2019). March 28, 2019閲覧。
- ^ “Iowa Supreme Court takes a right turn under Gov. Reynolds”. Associated Press (July 3, 2019). July 3, 2019閲覧。
- ^ Richardson, Ian. “Iowa orders additional retail closures, halts elective and nonessential surgeries and dental procedures” (英語). Des Moines Register. 2020年3月28日閲覧。
- ^ Rodriguez, Barbara. “Governor's office says order suspending 'non-essential' surgery includes halting surgical abortions” (英語). Des Moines Register. 2020年3月28日閲覧。
- ^ Chapman, Matthew. “GOP governor refusing to implement stay-at-home order says Dr. Fauci 'doesn't have all the information'” (英語). Raw Story. 2020年4月3日閲覧。
- ^ Coleman, Justine (1 July 2020). “Vehicle carrying Iowa governor hits Black Lives Matter protester” (英語). TheHill 1 July 2020閲覧。
- ^ “Gov. Kim Reynolds secures second term, promises policies to let Iowans 'keep more of your money'”. The Des Moines Register. (2022年11月9日) 2022年11月18日閲覧。
外部リンク
[編集]- Office of the Governor - 州知事室
- Kim Reynolds for Governor - 選挙戦ウェブサイト
- Governor Kim Reynolds - Facebook
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