U.S.S.スターゲイザー

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U.S.S.スターゲイザーU.S.S.Stargazer)は『新スタートレック』に登場する架空の宇宙船。

宇宙艦隊所属コンステレーション級探査艦で、登録番号はNCC-2893。初代エンタープライズに代表される「コンス『ティテュー』ション」級と読み方が酷似しているのでしばしば間違えられる(後述)。ちなみにconstitutionは「憲法」、constellationは「星座」という意味である。またstargazerは「星を見る人」という意味であり、この艦はスタートレックシリーズ屈指のロマンチックな艦級と艦名になっている。

またこの艦は、U.S.S.エンタープライズNCC-1701-D艦長のジャン=リュック・ピカード大佐が最初に指揮官となった艦として有名である。

概要[編集]

全長:310m 全幅:175m 重量: デッキ数:15 乗員:535名

TNG9話「復讐のフェレンギ人」に登場。スターゲイザーおよびその同型艦(コンステレーション級宇宙艦)の登場回数は少ないが、その独特の形状からインパクトが強い艦である。

外見上の特徴としては第2船体がなく、厚みを3倍程度増したコンスティテューション級型の円盤部に、同じくコンスティテューション級型ワープナセルが4基直結されている姿をしている。スターゲイザーは他に似たフォルムの艦がない「左右対称だけでなく上下対称」という独特の形状をしており、ファンが多い。他にワープナセルが4基ある艦級はプロメテウス級のみであり、こちらも人気が高い艦である。

またコンステレーション級にはミランダ級同様、ディフレクター盤がないため、ワープ中の航路のデブリ除去にはトラクタービームエミッタを代用しているとされている。

経歴[編集]

スターゲイザーは月にあるコペルニクス造船所にて建造された。

2333年、前艦長が死亡したため、当時ブリッジ士官であったジャン=リュック・ピカード大尉がブリッジ指揮をとり、そのまま艦長へと就任した。当時ピカード大尉は弱冠30歳であり、宇宙艦隊最年少艦長となった。以降、約20年間にわたってピカードが艦長として指揮を執る。

2355年、スターゲイザーはマクシア・ゼータ星系で所属未確認船(のちにフェレンギ船と判明)に攻撃を受けた。劣勢に立たされたものの、短時間ワープを駆使したピカードマニューバー(後述)を即興で編み出して応戦し撃破。しかしスターゲイザーの被害も甚大だったため遺棄せざるを得なくなった(マクシアの戦い)。

2364年、マクシアの戦いで息子を失ったフェレンギ人ボークは、遺棄されていたスターゲイザーを修復して贈呈するふりをして、先制攻撃を仕掛けたのはスターゲイザーであるかのように記録を偽装して汚名を着せようとする。さらにピカードを精神コントロールしてスターゲイザーでU.S.S.エンタープライズDに特攻させた。

なお2381年にはスターゲイザー級のネームシップとして、この船の船名と登録番号を受け継いだU.S.S.スターゲイザーA(NX-2893-A→NCC-2893-A)が就航した。

ピカード艦長のお気に入り[編集]

「新スタートレック(TNG)」の主人公ジャン=リュック・ピカード艦長にとって、この艦は初めての自分の艦であり非常に思い入れが強く、「復讐のフェレンギ星人」以来ことあるごとに言及している。

TNG130話「エンタープライズの面影」では、初代エンタープライズの機関主任であったモンゴメリー・スコット大佐にこう述べている。 「私が初めて艦長に就任したのは古いスターゲイザーという船だった。くたびれてパワーも出ないし飛行中今にもバラバラになりそうだった。誰が見てもどこから見ても今のエンタープライズの方が優れている。だがもう一度スターゲイザーを指揮できるなら……何もかも捨ててもいい」

なお、U.S.S.エンタープライズDの艦長室にはベージュに塗装されたコンステレーション級のミニチュアが艦長のデスクからよく見える位置に飾られているが、この模型には「NCC-7100」とのみ書かれておりスターゲイザーではない(この模型は改装型初代エンタープライズの模型を改造したもので、スターゲイザー登場以前からある)。

コンスティテューション級とコンステレーション級[編集]

通常、フィクションの世界であるテレビドラマでは似た名前は避ける。U.S.S.ヴァリアントとして企画が進められていた艦が、U.S.S.ヴォイジャーと頭文字が被るという理由でU.S.S.ディファイアントに変更されたことからも明白である。実はTNG9話の撮影段階ではスターゲイザーはコンスティテューション級の設定であり、ラフォージの「コンスティテューション級の船です」という台詞のあるシーンも撮影済みだった。しかしそれが変更になったため、吹き替え修正が不自然でない似た音の「コンステレーション級」となったとのことである。 新たに設定された外見は艦長室に飾られていた模型と同じものが採用されたが、前述の通り模型とは異なるナンバーが設定された。

リブート版に登場[編集]

劇場版13作目「スター・トレック ビヨンド」の冒頭、U.S.S.エンタープライズNCC-1701が宇宙基地ヨークタウンに到着した直後にスポック中佐とウフーラ大尉の会話シーンがあるが、その時に「U.S.S.スターゲイザーNCC-2893が出航します」という基地内放送を聞くことができる。ただし映像は登場していない。

デッキ構成[編集]

  • 第1デッキ:ブリッジ
  • 第2〜10デッキ:ワープ・コア
  • 第3デッキ:上級士官専用食堂
  • 第4〜7デッキ:船室
  • 第7、8デッキ:植物園
  • 第9デッキ:医療室
  • 第9、10デッキ:貨物デッキ、シャトル格納庫、離着艦デッキ
  • 第11、12デッキ:コンピューター・コア

ピカードマニューバー[編集]

ピカードマニューバー(作戦)とは、2355年、マクシアの戦いでピカード艦長がとった戦術作戦。ごく短時間のワープドライブで交戦中のフェレンギ艦に急接近したことで、スターゲイザーが2隻になったように見せかけ、相手が混乱した隙をついてこれを撃破した。ごく簡単に言えばこの戦術はワープを利用した分身の術であり、宇宙艦隊にも高く評価され艦隊アカデミーの必修科目として教科書にも載ったほどである。(TNG9話「復讐のフェレンギ星人」)

概要[編集]

宇宙艦はワープドライブにより光速を超えたスピード――例えばワープ2では光速の10倍(秒速300万km)の速度での移動が可能であるが、敵艦が亜空間(超光速)センサーではなく肉眼でこちらの艦を認識していた場合、敵艦が見るこちらの艦影は光速(秒速30万km)で飛び込んでいったものである。

ピカード艦長はこのワープと肉眼の艦影認識の時間差を利用することを思いつく。

交戦中のスターゲイザーとフェレンギ艦は本来ワープなど必要のない数十万kmの距離にいたが、スターゲイザーは一瞬のワープでフェレンギ艦に急接近する。するとフェレンギ艦からはスターゲイザーが突然2隻になったように見えてしまったのである。つまりスターゲイザーがワープに入り姿を消す映像が、光速で宇宙空間を伝わって数十万km先のフェレンギ艦の肉眼に入るより先に、ワープ解除したスターゲイザーがフェレンギ艦の眼前に突然現れることでスターゲイザーが2隻になったように見え、フェレンギ艦を混乱させたのである。

ピカードマニューバーはトレッカーなら誰でも知る戦術であり、これを受けてMMORPG『スタートレック・オンライン』では、新たに有償実装されたスターゲイザーの準同型艦「Refit – Constellation class」に、戦闘中に短距離ワープした上に一瞬分身を作り出して敵を撹乱できるアイテム「Warp Burst Capacitor console」が装備された(このアイテムは、他の艦にも転用可能である)。なお、日本語版吹替(TNG9話「復讐のフェレンギ星人」)では、「ピカード作戦」と訳されている。同エピソードでは、ワープ解除した勢いでそのまま敵艦へと突進する特攻に近い描写がされた。

ピカードマニューバー(トレッカー用語)[編集]

スタートレックファンの間では、ピカード艦長が椅子から立ち上がるときに制服上着の裾をひっぱる癖を、上記項目にかけて「ピカードマニューバー」という愛称で呼ぶ。この癖は伝染するらしく、ライカー副長やラフォージ機関主任もやるようになる他、スタートレックを見ているファンにもいつの間にか伝染する。この仕草は小説版でもネタにされ、蘇ったカーク艦長にまで伝染したとされる。

関連項目[編集]