DIGIDOGHEADLOCK
『DIGIDOGHEADLOCK』 | ||||
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THE MAD CAPSULE MARKET'S の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
1997年 EGGS & SHEPスタジオ ビクター山中湖スタジオ スタジオジャイブ | |||
ジャンル |
デジタル・ハードコア インダストリアル・メタル ラップメタル | |||
時間 | ||||
レーベル | ビクター/スピードスター | |||
プロデュース | THE MAD CAPSULE MARKET'S | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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THE MAD CAPSULE MARKET'S アルバム 年表 | ||||
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EANコード | ||||
EAN 4988002354603 | ||||
『DIGIDOGHEADLOCK』収録のシングル | ||||
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『DIGIDOGHEADLOCK』(デジドッグヘッドロック)は、日本のロックバンドであるTHE MAD CAPSULE MARKET'Sの7枚目のアルバム。
概要
[編集]1997年9月26日、スピードスター・レコード(ビクターエンタテインメント内)よりリリース。同時リリースされたアナログ盤は、6曲のみの収録。
本作は海外でもリリースされた。1998年10月27日にWhat's Up(アメリカ合衆国)より、同年JVC Music(イギリス)より発売。また、ジャケットの色および、ボーナストラックが日本版とそれぞれ異なる。
本作のアートワークは前作まで長らく担当したサカグチケンではなく、土井宏明によるもの。ジャケットデザインはオカモトケンジが担当。犬の頭や大量の兵器がCGで描かれたメカニカルなもの。当該キャラクターおよびイメージは、同バンドのシンボル的存在としてのちの作品へ継承されていく。
背景
[編集]アルバム『THE MAD CAPSULE MARKET'S』(1996年)リリース後、ISHIG∀KI(Gt)の脱退により、同バンドはギタリスト不在のまま3人編成となる。サポートギタリストとして元THE STAR CLUBのTORUxxxを招き入れ、以後2004年まで継続。
同年12月10日には、初の主催イベント「MAD HOUSE」を開催。
翌1997年3月14日、テキサス・オースティンで行われたイベントライブ「SXSW'97」へ参加。同年7月24日・25日は、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの初来日公演におけるオープニングアクトを務めた。翌26日には外部主催イベント初公演となる「フジロックフェスティバル'97」へ出演。
上田剛士はこのころの状況を、「何しろライブ。ライブをすごいやりたい時期だったよね。3人になってTORUにサポートってカタチで手伝ってもらうようになって。すごく自分らの方向性がシンプルにわかって、もう迷いなくそっちに向かってってる感じだった」、「だんだんライブが楽しくなってきた感じはあったよね。やりたいことがはっきりしてたから、演奏することが楽しかった」と語っている[1]。
同時期、ビクターエンターテインメントのInvitationからSPEEDSTAR RECORDSへとレーベルを移籍。移籍第一弾としてシングル「SYSTEMATIC.」を8月21日にリリース。9月にはニューヨークでのイベントライブ「CMJ'97」に参加し、本作レコーディングをその時期に行っている。
録音
[編集]3人編成として初のアルバムとなる本作は、1997年にEGGS & SHEPスタジオ、ビクター山中湖スタジオ、スタジオジャイブにてレコーディングを、横浜のランドマークスタジオにてミックスダウンを行った。
MOTOKATSUは当該作業について、「レコーディングはいろいろ辛いことがあった。エンジニアの人となかなか上手く行かなくて。エンジニアの人も悩んじゃってね」と語っている[1]。
メンバーによると、レコーディングスタジオは雨漏りが起きる環境であり、部屋で寝ていると上から水が大量に降ってくる、停電が発生するなどのトラブルに見舞われ、上田は音質が湿っている感覚があったという[1]。
MOTOKATSUはのちにリリースされたベストアルバム『1997-2004』(2004年)収録のリミックスされた音源に対し、「ミックスし直したらめちゃめちゃよかった。音さえちゃんとなってればやっぱりいい作品なんだよ、だからもったいないって」と語っている[1]。
KYONOは「歌とか録り直したいぐらいの感じだった。他のアルバムと比べても、ちょっと録り音がおかしいの、様子が。TAKESHIの音もそうだし。それはマイクのせいなのか卓が壊れてたせいなのかわかんないんだけど」とし、上田は「そういうとこでちょっと失敗した感がすごく強いアルバム」と語っている[1]。
音楽性
[編集]それまでの方向性と一線を画す、テクノを思わせるデジタルサウンドを大胆に導入。また、本作以降はシンセサイザーやサンプラーで作成したフレーズを生演奏と完全に同期するスタイルを確立し、同バンドのサウンドにおける大きな転換点となった。ほとんどの楽曲が英語詞であり、海外でもリリースされている。
当時を振り返った上田は「すごくやりたい方向にどんどん進んで、それをメーカー側も一緒になってやってくれるっていう、そういう時期。たぶんイケイケな感じだったよね、あんま何も恐れていないっていうか。ただね、このアルバム自体はすごく難しかった」と語っている[1]。
ツアー
[編集]10月2日(新宿リキッドルーム)から11月9日(新潟フェイズ)にかけ、全17公演の全国ツアー「DIGIDOGHEADLOCK TOUR」を開催。また翌1998年5月19日(名古屋ダイアモンドホール)から5月30日(札幌ペニーレイン24)にかけ、全6公演の「DIGIDOGHEADLOCK TOUR'98」が行われた。なお同ツアーの映像は公式には商品化されていない。
批評
[編集]専門評論家によるレビュー | |
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レビュー・スコア | |
出典 | 評価 |
CDジャーナル | 肯定的[2] |
ローチケHMV | 肯定的[3] |
音楽情報サイト『CDジャーナル』は、「聴いた感じは超ハイパーなデジタル・ロック」「モノが違えば発想も違う。格違いの傑作」と評価した[2]。
音楽情報サイト『ローチケHMV』は、「ハイパーなデジロックとリスナーに印象付けながら、実は人の手による打ち込みであるという驚くべき仕掛けのある1枚」「よりハードな生音が聴けるこれ以前の作品と、この後のデジタルサウンドを絶妙なバランスで繋ぐ移行期の大作。柔軟なアイディアと技量があってこその完成度」と評価した[3]。
収録曲
[編集]CD盤
[編集]全編曲: THE MAD CAPSULE MARKET'S。 | ||||
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|
1. | 「CRASH POW」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA | |
2. | 「SYSTEMATIC.」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA | |
3. | 「WHAT!」 | KYONO | TAKESHI"¥"UEDA | |
4. | 「WATER」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA | |
5. | 「HAVE NO FEAR」 | KYONO | KYONO | |
6. | 「SICKLY BUG」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA | |
7. | 「JMP」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA | |
8. | 「3.31」 | KYONO | KYONO | |
9. | 「ASPHALT-BEACH」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA | |
10. | 「LOSE IT」 | KYONO | TAKESHI"¥"UEDA | |
11. | 「FREAK IS BORN」 | KYONO | KYONO | |
12. | 「Do JUSTICE TO YOURSELF Do JUSTICE TO MY LIFE」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA | |
13. | 「CREATURE」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA | |
合計時間: |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
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14. | 「SYSTEMATIC. (Audio Active Remix)」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA | |
15. | 「CRASH POW (Alec Empire Remix)」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA | |
16. | 「CREATURE (Digital Hardcore Remix)」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|
14. | 「CRASH POW (Digital Hardcore Mix)」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA |
LP盤
[編集]全編曲: THE MAD CAPSULE MARKET'S。 | ||||
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|
1. | 「CRASH POW」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA | |
2. | 「SYSTEMATIC.」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA | |
3. | 「WATER」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|
1. | 「ASPHALT-BEACH」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA | |
2. | 「LOSE IT」 | KYONO | TAKESHI"¥"UEDA | |
3. | 「CREATURE」 | TAKESHI"¥"UEDA | TAKESHI"¥"UEDA |
曲解説
[編集]- CRASH POW
- のちにシングルカットされた。シングルにはアタリ・ティーンエイジ・ライオットのアレック・エンパイアによる同曲のリミックスバージョンを収録。
- SYSTEMATIC.
- 先行シングル。ライブでの演奏頻度が高い。
- WHAT!
- WATER
- HAVE NO FEAR
- SICKLY BUG
- JMP
- 3.31
- ASPHALT-BEACH
- 先行シングル「SYSTEMATIC.」のカップリング曲。
- LOSE IT
- FREAK IS BORN
- Do JUSTICE TO YOURSELF Do JUSTICE TO MY LIFE
- CREATURE
- のちにシングルカットされた。シングルにはアタリ・ティーンエイジ・ライオットのアレック・エンパイアによる同曲のリミックスバージョンを収録。
スタッフ・クレジット
[編集]THE MAD CAPSULE MARKET'S
[編集]参加ミュージシャン
[編集]- TORU××× (LONDS OF THREE) - ギター(9曲目除く)、バッキング・ボーカル
- 草間敬 - プログラミング
- 藤田タカシ (DOOM) - バッキング・ボーカル
- J.MILES (WHAT'S UP? MUSIC) - バッキング・ボーカル
- MAYUKI - スクリーミング
スタッフ
[編集]- THE MAD CAPSULE MARKET'S - プロデューサー
- ギャリー・スタウト - ミックス・エンジニア
- 瀬山淳一(EGGS & SHEPスタジオ) - レコーディング・エンジニア
- 中島次郎(EGGS & SHEPスタジオ) - アシスタント・エンジニア
- 村上正信 - アシスタント・エンジニア(ビクタースタジオ)
- 徳永陽一 - アシスタント・エンジニア(セディックスタジオ)
- 佐藤宏明 - アシスタント・エンジニア(ランドマークスタジオ)
- 山崎和重 - マスタリング・エンジニア(ビクタースタジオ)
- HIRO - ドラム・サウンド・コーディネーション
- おおまちあきら - ベース&ギター・サウンド・コーディネーション
- やじまじゅんいち - インストゥルメント・テク
- ジョージ・カックル - 翻訳、英語ボーカルディレクション
- KATSUYA (NUMB NUMB DREXEL) - 翻訳
- 木宮保雄(ユイ音楽工房) - A&R
- 横田直樹(ビクター・スピードスター) - A&R
- 田中義則(ユイ音楽工房) - マネージメント
- 斎須敏治(ユイ音楽工房) - マネージメント
- 曽根功(ユイ音楽工房) - マネージメント
- MAYUKI(ユイ音楽工房) - マネージメント
- よこやまふみこ(ユイ音楽工房) - マネージメント・デスク
- 小野朗(ビクター・スピードスター) - プロモーション・ヘッド・スタッフ
- 田中智子(ビクター・スピードスター) - プロモーション・デスク
- 山本雅美(ビクター・スピードスター) - セールス・ヘッド・スタッフ
- 後藤由多加(ユイ音楽工房) - エグゼクティブ・プロデューサー
- 高垣健(ビクター・スピードスター) - エグゼクティブ・プロデューサー
- 土井宏明 (POSITRON) - アート・ディレクション
- オカモトケンジ - コンピュータグラフィックス
- KABOU - 写真提供
- 富岡克文(ビクターデザインセンター) - ビジュアル・コーディネーション
- すがいようこ(ビクターデザインセンター) - ビジュアル・コーディネーション
- LONDS OF THREE - サンクス
- DOOM - サンクス
- 有島博志 - サンクス
- ANIKI HARA - サンクス
- CISCO AOKI - サンクス
- AUDIO ACTIVE - サンクス
- 山根克巳 (LIQUIDROOM) - サンクス
- FENDER JAPAN.LTD - サンクス
- LUDWIG - 野中貿易 - サンクス
- エレクトロ・ハーモニクス - サンクス
- モリダイラ楽器 - サンクス
- おおもりしゅうじ(水野コーポレーション) - サンクス
リリース履歴
[編集]No. | 日付 | 国名 | レーベル | 規格 | 規格品番 | 最高順位 | 備考 |
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1 | 1997年9月26日 | 日本 | スピードスター・レコード | CD LP |
VICL-60072 VIJL-60006 |
14位 | ジャケット背景が赤、LP盤は6曲のみ収録 |
2 | 1998年 | イギリス | JVC Music | CD | JVC 9036-2 | - | ジャケット背景が黄色、ボーナストラック3曲収録 |
3 | 1998年10月27日 | アメリカ合衆国 | What's Up/Cipher | CD | B00000DG4W | - | ジャケット背景が紫、ボーナストラック1曲収録 |
脚注
[編集]- ^ a b c d e f 鹿野淳 (fact-mag.com)「FROM 1990 TO 2005 PERFECT MAD WORLD!!! - 3MEMBERS SELF LINERNOTES」『THE MAD CAPSULE MARKETS MAGAZINE!!』vol.1、ビクターエンタテインメント、東京都港区北青山3-6-7、2005年3月30日、8 - 25頁、JAN 4988002452644。
- ^ a b “ザ・マッド・カプセル・マーケッツ / DIGIDOGHEADLOCK [デジパック仕様] - CDJournal”. 音楽出版. 2017年2月11日閲覧。
- ^ a b “DIGIDOGHEADLOCK : Mad Capsule Markets”. ローソンHMVエンタテイメント. 2017年2月4日閲覧。
外部リンク
[編集]- Digidogheadlock - Discogs (発売一覧)