坂口恭平
坂口恭平 | |
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生誕 |
1978年4月13日 熊本県熊本市 |
国籍 | 日本 |
出身校 | 早稲田大学 |
職業 | 建築家 |
プロジェクト | ゼロ円ハウス |
坂口 恭平(さかぐち きょうへい、1978年4月13日 - )は、建築家、作家、アーティスト。熊本県出身。
略歴
1987年7月(9歳)に熊本市に再転居[1]。熊本市立日吉小学校、熊本市立城南中学校を経て、熊本県立熊本高等学校在学中に石山修武(早稲田大学理工学部教授)に憧れて建築家を志し、早稲田大学理工学部建築学科に進学。2001年に大学卒業。卒論にて路上生活者の家を建築学的に調査したレポートを発表。それをもとにした写真集『0円ハウス』(2004年)を皮切りに、フィールドワークにもとづく著作を発表。
2006年結婚。
2007年1月、ケニアのナイロビにて世界会議フォーラムに参加。作品「Kibera Bicycle」を展示。手作りの自転車に段ボールで作った家を積み重ね、公道を走った。
2007年6月、カナダバンフにて「0円ハウス」の展示を行う。
大学卒業後、石山修武研究室世田谷村地下実験工房、果物卸売業有限会社遠徳勤務、新宿ワシントンホテル喫茶店アルバイト、ヒルトン東京ラウンジボーイを経て、2009年坂口恭平研究所開設[1]。
2010年11月、私塾「零塾」を開設[2]。
2012年11月17日(土)~2013年2月3日(日) ワタリウム美術館にて「坂口恭平 新政府展」を開催。
2013年第2回吉阪隆正賞受賞。
2014年『幻年時代』で第35回熊日出版文化賞受賞。
2014年『徘徊タクシー』で第27回三島由紀夫賞候補。
2015年1月、お祝いにデヴィッド・フォスター・ウォレスの『Infinite Jest』を購入。[1]
2016年『家族の哲学』で第57回熊日文学賞受賞。
2017年6月、デヴィッド・フォスター・ウォレス『Infinite Jest』の日本語訳プロジェクトを始動させる。下訳の担当を希望する人が3人名乗りを上げ、幸先のいいスタートとなった。[2][3]
躁鬱病であることを公言し「自殺者をゼロにする」という目標を掲げ希死念慮に苦しむ人々との対話「新政府いのっちの電話」(090-8106-4666)を続けている。
人物
- 大学生のころ、祖父の家でTalking Headsのアルバム『Remain in Light』を発見。衝撃を受ける。
- 大学1年生くらいのとき、都築響一の『TOKYO STYLE』に出会い衝撃を受けた。
- 古谷実の作品『ヒミズ』、『シガテラ』が好きである。
- 高校生のころ、教師に赤瀬川原平の作品「宇宙の缶詰」を教わる。
- 2013年2月、現代美術家会田誠について、「会田誠さんの作った芸術作品らしきものをいろいろ言う人はいるが、会田誠さんが作ったものを芸術ではないという人がいないので、一応、言っておきますが、あれは芸術ではありません。芸術家ではありません。美術作品かも知れませんが、それは売り物としての絵であり、芸術ではない。」[3]、「だから色々会田誠さんに言ったりするのは意味が無い。彼自体が芸術家ではないのだから。絵師なのである。彼は技術者である。つまり依頼があって描いている。その依頼を発生させる社会自体を批判しなくてはならない。彼は徹底して芸術ではない。本来なら芸術ではないものを美術館に展示してはならない。」[4]とツイートした。
著作
- 『0円ハウス』(リトルモア、2004年)
- 『TOKYO 0円ハウス0円生活』(大和書房、2008年/河出文庫、2011年)
- 『隅田川のエジソン』(青山出版社、2008年/幻冬舎文庫、2012年)
- 『TOKYO 一坪遺産』(春秋社、2009年/集英社文庫、2013年)
- 『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』(太田出版、2010年/角川文庫、2016年)
- 『独立国家のつくりかた』(講談社現代新書、2012年)、ISBN 978-4-06-288155-5
- 『思考都市』(日東書院本社、2013年)
- 『幻年時代』(幻冬舎、2013年/幻冬舎文庫、2016年)
- 『モバイルハウス 三万円で家をつくる』(集英社新書、2013年)
- 『坂口恭平 躁鬱日記』(医学書院、2013年)
- 『坂口恭平のぼうけん』(土曜社、2014年)
- 『徘徊タクシー』(新潮社、2014年/新潮文庫、2017年)
- 『現実脱出論』(講談社現代新書、2014年/増補・ちくま文庫、2020年)
- 『ズームイン、服!』(マガジンハウス、2015年)
- 『FURUMAI』(エランド・プレス、2015年)
- 『幸福な絶望』(講談社、2015年)
- 『家族の哲学』(毎日新聞出版、2015年)
- 『現実宿り』(河出書房新社、2016年)
- 『けものになること』(河出書房新社、2017年)
- 『発光』(東京書籍、2017年)
- 『God is Paper』(ISI PRESS、2017年)
- 『しみ』 (毎日新聞出版、2017年)
- 『家の中で迷子』 (新潮社、2018年)
- 『建設現場』 (みすず書房、2018年)
- 『cook』 (晶文社、2018年)
- 『まとまらない人 坂口恭平が語る坂口恭平』(リトルモア、2019年)
- 『自分の薬をつくる』 (晶文社、2020年)
- 『苦しい時は電話して』(講談社現代新書、2020年)
外国語著作
- Build Your Own Independent Nation(『独立国家のつくりかた』英訳版、土曜社、2016年)
挿絵
- Three-Dimensional Reading: Stories of Time and Space in Japanese Modernist Fiction, 1911-1932(編集:Angela Yiu、ハワイ大学出版、2013年7月)
- pastel(左右社、2020年)。全点作品解説
ディスコグラフィー
- 『Practice for a Revolution』(ゼロセンター、土曜社、2012年)
- 『新しい花』(土曜社、2015年)
- 『ルリビタキ』 「ユリイカ1月臨時創刊号 総特集坂口恭平」収録 (青土社、2015年)
- 『アポロン』(Felicity、2018年)
- 『隕石たち』(土曜社、2019年)
- 『クマと恐竜』(坂口恭平プロデュース、土曜社、2020年)アオとゲン名義
映画
- 「貯水タンクに棲む」(監督、主演、脚本、1999年未公開)
- 「移住ライダー」(監督、主演、脚本、2001年未公開)
- 「多摩川文明」(監督、2010年未公開)
- 本田孝義監督「モバイルハウスのつくりかた」(主演、2012年公開)
- 堤幸彦監督「MY HOUSE」(原作、2012年公開)
連載
脚注
- ^ a b c 坂口恭平 自筆年譜 0円ハウス、2012年8月6日閲覧。
- ^ “零塾 -0円ハウス Kyohei Sakaguchi-”. www.0yenhouse.com. 2018年7月1日閲覧。
- ^ 「坂口恭平 on Twitter」『Twitter』。2018年7月1日閲覧。
- ^ 「坂口恭平 on Twitter」『Twitter』。2018年7月1日閲覧。
参考文献
外部リンク
- 0円ハウス
- 神田のオルタナティブスペース アートギャラリーカフェ 手と花
- ZERO PUBLIC - ウェイバックマシン(2012年1月28日アーカイブ分)
- 坂口恭平 (@zhtsss) - X(旧Twitter)