二十一世紀歌舞伎組
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(21世紀歌舞伎組から転送)
二十一世紀歌舞伎組(にじゅういっせいきかぶきぐみ)は、初代市川右近(現・三代目市川右團次)を座長とした歌舞伎集団である。21世紀歌舞伎組とも表記する。
概要
[編集]当集団は1988年(昭和63年)、三代目市川猿之助を主宰、猿之助一門の若手を構成員として結成された。
結成する時に三代目猿之助が念頭に置いたのは、バレエダンサーのモーリス・ベジャールのつくった二十世紀バレエ団である。ベジャールは、自分がダンサーを引退した後に、自分の腕を自由にふるえる場として、このバレエ団をつくった。猿之助は、ベジャールにならって、自分の手足となる一座をもとうと組んだのだった。1989年にパルコ劇場で「伊吹山のヤマトタケル」を再演する際、劇場側の要請で座組の名前が必要となった際に、猿之助の発案により団より小さい「組」として名付けた[1]。
1988年に、梅原猛原作を構成した『伊吹山のヤマトタケル』を初演し、好評ののちの再演した時に、猿之助から「二十一世紀歌舞伎組」と名づけられた。『ヤマトタケル』や二作目にあたる三上於菟吉原作、横内謙介台本の『雪之丞変化2001年』などスーパー歌舞伎的な演目から出発したが、それに留まらず古典演目まで幅広く活動している。東京渋谷PARCO劇場を中心に地方公演も行っていた。
2015年新歌舞伎座で再演された『新・水滸伝』以降、二十一世紀歌舞伎組名義での公演は行われておらず、事実上活動を休止している。
主な上演
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
- 『伊吹山のヤマトタケル』(1988年9月18日-25日 PARCO劇場 ※初演当時は二十一世紀歌舞伎組命名以前)
- (再演)『伊吹山のヤマトタケル』(1989年1月16日-26日 PARCO劇場、8月5日-12日 近鉄劇場)
- 『雪之丞変化2001年』(1990年9月8日-24日 PARCO劇場、1991年1月3日-10日近鉄劇場)
- 二十一世紀歌舞伎組正月公演『梅川忠兵衛 - 恋飛脚大和往来 - 』(1992年1月16日-21日 PARCO劇場)
- 二十一世紀歌舞伎組巡業公演『仮名手本忠臣蔵』(1992年9月23日-10月25日 各地)
- 『義経千本桜』忠信編(1993年1月5日-25日 PARCO劇場)
- (再演)『雪之丞変化2001年』(1994年1月5日-16日 PARCO劇場)
- 二十一世紀歌舞伎組巡業公演『夏祭浪花鑑』(1994年8月30日-9月25日 各地)
- 『雪之丞変化2001年 クリスタルバージョン』(1995年8月25日-31日 シアタードラマシティ、9月5日-16日 PARCO劇場)
- 二十一世紀歌舞伎組巡業公演『弁天娘女男白浪』(1996年10月31日-11月24日)
- 『龍神伝』(1998年1月4日-18日 PARCO劇場、1月22日-25日 シアタードラマシティ)
- 二十一世紀歌舞伎組巡業公演『鳴神』『女伊達』(1999年1月9日-31日 各地)
- 二十一世紀歌舞伎組巡業公演『彦山権現誓助劒』『團子売』(2001年1月31日-2月25日 文京シビックホールほか各地)
- 『西遊記』(2002年6月7日-25日 中日劇場)
- 二十一世紀歌舞伎組巡業公演『義経千本桜』忠信編(2002年11月1日-24日 各地)
- 『歌舞劇 OKUNI』(2004年8月20日-22日 世田谷パブリックシアター)
- えひめ街並博2004二十一世紀歌舞伎組内子座公演『太閤三番叟』 (2004年10月11日12日 内子座)
- 『雪之丞変化2006』(2006年5月7日28日 中日劇場)
- 『新・水滸伝』(2008年8月18日-31日 ル・テアトル銀座[2])
- 新歌舞伎座新開場記念 杮葺落興行松竹花形歌舞伎『二十一世紀歌舞伎組公演』(2010年9月3日-22日 新歌舞伎座)
- <Aプログラム>「太閤三番叟」「口上」「連獅子」「吉野山」 <Bプログラム>「太閤三番叟」「口上」「連獅子」「黒塚」[3]
- (再演)『新・水滸伝』(2013年8月5日-27日 新歌舞伎座)
- (再演)『新・水滸伝』(2015年8月8日-30日 新歌舞伎座)
(各種データベース・俳優公式サイトプロフィールより抜粋[4][5][6][7])
所属していた主な俳優
[編集]- 初代市川右近 - 2017年に名跡・市川右團次を襲名して澤瀉屋より独立。
- 市川笑也
- 市川笑三郎
- 市川猿弥
- 市川段治郎(月乃助) - 2016年に二代目喜多村緑郎を襲名して劇団新派に入団。
- 市川春猿 - 2017年に河合雪之丞と改名して劇団新派に入団。
- 市川弘太郎(現・市川青虎)
- 市川寿猿
- 中村信二朗(現・中村錦之助)
- 坂東彌十郎
参考書籍
[編集]- 『二十一世紀歌舞伎組参上!』(1996年 カニリカ・著 渞忠之写真、文藝春秋・刊 ISBN 978-4163514802 )
- 『PASSION:市川猿之助と二十一世紀歌舞伎組』(1997年 日本放送協会・編、日本放送出版協会・刊 ISBN 978-4140803110 )
脚注
[編集]- ^ 2018年5月1日中日劇場(中日新聞文化芸能局)発行「中日劇場全記録」
- ^ “十一世紀歌舞伎組 10年ぶりの新作『新・水滸伝』”. 歌舞伎美人(かぶきびと). 松竹 (2008年6月6日). 2022年2月1日閲覧。
- ^ “二十一世紀歌舞伎組公演|大阪・新歌舞伎座|歌舞伎美人”. 歌舞伎美人(かぶきびと). 松竹 (2010年9月3日). 2022年2月1日閲覧。
- ^ 歌舞伎公演データベース
- ^ 検索結果一覧|歌舞伎美人 "?kw=二十一世紀歌舞伎組"
- ^ 市川笑也公式サイト
- ^ 出演履歴 2001年~2016年 - 河合雪之丞オフィシャルサイト - 河合雪之丞オフィシャルサイト