芸文志

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

芸文志(藝文志、げいもんし)は、中国紀伝体歴史書において、主な構成書目「」篇目名で、史書が叙述する時代の朝廷の蔵書目録である。名称は異なるが、内容的には『隋書』に始まる「経籍志」と一致する。

漢書[編集]

芸文志は、『新唐書』などの後代の正史にも見られるが、その筆頭は、後漢班固による『漢書』の「芸文志」(78年建初3年))である[1]。『漢書』の芸文志は、劉向劉歆父子の手になる『七略』に基づいている。

  1. 六芸略
  2. 諸子略
  3. 兵書
  4. 術数略
  5. 方技略

構成は以上六略から成っている。さらに各略は、門類に細分されている。各条には、当時現存していた書名、篇数・巻数を出し、作者、時代その他を注記している。 合計では、596家の著録で13,269巻である[1]

現代語訳は、小竹武夫訳 『漢書』(ちくま学芸文庫、復刊2010年)。また原文入りで、鈴木由次郎訳注 『漢書藝文志』(明徳出版社[中国古典新書]、初版1968年 ISBN 4896192176

新唐書[編集]

新唐書』は、北宋欧陽脩等が、勅命により『旧唐書』の失を補うべく編纂した正史である。『旧唐書』にはあった「経籍志」は、『漢書』に倣い篇名を「芸文志」に改めた。ただし、その構成に関しては以下の四部分類が踏襲されている。

  1. 甲部
  2. 乙部
  3. 丙部
  4. 丁部

本志は、玄宗朝の書物たる『古今書録』(別名『開元四庫書目』)に基づき、そこに記載されたか否かにより、「著録」か「不著録」と注記している。加えて中国仏教関連で、丙部子録道家類の附篇として「釈氏類」が設けられている。

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 『漢書』芸文志 (wikisource)