瑠璃色ゼネレーション

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瑠璃色ゼネレーション』(るりいろゼネレーション)は、柳沢きみおによる漫画作品。小学館ビッグコミックスピリッツ』にて、1983年から1986年にかけて連載された。単行本は同社のビッグコミックスより全7巻。

概要[編集]

巡り会って同棲し、そのまま結婚して7年の夫婦。仲は悪くないものの深刻な倦怠期に突入してしまった夫婦。そんな二人は共に、次第に不倫へと向かってゆく。深町良とその妻・さえ子、良の同僚・井原政彦の3人を中心に、浮気や離婚などの問題を絡めながら、夫婦とは、家庭とは、人間の自立とは、またその絆を全うできるか、などと言った普遍的なテーマで30歳の運命や局面を描いた[1][2]

登場人物[編集]

深町良(ふかまち りょう)
日本エレクトロニクス社事業部勤務のサラリーマン。特に不満を溜めこむタイプではないものの、さえ子との間には倦怠感が。理代子とはいいムードになりつつある。
深町さえ子(ふかまち さえこ)
良の妻。良との仲は悪くないが、欲求不満気味で、主婦というものに物足りなさを感じて家の外の社会に惹かれ、以前に勤めていた宝石商「ジュエリー・かすけーず」に復職。一方で大学生時代から懇意にしていた菊地に誘われるような形で、こちらも菊池と良いムードになる。
井原政彦(いはら まさひこ)
良の会社の同僚で、デスクも良と隣同士。趣味が無く垢抜けてないようなタイプで、気の良い性格。しかし妻からは無気力に思われ、三行半を突き付けられ離婚寸前。鬱屈気味になり、自炊生活に。
横田理代子(よこた りよこ)
良の同僚のOL。良を尊敬しており、そのまま愛を告白して迫る。「死んでも後悔しないように恋したい」という考え。
菊地忠(きくち ただし)
アメリカでヘアデザインの勉強をし、帰国後は自分の店を持つ美容師。さえ子が大学生時代に交際していた元恋人だが、関係が戻るような形で再びさえ子と浮気のような関係に発展する。
伊崎健吉(いざき けんきち)
宝石商「ジュエリー・かすけーず」社長。さえ子の再就職を喜んで、さえ子を後々の店長候補として商売の教育をしていく。
梨田圭一(なしだ けいいち)
良が会社で所属する課の課長。
島津和夫(しまづ かずお)
良の高校時代の同級生。妻子があるにもかかわらず、若い女性と心中未遂を起こす。
井原よしえ(いはら よしえ)
政彦の妻。政彦が無気力に思えて嫌気が差し、三行半を突き付ける。
佐川剛郎
ジャズのバンドマン。露子という妻が居る。
(出典:[3]

テレビドラマ[編集]

瑠璃色ゼネレーション
ジャンル テレビドラマ
脚本 丸山昇一
演出 酒井浩至、雨宮望
出演者 風間杜夫
田中好子
桂文珍
手塚理美
柴田恭兵
米倉斉加年
前田吟
原真祐美
伊藤かずえ
西川のりお
石立鉄男
ほか
オープニング 中森明菜少しだけスキャンダル
製作
プロデューサー 吉川斌、清水欣也、沢田和宏、柴田徹
制作 日本テレビ
放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1984年9月7日〜1984年10月26日
放送時間金曜日21:00〜21:54
放送枠金曜劇場 (日本テレビ)
放送分54分
回数8
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1984年9月7日から同年10月26日まで、日本テレビ系列の『金曜劇場』(毎週金曜日21:00 - 21:54の枠で放送されたテレビドラマ。全8回。

キャスト[編集]

(出典:[3]

放送日程[編集]

話数 放送日 ゲスト 視聴率
第1話 1984年9月7日 壇まゆみ 興松剛 14.4%
第2話 1984年9月14日 木野花 天宮良 木村夏江
鈴木祐子 戸川暁子 山川弘乃
10.3%
第3話 1984年9月21日 佐川露子:真野響子 斎藤美和
梨本謙次郎 布施博 堀勉
12.2%
第4話 1984年9月28日 高田純次 15.1%
第5話 1984年10月5日 坂本あきら 木村真里 9.6%
第6話 1984年10月12日 芦沢孝子 田村元治 11.8%
第7話 1984年10月19日 野沢直子 和泉今日子 瀬能礼子
大倉順憲 石山浩 高山成夫
14.1%
第8話 1984年10月26日 中西良太 15.0%
平均視聴率 12.8%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)

スタッフ[編集]

  • 原作:柳沢きみお (小学館・ビッグコミックスピリッツ連載『瑠璃色ゼネレーション』)
  • 制作:吉川斌(日本テレビ)、沢田和宏(東宝)
  • プロデューサー:清水欣也(日本テレビ)、柴田徹(東宝)
  • 脚本:丸山昇一 (全話担当)
  • 演出:酒井浩至(#1、#2、#4、#6、#7、#8)、雨宮望(#3、#5)
  • 音楽:羽田健太郎
  • 演出補:斎藤郁宏
  • 制作補:木村修一、松村あゆみ
  • 制作協力:生田スタジオ相馬清三
  • 撮影:吉村一雄
  • 技術:原田伸夫
  • 照明:高羽昇、松倉利一
  • 美術:門奈昌彦、豊島紘武
  • 制作著作:東宝株式会社、日本テレビ

主題歌[編集]

日本テレビ系列 金曜劇場
前番組 番組名 次番組
瑠璃色ゼネレーション

脚注[編集]

  1. ^ 「TV新作ドラマ」『映画情報』第49巻第10号、国際情報社、1984年10月1日、66頁、NDLJP:2343808/66 
  2. ^ 『1980年代全ドラマクロニクル』(TV LIFE学研パブリッシング)編集部編)1984年「瑠璃色ゼネレーション」の項目、読売新聞朝日新聞毎日新聞 1984年9月7日 朝刊テレビ欄の本作紹介記事 それぞれより
  3. ^ a b 週刊テレビ番組(東京ポスト)1984年9月7日号 p.73〜「完全テレビシナリオ 瑠璃色ゼネレーション」
  4. ^ 一部資料(週刊テレビ番組(東京ポスト)1984年9月7日号 p.73 など)には、配役に西川のりおの表記もある。