寺地はるな

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寺地 はるな
(てらち はるな)
誕生 1977年(46 - 47歳)
日本の旗 日本佐賀県唐津市
職業 小説家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
活動期間 2015年 -
ジャンル 小説
主な受賞歴 ポプラ社小説新人賞(2014年)
咲くやこの花賞(2020年)
デビュー作 『ビオレタ』(2015年)
公式サイト 寺地はるな (@terachi0109) - X(旧Twitter)
ウィキポータル 文学
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寺地 はるな(てらち はるな、1977年[1] - )は、日本小説家

経歴・人物[編集]

佐賀県唐津市出身[2]。高校卒業後、アルバイトやパソコン教室通いをし20歳で就職[3]。32歳で結婚し、大阪府に転居[3]。会社勤めと主婦業の傍ら、35歳から小説を書き始める[4]。別名義で応募した作品が第29回・第30回太宰治賞、第10回日本ラブストーリー&エンターテインメント大賞の最終候補となる[5]2014年、「ビオレタ」でポプラ社が主催する第4回ポプラ社小説新人賞を受賞する[6][7]2020年、『夜が暗いとは限らない』で第33回山本周五郎賞候補。2021年、『水を縫う』で第42回吉川英治文学新人賞候補。同年同作で河合隼雄物語賞受賞。

小説を書き始めたきっかけとして、「結婚を機に出身地の佐賀から大阪に出てきたが、知り合いがおらず、子どももまだ小さかったため、話し相手がいなかった。そんな中、どんどん自分の中に蓄積していく言葉を吐き出したかった」と語っている[8]。好きな作家として、田辺聖子姫野カオルコ町田康を挙げている[9][10]。趣味は刺繍[9]

作品リスト[編集]

  • 『ビオレタ』(2015年6月 ポプラ社 ISBN 978-4-591-14561-6 / 2017年4月 ポプラ文庫 ISBN 978-4-591-15435-9
    • 「夢の種」を加えて文庫化
  • 『ミナトホテルの裏庭には』(2016年2月 ポプラ社 ISBN 978-4-591-14910-2 / 2018年2月 ポプラ文庫 ISBN 978-4-591-15825-8
    • 「魔法なんてここにはない」を加えて文庫化
  • 『月のぶどう』(2017年1月 ポプラ社 ISBN 978-4-591-15334-5 / 2018年10月 ポプラ文庫 ISBN 978-4-591-16052-7 )
    • 2017年刊を加筆・修正して文庫化
  • 『今日のハチミツ、あしたの私』(2017年3月 角川春樹事務所 ISBN 978-4-7584-1302-2 / ハルキ文庫 2019年3月 ISBN 978-4-7584-4240-4
  • 『みちづれはいても、ひとり』(2017年10月 光文社 ISBN 978-4-334-91191-1 / 光文社文庫 2020年9月 ISBN 978-4-334-79080-6 )
  • 『架空の犬と嘘をつく猫』(2017年12月 中央公論新社 ISBN 978-4-12-005034-3 / 中公文庫 2020年12月 ISBN 978-4-12-207006-6 )
  • 『大人は泣かないと思っていた』(2018年7月 集英社 ISBN 978-4-08-771144-8 / 集英社文庫 2021年4月 ISBN 978-4-08-744234-2
  • 『正しい愛と理想の息子』(2018年11月 光文社 ISBN 978-4-334-91250-5
  • 『夜が暗いとはかぎらない』(2019年4月 ポプラ社 ISBN 978-4-591-16274-3 / ポプラ文庫 2021年6月 ISBN 978-4-591-17025-0
  • 『わたしの良い子』(2019年9月 中央公論新社 ISBN 978-4-12-005230-9
  • 『希望のゆくえ』(2020年3月 新潮社 ISBN 978-4103531913)
  • 『水を縫う』(2020年5月 集英社 ISBN 978-4087717129
  • 『やわらかい砂のうえ』(2020年7月 祥伝社 ISBN 978-4396635893
  • 『彼女が天使でなくなる日』(2020年8月 角川春樹事務所 ISBN 978-4758413596
  • 『ほたるいしマジカルランド』(2021年2月 ポプラ社)
  • 『声の在りか』(2021年5月 角川文庫 ISBN 978-4041110775[11]
  • 『雨夜の星たち』(2021年6月 徳間書店 ISBN 978-4-19-865302-6
  • 『ガラスの海を渡る舟』(2021年9月 PHP研究所 ISBN 978-4-569-85012-2

アンソロジー[編集]

「」内が寺地はるなの作品

雑誌掲載作品[編集]

小説
  • 「ライオンのいる橋」 - 『小説トリッパー』2016年冬季号(2016年12月 朝日新聞出版 全国書誌番号:00111272
  • 「小柳さんと小柳さん」 - 『小説すばる』2017年3月号(2017年2月 集英社 全国書誌番号:00065413
  • 「翼が無いなら跳ぶまでだ」 - 『小説すばる』2017年5月号(2017年4月 集英社)
  • 「あの子は花を摘まない」 - 『小説すばる』2017年7月号(2017年6月 集英社)
  • 「妥当じゃない」 - 『小説すばる』2017年9月号(2017年8月 集英社)
  • 「おれは外套を脱げない」 - 『小説すばる』2017年11月号(2017年10月 集英社)
  • 「君のために生まれてきたわけじゃない」 - 『小説すばる』2018年1月号(2017年12月 集英社)
  • 「秘密結社園芸クラブ」 - 『飛ぶ教室』2018年冬号(2018年1月 光村図書出版 ISBN 978-4-8138-0007-1
  • 「絹と砂」 - 『小説NON』2019年6月号(2019年5月 祥伝社 全国書誌番号:00050466) - (連載中)
  • 「どうしてわたしはあの子じゃないの」 - 『小説推理』2019年9月号(2019年8月 双葉社 全国書誌番号:00011419
  • 「コードネームは保留」 - 『別冊文藝春秋』2020年1月号(2019年12月 文藝春秋
  • 「深く息を吸って、」 - 『別冊文藝春秋』2020年3月号(2020年2月 文藝春秋)
  • 「メロンソーダ」 - 『カドブンノベル』2020年4月号(2020年3月 KADOKAWA)
  • 「マーブルチョコレート」 - 『カドブンノベル』2020年6月号(2020年5月 KADOKAWA)
  • 「ウエハース」 - 『カドブンノベル』2020年8月号(2020年7月 KADOKAWA)
  • 「ありふれた特別」 - 『紙魚の手帖』vol.08 DECEMBER 2022(2022年12月 東京創元社
エッセイなど

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ 強くても弱くても きっと誰かを救える 「ビオレタ」著者 寺地はるなさん (4/4ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)
  2. ^ 『ミナトホテルの裏庭には』  寺地はるな著(ポプラ社・1620円) - 西日本新聞
  3. ^ a b 作家の読書道 第202回:寺地はるなさん| 好書好日
  4. ^ 第四回ポプラ社小説新人賞受賞『ビオレタ』刊行記念 | 寺地はるなさんインタビュー | WEB asta”. ポプラ社がお届けする ストーリー&エッセイマガジン | WEB asta. 2020年11月6日閲覧。
  5. ^ 第四回ポプラ社小説新人賞受賞『ビオレタ』刊行記念 | 寺地はるなさんインタビュー | WEB asta(ウェブアスタ)
  6. ^ 『ビオレタ』 (寺地はるな 著)|インタビュー・対談|「別冊文藝春秋」編集部|本の話WEB
  7. ^ 講評 第4回ポプラ社小説新人賞 | ポプラ社
  8. ^ 強くても弱くても きっと誰かを救える 「ビオレタ」著者 寺地はるなさん (1/4ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)
  9. ^ a b 2015年3月|公募/コンテスト情報なら公募ガイドONLINE
  10. ^ 【寝屋川市】寺地はるなの小説『水を縫う』は寝屋川市を舞台にした6人の家族の物語。作者の寺地はるなさんに独占インタビュー。”. 号外NET 寝屋川市 (2020年8月19日). 2020年11月6日閲覧。
  11. ^ 「共感度100%!」と話題の小説。「自分のことが書かれてる?」 『声の在りか』”. BOOKウォッチ (2021年7月12日). 2021年8月4日閲覧。

外部リンク[編集]