出会い喫茶

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出会い喫茶(であいきっさ)とは男性と女性に会話の場を提供する会員制の店である。テレクラ出会い系サイトとは異なり、男性と女性が直接顔を合わせて会話する。出会い系喫茶と表記されることもある[1]

概説[編集]

出会い喫茶の店内では男性席と女性席がマジックミラーやパーテーションなどの仕切りで分離されており、店を介さずに女性会員と会話することはできない。なお、男性会員が気に入った女性をトークルームに誘い、トークが成立すれば店に外出料を払えばデートを行える。

男性会員は店を介して、来店している女性会員にトークを申し込むと店がトークスペースを準備する。男性会員はそこで女性会員とトークを行い、女性会員の提示する外出条件と折り合えば、店から出て女性会員と一緒に遊ぶことも可能である。

  • 外出条件とは男性会員が外出後に女性会員へ支払う謝礼金であることがほとんどである。
  • 遊びの内容は飲食、カラオケといったデートのようなものから割切りと呼ばれる援助交際など多岐にわたる。

店の利益は、男性会員が入会時に支払う入会費、入店ごとに支払う入店費、および女性会員を同伴して外出する際に支払う外出費による。また地域によっては女性会員とのトーク料を取る店もある。

  • 対価の伴う交際を行っているケースがほとんどである。
  • 心づけを目当てとしたり、援助交際を目的とする女性に支払う交通費(謝礼)は5,000円が相場である[要出典]

出会い喫茶という名称以外に出会いカフェ、トークカフェなど様々な名称がある。宮城県仙台市などの地方都市でもこういった店舗が出店している。

イベントとして女性会員が男性会員を選ぶ逆ナンデーを設けている店舗や、それに特化した逆ナン喫茶もある[2]。こちらのほうが通常の出会い喫茶よりも以前から存在したとも言われる[3]

さらに出会い喫茶の一種として、セリクラという業務形態がある。

2000年開業で、出会い喫茶としても元祖、若しくは、それに準ずる歴史を持つと思われる。

セリクラでは、来店した女性らに対して男性客が値段をつけ、最も高い金額を提示した人がその女性と会話・外出する権利を獲得するというシステムになっている。

ネット上ではしばしば「芹」と表記される。[4] ただ、セリクラIN立川店は リアルタイムな逆ナンパ形式の1対1生対面方式である。

利用者[編集]

女性会員は、外出するときに心づけがもらえるほか、来店時、あるいはある程度の来店回数を達成すると現金や商品券が支給される場合がある[2][5]。店舗によっては、別の店名を用いて密かに女性を求人サイトで募集しサクラとして使っていることもある[6]。愛好家の間での隠語として、女性会員のうち、心づけ目当てで外出してから店舗へ戻るのを繰り返す者は回転と呼ばれ、援助交際を目的として来店する女性は無道と呼ばれる[注 1][7]

評論家荻上チキの取材によれば、出会い喫茶を利用する女性には、家に帰れない事情があるが携帯電話の契約が失効してしまって出会い系サイト経由での資金調達が不可能になったため、出会い喫茶を利用してその日暮らしを続けているケースがあるという。また、男性・女性ともに、インターネット利用のリテラシー不足から(出会い系サイトではなく)実際の店舗を持った出会い喫茶を利用するという中年の客が存在するため、彼らを対象としたニッチ市場となっている側面もあるという。[8]

法律上の位置付け[編集]

出会い喫茶は新しい業態で、当初は法律規制はされていなかった。

神奈川県と京都府は2008年9月の定例議会で全国初の青少年保護育成条例の改正を行う予定を発表し、2008年10月10日「出会い喫茶」を規制するための京都府青少年健全育成条例改正案を全国で初めて可決、2008年10月14日には神奈川県でも同様に可決され、愛知県では2009年7月1日から条例が執行された。北海道では、道青少年健全育成条例を改正する方針を固めた。大阪府でも青少年健全育成条例が改正された。「出会い喫茶等営業」の名称で営業開始届出義務のほか、営業禁止区域、広告物等の制限等の各種規制が自治体で実施された。

2010年12月31日まで従業員による接待がないため風営法適用対象となっていなかった。しかし、児童買春などの温床となる恐れがあり、実際、18歳未満の女性が気軽に利用し売春に発展(児童による同意の上での売春行為)している報告もあり、警察庁では出会い喫茶を風営法の規制対象にする方針を固めた[9]

2010年7月4日に風営法施行令が改正し、出会い喫茶を「店舗を設けて、専ら、面識のない異性との一時の性的好奇心を満たすための交際(会話を含む。)を希望する者に対し、当該店舗内においてその者が異性の姿態若しくはその画像を見てした面会の申込みを当該異性に取り次ぐこと又は当該店舗内に設けた個室若しくはこれに類する施設において異性と面会する機会を提供することにより異性を紹介する営業」と定義して性風俗関連特殊営業の規制対象とし、2011年1月1日より施行された。これにより、出会い喫茶は18歳未満の者の立ち入りや営業地域・営業時間・広告宣伝などが全国的に規制されるようになった。

それに伴い、自治体の青少年保護育成条例に基づく出会い喫茶等営業規制は、廃止された。

出会い喫茶をテーマとした作品[編集]

出会い喫茶に関連した事件[編集]

問題点[編集]

  • 18歳未満の女性を入店させている出会い喫茶では児童買春の温床になっているという問題点が指摘されている[10]
  • 割切りと呼ばれる援助交際売春の温床になっているという問題点が指摘されている。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 織田無道がかつて円光寺で住職をしていたことから、援助交際→援交→円光(寺)→(織田)無道という流れでこのように呼ばれる。

出典[編集]

  1. ^ 荻上チキ『セックスメディア30年史欲望の革命児たち』筑摩書房、2011年、93-96頁。ISBN 978-4480066060
  2. ^ a b 『セックスメディア30年史欲望の革命児たち』95頁。
  3. ^ 『SPA!』2006年11月21日号、48頁。
  4. ^ 『セックスメディア30年史欲望の革命児たち』95頁。
  5. ^ 『SPA!』2006年11月21日号、47-48頁。
  6. ^ 『SPA!』2006年11月21日号、47頁。
  7. ^ 『SPA!』2006年11月21日号、46-47頁。
  8. ^ 『セックスメディア30年史欲望の革命児たち』95-96頁。
  9. ^ 出会い系喫茶を風営法で規制、「18禁」で児童買春防止へ」(2009年3月12日 読売新聞)[リンク切れ]
  10. ^ 中日新聞 2007年3月23日

参考文献[編集]

  • 「出会いを売る店の現場に潜入!」『SPA!』2006年11月21日号、46-49頁。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]