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不動院野

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本 > 埼玉県 > 春日部市 > 不動院野
不動院野
旧倉松第二調整池
旧倉松第二調整池
不動院野の位置(埼玉県内)
不動院野
不動院野
不動院野の位置
北緯36度0分9.25秒 東経139度46分23.07秒 / 北緯36.0025694度 東経139.7730750度 / 36.0025694; 139.7730750
日本の旗 日本
都道府県 埼玉県
市町村 春日部市
地区 幸松地区
面積
 • 合計 2.05 km2
人口
2024年(令和6年)1月1日現在)[2]
 • 合計 999人
 • 密度 490人/km2
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
344-0001[3]
市外局番 048[4]
ナンバープレート 春日部
座標の場所は不動院野大杉神社を示す

不動院野(ふどういんの)は、埼玉県春日部市町丁。現行行政地名は不動院野のみ。丁番の設定のない単独町名である。住居表示未実施地区[5]郵便番号は344-0001[3]

地理[編集]

埼玉県の東部地域で、春日部市北部の沖積平野[6]に位置する平坦な地区である。地区の多くは氾濫平野に位置するが、南西部の一部に後背湿地、北東部の一部に自然堤防の微高地も見られる[7]。東側から南側にかけて八丁目、西側で小渕、西側から北側にかけて北葛飾郡杉戸町本郷や同大塚と隣接する。 西部の杉戸町本郷の境界付近が市街化区域に指定され[8]準工業地域となっているほかは市街化調整区域に指定された田園地帯である。その田園地帯の多くは江戸期以来[6]の散居集落的な景観(散居村)である。

面積は2.052028896 km2[1]で、春日部市の町・字では西金野井に次いで3番目に広い。

河川[編集]

歴史[編集]

もとは江戸期より存在した下総国葛飾郡幸手領に属する不動院野村であった[6]。1616年(元和2年)に開墾された。寛永年間(1624年〜1645年)頃に武蔵国葛飾郡に属されたと思われる[6]。 村高は正保年間の『武蔵田園簿』では不動院新田として582石余(田220石余、畑361石余)、『元禄郷帳』によると639石余、『天保郷帳』によると641石余であった[6]助郷日光街道粕壁宿に出役していた[6]化政期の戸数は102軒で、村の規模は東西15、南北12町であった[6]。 地名は当地が小渕村(現、春日部市小渕)に存在した不動院の寺領だったためと云う[6][9]。不動院は小渕に明治40年頃まで存在していたが、その後東京府南葛飾郡砂村に移転した。

存在していた小字[編集]

開墾した者の名前が小字に付けられたため、人名が付いた地名が多くある。

  • 次郎右衛門[19]
  • 嘉右衛門
  • 長右衛門
  • 掃部
  • 善兵衛
  • 久太郎
  • 茂兵衛
  • 修理
  • 四郎右衛門
  • 徳右衛門
  • 六右衛門

世帯数と人口[編集]

2024年(令和6年)1月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[2]

丁目 世帯数 人口
不動院野 460世帯 999人

小・中学校の学区[編集]

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[20]

丁目 番地 小学校 中学校
不動院野 1番地 - 2480番地 春日部市立幸松小学校 春日部市立東中学校
2481番地 - 3130番地 春日部市立小渕小学校

交通[編集]

地内に鉄道は敷設されていない。

道路[編集]

バス[編集]

地内に路線バスの路線は設定されていない。

  • 春日部市コミュニティバス「春バス
地区内を巡回する路線は設定されていない。以前は「粕壁・幸松地区ルート」が設定され、「春日部市場」「西不動院野」「八丁目五丁田」停留所が設置されていたが[21]、2024年1月3日限りでルートが変更され、不動院野を経由しなくなった(詳細は当該項目を参照)。

施設[編集]

  • 首都圏外郭放水路 第四立坑 - 旧倉松落の河川施設
  • 特別養護老人ホーム ひかり・そら
  • 春日部セントノア病院
  • 旧倉松第二調整池
  • 下谷神社
    • 西不動院野集会所
    • 不動院野香取神社 - 「春日部セントノア病院」のすぐ東側に鎮座
  • 不動院野大杉神社 - 毎年春に民俗芸能の神楽・あんば囃子が行なわれれる[6][22]
    • 香取神社 - 東に200 mほど離れた田園の中(不動院野379)にも香取神社がある
    • 東不動院野集会所
    • 不動院野ちびっ子広場
  • 香取宮(不動院野136)
  • 不動院野大栄住宅地内遊水池広場

脚注[編集]

  1. ^ a b 埼玉県春日部市不動院野(112140160)”. 国勢調査町丁・字等別境界データセット. 2024年7月9日閲覧。
  2. ^ a b 令和6年人口・世帯数(町(丁)別・男女別・年齢別)”. 春日部市 (2024年7月9日). 2024年7月5日閲覧。
  3. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2024年7月9日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2024年7月9日閲覧。
  5. ^ 住居表示区域内の新築建物の届け出|春日部市公式ホームページ”. www.city.kasukabe.lg.jp. 2024年7月5日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i j k l 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 759頁。
  7. ^ 国土地理院の『治水地形分類図』(野田市・宝珠花)等を参照。
  8. ^ 都市計画図(かすかべ オラナビ) - 春日部市(2016年).2024年7月9日閲覧。
  9. ^ シリーズ 春日部研究 第18回 不動院と観音院”. 春日部商工会議所. 2024年7月9日閲覧。
  10. ^ 倉松川(その1) - 有限会社フカダソフト.2024年7月9日閲覧。
  11. ^ a b 『旧高旧領取調帳データベース』の検索結果を参照。
  12. ^ 一部寺領を除く。寺領も1871年の上知令により没収され、葛飾県または埼玉県に併合される。
  13. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 360頁。
  14. ^ 倉松川(その3) - 有限会社フカダソフト.2024年7月9日閲覧。
  15. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 968頁。
  16. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 1429頁。
  17. ^ 春日部市(埼玉県)”. 公益財団法人日本都市センター (2005年12月15日). 2024年7月9日閲覧。
  18. ^ 春日部市 新「春日部市」の町名・字名新旧対照表《旧春日部市の区域》” (PDF). web.archive.org (2006年5月13日). 2024年7月9日閲覧。
  19. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 1415頁。
  20. ^ 幸松地区の通学区域”. 春日部市 (2021年12月14日). 2024年7月9日閲覧。
  21. ^ 1 粕壁・幸松地区ルート”. 春日部市役所. 2022年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月9日閲覧。
  22. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 974頁。

参考文献[編集]

  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』角川書店、1980年7月8日。ISBN 4040011104 
  • 旧高旧領取調帳データベース

関連項目[編集]

外部リンク[編集]