ワン・フロム・ザ・ハート (アルバム)

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ワン・フロム・ザ・ハート
トム・ウェイツ&クリスタル・ゲイルサウンドトラック
リリース
録音 1980年10月-1981年9月 ハリウッド
ジャンル 映画音楽ロックジャズ
時間
レーベル CBSレコード
プロデュース ボーンズ・ハウ
専門評論家によるレビュー
トム・ウェイツ 年表
ハートアタック・アンド・ヴァイン
(1980年
ワン・フロム・ザ・ハート
(1982年)
ソードフィッシュトロンボーン
(1983年)
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ワン・フロム・ザ・ハートOne from the Heart)は、トム・ウェイツクリスタル・ゲイルの連名で1982年に発表された、同名映画(監督:フランシス・フォード・コッポラ)のサウンドトラック・アルバム。アカデミー編曲・歌曲賞にノミネートされた。

解説[編集]

コッポラは、最初はヴァン・モリソンに音楽を依頼したが断られた。その後長男ジャン・カルロからトム・ウェイツのアルバム『異国の出来事』を聴かされ、トムとベット・ミドラーのデュエット・ソング「アイ・ネヴァー・トーク・トゥ・ストレンジャー」が決め手となって、トムへの依頼を決定[1]。ベット・ミドラーは都合がつかなかったため[2]、サウンドトラックはトム・ウェイツとクリスタル・ゲイルの連名となった。音楽評論家のThom Jurekは、本作での2人の歌唱について「歴史上最も美しく練られたサウンドトラックでの共演の一つ」「ウェイツやゲイルのファンの棚には不可欠の一枚」と評している[2]

2004年発売のリマスターCDではボーナス・トラックが追加され、ジャケットも変更された。リマスター盤のライナーノーツには、コッポラが2003年に書き下ろしたコメントも掲載されている。

収録曲[編集]

全曲トム・ウェイツ作。13.と14.は2004年再発時のボーナス・トラック。

  1. オープニング・モンタージュ(ピアノ・イントロ/ワンス・アポン・ア・タウン/恋の報い) - "Opening Montage (Tom's Piano Intro/Once Upon a Town/The Wages of Love)" - 5:16
  2. 夢の出口は? - "Is There Any Way Out of This Dream?" - 2:14
  3. ピッキング・アップ・アフター・ユー - "Picking up After You" - 3:54
  4. オールド・ボーイフレンズ - "Old Boyfriends" - 5:54
  5. 壊れた自転車 - "Broken Bicycles" - 2:51
  6. アイ・ベッグ・ユア・パードン - "I Beg Your Pardon" - 4:27
  7. リトル・ボーイ・ブルー - "Little Boy Blue" - 3:42
  8. インストゥルメンタル・モンタージュ(タンゴ/サーカス・ガール) - "Instrumental Montage (The Tango/Circus Girl)" - 3:00
  9. 悔恨の鐘 - "You Can't Unring a Bell" - 2:22
  10. ワン・フロム・ザ・ハート - "This One's from the Heart" - 5:46
  11. テイク・ミー・ホーム - "Take Me Home" - 1:40
  12. プレゼンツ - "Presents" - 1:00
  13. キャンディ・アップル・レッド - "Candy Apple Red" - 2:45
  14. ワンス・アポン・ア・タウン/エンプティ・ポケット - "Once Upon a Town/Empty Pockets" - 5:21

リード・ボーカルは下記の通り(8.と12.はインストゥルメンタル)。

  • トム・ウェイツ&クリスタル・ゲイル - 1. 3. 10.
  • クリスタル・ゲイル - 2. 4. 11.
  • トム・ウェイツ - 5. 6. 7. 9. 13. 14.

カヴァー[編集]

参加ミュージシャン[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『トム・ウェイツ 素面の、酔いどれ天使』(パトリック・ハンフリーズ:著、金原瑞人:訳、東邦出版 ISBN 978-4-8094-0705-5)p.224
  2. ^ a b One from the Heart - Crystal Gayle | AllMusic - Review by Thom Jurek
  3. ^ Temptation - Holly Cole : AllMusic