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ミゲル・ディアス=カネル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミゲル・ディアス=カネル
Miguel Díaz-Canel

ミゲル・ディアス=カネル(2023年撮影)

任期 2021年4月19日 – 現職

任期 2019年10月10日 – 現職
副大統領 サルバドール・バルデス・メサ英語版
共産党第一書記 ラウル・カストロ
ミゲル・ディアス=カネル
(兼務)
首相 マヌエル・マレロ

任期 2018年4月19日2019年10月10日
第一副議長 サルバドール・バルデス・メサ英語版
共産党第一書記 ラウル・カストロ
首相 ミゲル・ディアス=カネル
(兼務)

任期 2018年4月19日2019年12月21日
国家評議会議長 ミゲル・ディアス=カネル
(兼務)

任期 2013年2月24日2018年4月19日
国家評議会議長 ラウル・カストロ

出生 (1960-04-20) 1960年4月20日(64歳)
 キューバ ビジャ・クララ州プラセタス英語版
政党 キューバ共産党
受賞
出身校 ラス・ヴィラ中央大学マルタ・アブレウ校英語版
配偶者 マルタ・ビジャヌエバ
リズ・クエスタ・ペラサ英語版
子女 2人
宗教 無神論
署名

ミゲル・マリオ・ディアス=カネル・ベルムーデススペイン語: Miguel Mario Díaz-Canel Bermúdez, 1960年4月20日 - )は、キューバ政治家キューバ共産党第一書記(最高指導者)、大統領[1]人民権力全国会議代議員。

国家評議会第一副議長、閣僚評議会第一副議長を歴任。キューバ首脳部の中では強硬派と見られており[2]キューバ革命後に生まれた「キューバ革命未体験世代」の筆頭格とされている[3]。日本語ではディアスカネルとの表記もある[4]

来歴

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1982年、電気技師としてキューバ革命軍に入隊し、1985年に除隊した[5]

1985年4月、ラス・ヴィラ中央大学マルタ・アブレウ校英語版の教授として勤務し、1987年キューバ青年共産主義連盟英語版に所属し、二等書記官としてニカラグアに赴任した[6]

1989年、キューバに帰国。1990年から1991年にかけてロベルト・ロバイナ英語版第一書記の下で第二書記となり、同時に国家評議会のメンバーを務めた。

1993年キューバ共産党に入党し、1994年にビジャ・クララ州党委員会第一書記に任命された[5]

2003年、党中央の政治局員に昇格し、同時にオルギン州党委員会第一書記に任命された[7]

2009年5月、高等教育大臣に就任し、2012年3月22日には閣僚評議会副議長に就任した[8]

2013年2月24日、国家評議会第一副議長兼閣僚評議会第一副議長に就任[9]

2018年4月19日、国家評議会議長兼閣僚評議会議長に就任した[10]

2019年10月10日、4月の新憲法で設置された大統領に選出[11]

2021年4月19日、共産党第8回党大会にて引退を表明したラウル・カストロに代わる第一書記(最高指導者)に選出[12]

2023年4月19日、議会における議員投票で97.66%の賛成を得て大統領に再選[13]

活動

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人物

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ロシアウラジーミル・プーチン大統領(右)との会談時(2022年11月22日
  • ビジャ・クララ州党委員会第一書記時代には公務の際にもTシャツを愛用し、バイクに乗り遠出することが頻繁にあった[22][23]
  • 政治家としてはカリスマ性には欠けるが、軍部との太いパイプを持ち、経済改革の手腕を認められ、カストロ体制の後継者の地位を確立したとされている[16]。また、フィデル、ラウルのカストロ兄弟への忠誠心は高く、政権を引き継いだとしてもキューバの政治体制に大きな変化は起こらないと見られている[3]

脚注

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  1. ^ 2019年の憲法改正までは国家評議会議長兼閣僚評議会議長
  2. ^ “Why Cuba Will Still Be Anti-American After Castro”. Atlanta Blackstar. (2013年3月5日). http://atlantablackstar.com/2013/03/05/why-cuba-will-still-be-anti-american-after-castro/ 2015年4月24日閲覧。 
  3. ^ a b “キューバ=カストロ政権は18年まで=ラウルが後継候補を指名”. ニッケイ新聞. (2013年2月26日). http://www.nikkeyshimbun.com.br/nikkey/html/show/130226-23brasil.html 2015年4月24日閲覧。 
  4. ^ a b キューバ大統領、24─26日に訪中」『Reuters』2022年11月21日。2022年12月11日閲覧。
  5. ^ a b “Raúl Castro to Step Down as Cuba’s President in 2018”. NYTimes.com (ニューヨーク・タイムズ). (2013年2月24日). http://www.nytimes.com/2013/02/25/world/americas/raul-castro-to-step-down-as-cubas-president-in-2018.html?_r=0 2015年4月24日閲覧。 
  6. ^ http://ebookbrowse.com/miguel-mario-diaz-canel-bermudez-pdf-d371766625
  7. ^ “Sustaining The System: Cuba's New VP Diaz-Canel Marks Ascent Of Younger Generation”. International Business Times. (2013年2月26日). http://www.ibtimes.com/sustaining-system-cubas-new-vp-diaz-canel-marks-ascent-younger-generation-1104628 2015年4月25日閲覧。 
  8. ^ http://www.granma.cubasi.cu/2012/03/22/nacional/artic03.html
  9. ^ “キューバのカストロ議長「5年後に引退」、ナンバー2に若手抜擢”. ロイター. (2013年2月25日). https://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYE91O02220130225/ 2015年4月24日閲覧。 
  10. ^ “キューバ、ディアスカネル氏の新議長選出を正式発表”. AFPBB News. フランス通信社. (2018年4月20日). https://www.afpbb.com/articles/-/3171828 2018年4月20日閲覧。 
  11. ^ “ディアスカネル大統領選出 キューバ国会、憲法で創設”. 産経新聞. (2019年10月11日). https://www.sankei.com/world/news/191011/wor1910110015-n1.html 2019年10月12日閲覧。 
  12. ^ “キューバ新指導者にディアスカネル氏 カストロ統治に幕”. AFPBB News. フランス通信社. (2021年4月20日). https://www.afpbb.com/articles/-/3342914 2021年4月20日閲覧。 
  13. ^ “キューバ、ディアスカネル大統領再選 国会が新指導部選出”. ロイター. (2023年4月20日). https://jp.reuters.com/article/cuba-politics-national-assembly-idJPKBN2WH09N 2023年4月20日閲覧。 
  14. ^ “中南米カリブ海諸国共同体/20年に識字率を100%/キューバで教育相会議、計画確認”. しんぶん赤旗 (日本共産党). (2013年2月10日). https://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-02-10/2013021001_03_1.html 2015年4月24日閲覧。 
  15. ^ “李首相、キューバ国家評議会第1副議長と会談”. 中国国際放送局. (2013年6月18日). http://japanese.cri.cn/881/2013/06/18/161s209654.htm 2015年4月24日閲覧。 
  16. ^ a b “孤立していたのは米国だった?:対キューバ政策「大転換」の背景”. ハフィントンポスト. (2013年12月23日). https://www.huffingtonpost.jp/foresight/cuba-america_b_6364894.html 2015年4月24日閲覧。 
  17. ^ “キューバナンバー2と会談 日本から訪問の議員ら”. 産経ニュース (産経新聞). (2014年10月5日). https://web.archive.org/web/20141010171153/http://www.sankei.com/world/news/141005/wor1410050014-n1.html 2015年4月24日閲覧。 
  18. ^ “Cuban troops join military parade in Beijing”. CCTV. (2015年9月3日). http://english.cntv.cn/2015/09/03/VIDE1441266241249456.shtml 2018年8月5日閲覧。 
  19. ^ キューバ共和国ミゲル・ディアスカネル=カネル国家評議会第一副議長の来日記念レセプション”. 日本・キューバ関係促進委員会 (2016年6月6日). 2018年11月15日閲覧。
  20. ^ 金正恩氏とキューバ議長が会談 半島情勢巡り連日で”. 山形新聞 (2018年11月6日). 2018年11月15日閲覧。
  21. ^ 中国、キューバに140億円贈与 経済危機からの脱却を支援”. www.afpbb.com. 2022年12月15日閲覧。
  22. ^ “Cuba Shows Its Next President”. Havana Times.org. (2013年2月24日). http://www.havanatimes.org/?p=88399 2015年4月25日閲覧。 
  23. ^ Juan Tamayo: Miguel Diaz-Canel, Cuba’s new No. 2, respected as smart and personable, in: Miami Herald vom 24. Februar 2013, abgerufen am 27. Februar 2013 (englisch)
公職
先代
オスバルド・ドルティコス・トラド
1959年 - 1976年
国家評議会議長へ移行
キューバの旗 キューバ共和国大統領
第15代:2019年 -
次代
(現職)
先代
ラウル・カストロ
キューバの旗 キューバ共和国国家評議会議長
第3代:2018年 - 2019年
次代
エステバン・ラソ・エルナンデス英語版
人民権力全国会議議長兼任[1]
先代
ラウル・カストロ
キューバの旗 キューバ共和国閣僚評議会議長
第3代:2018年 - 2019年
次代
マヌエル・マレロ
首相へ移行
先代
ホセ・ラモン・マチャド・ヴェントゥラ英語版
キューバの旗 キューバ共和国国家評議会第一副議長
2013年 - 2018年
次代
サルバドール・バルデス・メサ英語版
党職
先代
ラウル・カストロ
キューバ共産党中央委員会第一書記
2021年 -
次代
(現職)
軍職
先代
ラウル・カストロ
キューバ革命軍最高司令官
2021年 -
次代
(現職)
  1. ^ 国家評議会の議長職であり、国家元首機能は大統領職へ移行