フェネチルアルコール
| 物質名 | |
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2-Phenylethanol | |
別名 2-Phenylethanol | |
| 識別情報 | |
3D model (JSmol)
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| ChEBI | |
| ChEMBL | |
| ChemSpider | |
| DrugBank | |
| ECHA InfoCard | 100.000.415 |
| KEGG | |
PubChem CID
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| UNII | |
CompTox Dashboard (EPA)
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| 性質 | |
| C 8H 10O | |
| モル質量 | 122.167 g·mol−1 |
| 匂い | バラのような |
| 密度 | 1.017 g/cm3 |
| 融点 | −27 °C (−17 °F; 246 K) |
| 沸点 | 219 - 221 °C (426 - 430 °F; 492 - 494 K) |
| log POW | 1.36 [2] |
| 危険性 | |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| 410℃[3] | |
| 安全データシート (SDS) | JT Baker MSDS |
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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フェネチルアルコール (phenethyl alcohol) とは、芳香族アルコールの一種。2-フェニルエタノール[4]や2-フェニルエチルアルコール[5]、β-フェニルエチルアルコール[3]とも呼ばれる。水にはわずかに溶ける (2 mL/100 mL H2O) いっぽう、エタノールやエーテルとは混和する。天然にバラなどにも含まれ、酒にも含まれ、香料、保存料などに利用される。
分布
[編集]天然に広く存在する無色の液体で、バラ、カーネーション、ヒヤシンス、アレッポマツ、イランイラン、ゼラニウム、ネロリ、キンコウボク など、さまざまな精油に含まれる。
日本酒、ビール、ワインなどにも含まれ、酒類の香気成分として重要な役割を果たす[6]。
生成
[編集]人為的な製造法としては、塩化ベンジルにシアン化ナトリウムを反応させたのち水酸化ナトリウムでフェニル酢酸へ誘導し、これをエステル化したのちナトリウムで還元する方法、ベンゼンからエチレンオキシドと塩化アルミニウムの存在下でのフリーデル・クラフツアルキル化反応により合成する方法がある[7]
用途
[編集]フェネチルアルコールは快い花の香を持ち、特にバラの香りを加えたいときに香料として用いられる。タバコの添加剤、アルカリ性に強いことから石鹸の保存料としても用いられる。生物学ではその抗菌作用に興味が持たれている。
高知大学教授の金哲史は、クヌギの樹液にスズメバチが好むものと嫌がるものがあることに着目。フェネチルアルコールに、スズメバチの忌避作用があることを発見した[8]。
日本の悪臭防止法では、パネル(嗅覚を用いて臭気の有無を判定する者)が正常な嗅覚を有しているかの検査に使用する「基準臭液」として、本物質とメチルシクロペンテノロン、イソ吉草酸、γ-ウンデカラクトン、スカトールの計5物質が採用されている[9]。
法規制
[編集]出典
[編集]- ^ Merck Index (11th ed.). p. 7185
- ^ “Phenylethyl alcohol_msds”. 2025年10月12日閲覧。
- ^ a b “β‐フェニルエチルアルコール”. 厚生労働省職場のあんぜんサイト (2012年3月30日). 2018年10月16日閲覧。
- ^ 『フェニルエタノール』 - コトバンク
- ^ a b “2-フェニルエチルアルコール”. 東京化成工業 (2018年10月4日). 2018年10月16日閲覧。
- ^ 吉川光一「酒精飲料の香気成分について」(PDF)『生産と技術』第16巻第5号、生産技術振興協会、1964年、7-17頁、2018年10月16日閲覧。
- ^ “香りの化学2”. chem-station.com (2000年8月12日). 2018年10月16日閲覧。
- ^ “スズメバチの忌避剤を開発 高知大ベンチャー”. 朝日新聞デジタル. (2018年1月13日) 2018年10月16日閲覧。
- ^ “三点比較式臭袋法について” (PDF). 環境省 (2017年3月). 2018年10月16日閲覧。


