バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
バテン・カイトスII
始まりの翼と神々の嗣子
ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 ニンテンドーゲームキューブ
開発元 モノリスソフト
トライクレッシェンド
発売元 任天堂
人数 1人用
メディア 光ディスク2枚組
発売日 日本の旗2006年2月23日
アメリカ合衆国の旗2006年6月25日
対象年齢 CERO:12 ESRB: Teen
コンテンツ
アイコン
暴力、犯罪
売上本数 44,297本[1]
その他 © 2006 Nintendo
© 2003-2006 Namco Ltd., all Rights Reserved.
テンプレートを表示

バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子』(バテン・カイトスII はじまりのつばさとかみがみのしし)は、2006年2月23日任天堂から発売されたニンテンドーゲームキューブロールプレイングゲーム

概要[編集]

2003年12月5日にニンテンドーゲームキューブ用ソフトとして発売された、『バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海』の続編。

本編は、主人公達が現代と過去を往来し、前作では語られなかった、神々の大戦とマルペルシュロの謎を解明していくシナリオになっている。

戦闘システムは前作と同様にマグナス(カード)を用いて闘うが、システムは全く異なっている。

開発は前作同様モノリスソフトトライクレッシェンドの共同開発。音楽も前作に引き続き桜庭統が担当している。当初は2005年12月に発売する予定であったが、発表直後に発売延期となり、その後2006年2月23日発売という形になった。任天堂が発売したソフトで唯一日本北米のみのリリースであり、ヨーロッパオーストラリアのリリース予定は無い。

キャッチコピーは「綺麗な嘘と、汚れた真実。それでも、僕たちは生きてゆく。」

ストーリー[編集]

舞台は前作『バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海』より20年前の帝国アルファルド。

帝国の裏の顔ともいえる暗黒部隊に突然緊急招集が掛かった。作戦室に並ぶ部隊員達の中に、本編の主人公サギもいた。その夜彼らに下された任務は、自らの国の主、帝国皇帝オーガンの暗殺だった。新入りの身で極秘の任務に就くことになったサギは、周囲からの反感を買いながらもパートナーのギロたちと共に作戦を開始する。皇帝の住む屋敷への潜入は難なく成功、暗殺決行の時は近づいてゆく。しかし皇帝の私室前に辿り着いた時、部屋から話し声が聞こえる事にサギは気付く。意を決し中へ突入すると、謎の男が皇帝の前に佇んでいた。男はサギと入れ違いに立ち去り、サギが皇帝のもとに駆け寄ると、すでに皇帝は殺されていた。

任務の根幹を揺るがす事態に戸惑うサギ達。そこへ同じ暗黒部隊の仲間達が殺到する。だが、彼らはサギを皇帝暗殺の容疑として処刑すると言う。部隊の命令で実行した任務のはずなのに、その部隊に殺されようとしている。突然の出来事に翻弄されながらも何とか逃走するサギとギロ。

更に追い討ちをかけるかのように、逃げる彼らの前に突然異形の怪物が現れる。度重なる事態。そして、この怪物との出会いが、サギを物語の真実へと導いてゆく。

ゲームシステム[編集]

マグナスバトル[編集]

本作の戦闘システムについて記載する。

戦闘ではマグナスと呼ばれるカードを行使して戦う。前作の戦闘システムと大きく違うのは、デッキがパーティ共有になったことである。また、戦闘がリアルタイム制になり、防御ターンも廃止された。

戦闘システムはいわゆるアクティブタイムバトルシステムに近く、攻撃してから一定時間が経過するとまた攻撃が出来る、と言った流れであり、後述のようにコンボを沢山つなげると待機時間も長くなり、逆に少ししか攻撃しないとすぐにまた攻撃出来る。また、前作は一体一でしか攻撃ができなかったが、今作では全体攻撃も可能であり、武器、防具はアイテムとして装備し、一定回数攻撃する(される)と壊れてまたデッキに戻るようなシステムとなったため、前作に比べて戦闘がスピーディーになった。

マグナスには精霊数という番号が付けられており、通常攻撃に用いる技マグナスは「1」(小攻撃)、「2」(中攻撃)、「3」(大攻撃)の三種類に分類されている。これを一ターンに

  • 「1」(小攻撃)→「2」(中攻撃)→「3」(大攻撃)

とコンボを繋げることが出来る。また、

  • 「1」(小攻撃)→「3」(大攻撃)
  • 「2」(中攻撃)→「3」(大攻撃)

と間を抜かして繋げることも出来る。ただし、

  • 「2」(中攻撃)→「1」(小攻撃)
  • 「3」(大攻撃)→「2」(中攻撃)

など、数字を逆行して繋げることは出来ず、

  • 「1」(小攻撃)→「1」(小攻撃)

のように、同じ数字を連続させることも出来ない。

技マグナスほかに装備マグナスがある。これは武器や防具などに分かれ、武器は攻撃力の上昇や属性の添加が出来、防具は防御力を上げることが出来る。装備マグナスの精霊数は「0」または「なし」で、この内「0」のものだけが

  • 「0」(武器装備)→「1」(小攻撃)→「2」(中攻撃)→「3」(大攻撃)

と装備した直後に攻撃を繋げることが出来る。

コンボを繋げていくと、MPゲージ(これもパーティ共有)の量が増加し、コンボに必殺技を組み込むことが出来る。必殺技マグナスにも精霊数があり「4」(必殺技I)、「5」(必殺技II )、「6」(必殺技III)に分類される(例外有り)。これを用いると、最大で

  • 「0」(装備)→「1」(小攻撃)→「2」(中攻撃)→「3」(大攻撃)→「4」(必殺技I)→「5」(必殺技II)→「6」(必殺技III)

まで繋げることが出来る。また、通常の攻撃と同様に間を抜かして繋げることも出来る。ただし、必殺技はMPを消費するため、一定のMPゲージに満たないとコンボに組むことは出来ない。

また、アイテムマグナス(回復や補助など)や戦略マグナス(挑発や逃走など)には精霊数がないため、コンボに組み入れることは出来ないので、単発で使用しなくてはならない。

精霊値[編集]

本編で、主人公達がプレイヤー(精霊)に意見を求めてくる場面があり、その選択肢のどれを選ぶかによって、キャラクターとの精霊値が変化する。

精霊値が高いほど、次に引くマグナスが有利なものに変化し、コンボを組むのに必要なマグナスが引けたり、HPが少ない時は回復マグナスを引くことが出来る。

リレーコンボ[編集]

リレーコンボは上記で記述したコンボを、最大三人まで連続して発動することが出来る応用技である。

リレーコンボを行う条件は以下のとおり

  • 最低でも二人が行動できる状況を作る。
  • リレーする前のキャラクターのコンボの最後を、必殺技(精霊数は問わない)にする。
  • 次のキャラクターは「1」(小攻撃)か「0」(装備)からコンボを始める。

なお、リレーコンボは組み終わった後にキャラクターが行動するため、マグナスを選んでいる途中にダウンさせられると繋げなくなる。

EXコンボ[編集]

特定のコンボを組むとマグナスが干渉し、特殊な技に変化することがあり、これを「EXコンボ」と呼ぶ。前作のSPコンボと似て非なるものである。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

精霊
前作同様、本編のプレイヤーは精霊として物語に参加する。
サギ (Sagi)
- 浪川大輔
15歳の少年。本作の主人公。辺境の小大陸ハッサレーのシェラタン出身で、心の中に精霊を宿す精霊憑き。武器は長刀。帝国のエリート組織「暗黒部隊」に所属しており、破壊工作や暗殺などが主な任務である。その任務を本人は快く思っていないが、故郷であるハッサレーの孤児院のためにお金を稼いでいる。明るく前向きで素直な性格である。やや気弱で、幼い頃はあまり友達がいなかった。そのため精霊と出会えたことを非常に嬉しく思っているが、自分にしか認識できないその存在に対して不安を抱くこともある。今でも精神年齢が若干幼い面が見られ、母親(ジーナ)に対してやや依存気味なところがあり、ミリィに「甘えん坊」と言われる。日本刀に似た両手持ちの片刃剣を使った剣術で戦う。こころの翼は白鷺の羽。
ミリィアルデ (Millyald)
声 - 小林ゆう
17歳の少女。逃亡中のサギ達の前に現れる謎の少女。愛称はミリィ。本人曰く、帝国の貴族の箱入り娘。外の世界が見たいという理由で旅に同行する。アヌエヌエの魔法学校を首席で卒業したそうだが、魔法は全く使えないようで、さらに授業中はよく寝ていてあまり内容を聞いていなかった。しかし、そこで培った知識は旅に役立っている。明るいが、かなり気の強い性格で、ギロと口げんかをすることは日常茶飯事。サギのことを少し気にかけているが、それゆえに、引け目な性格のサギが他の女の子になすがままに押されるのを見て怒る場面もある。戦闘は大きな2本のクラブを用いた格闘技で行う。
ギロ (Guillo)
声 - 小村哲生 / 野沢由香里
不思議な人形。土の中に埋まっていたところを、幼いサギに掘り起こされた。外見は帝国で開発している機械兵士「マキナウィル」にそっくりだが、それとは異なり喋ることができる。声は男性と女性の声が重なって聞こえるなど、謎が多いがその詳細は不明である。ちなみに中身は空洞で子供が入ることもできたりする。思ったことは相手の立場に関係なく口に出す性格で、物事を動物に例えて話す癖がある。老人のような口調が特徴的。サギとは仲が良いが、ミリィとは犬猿の仲。本人は子供を嫌っているようだが、よく懐かれている。戦闘では強力な魔法を使いこなす。人形であるためこころの翼は持たない。

帝国アルファルド[編集]

バアルハイト (Baelheit)
声 - 佐々木敏
38歳の男性。マキナと呼ばれる機械を開発し、帝国に繁栄をもたらした。そのため国民からの支持も厚い。現在は帝国の有力者で、皇帝オーガン亡き後は次期皇帝に立候補する。また、同時に彼直属の部隊である暗黒部隊を使って、各大陸をゲリラ的に機械化する、マキナ化政策を実行している。
シャナト (Shanat)
声 - 真殿光昭
27歳の男性。バアルハイトの右腕にして、バアルハイト軍の参謀的存在。マキナ化政策の指揮を執り、サギ達と敵対する。口調は丁寧かつ穏やかだが、その裏に皮肉が込められており、内面は邪悪。自らの神経に直接マキナアルマの回路を接続し、強力な武器を用いた格闘技で戦う。
ネロ (Nero)
声 - 横島亘
49歳の男性。伝説の精霊憑きとして、その名を轟かせている帝国の軍務官。バアルハイトと同じく次期皇帝の候補者。逃亡中のサギたちと契約し、皇帝暗殺容疑を晴らす代わりに各大陸に渡る様々な任務を与えてくる。頭脳明晰な人物だが、過去の戦いで左足が不自由になっている。
ゲルドブレイム (Geldoblame)
声 - 茶風林
25歳の男性。ネロの右腕的存在で、帝国の行く末を案じる人格者。前作では敵であったが、今作ではサギ達をバックアップしてくれる。
ジャコモ (Giacomo)
声 - 三木眞一郎
13歳の少年。前作同様、今作でも敵として登場する。皇帝暗殺容疑を掛けられたサギを執拗に追う、暗黒部隊員。13歳ながら、部隊内でもトップクラスの戦闘力を持つエリート。しかし性格は年齢相応でかなりの負けず嫌いであり、一度敗北してから何度も何度もサギに戦いを挑むが破れ、その度により強力な力を欲する。20年後と同じく鎌を使うが、そのサイズは一回り小さい。
ヴァララ (Valala)
声 - 井上喜久子
18歳の女性。バアルハイトの配下の一人であり、先遣隊長的な立場にいる。暗黒部隊員である。自分に今までにない力を与えてくれるマキナを信奉しており、自身もまたマキナアルマ・レイを操作し、幾度かサギ達の前に立ちはだかる。サギのライバル的存在。個人では、銃型マキナを使用する。
ヒューズ (Heuse)
声 - 小西克幸
25歳の男性。バアルハイトの配下の一人。様々な修羅場をくぐってきたとされ、使用するマキナも肉弾戦を主としているものが多い。マキナ化の際は、打撃系マキナアルマを装着して戦う。弟であるナスカを溺愛している。
ナスカ (Nasca)
声 - 斎賀みつき
14歳の少年。バアルハイトの配下の一人。ひ弱そうに見えるが、芯は強い。兄のヒューズの期待に応えるべく努力している。ヴァララから譲り受けたマキナアルマ・カノンに搭乗し、マキナ化を行う。武器は短剣。

雲の国ディアデム[編集]

レイドカーン王 (Ladekahn)
声 - 小林由美子
12歳にして、雲の国ディアデムの若き国王。ギバリの父・ラムバリに教育を受けている。前作では語られなかったギバリとの関係が、今作では詳しく描かれている。
ギバリ (Gibari)
声 - 吉野裕行
14歳の少年。元漁師のラムバリの息子で、父は現在レイドカーン王に教育係として仕えている。レイドカーンとは親友。猪突猛進で力でおす傾向がある。
パロロ2世 (Palolo IInd)
声 - 皆川純子
14歳の少年。世界各地でいたずらをして回るという、大ドロンコ。つむじ風にのって突然現れるなど、忍者のようでもある。レイドカーンやギバリと仲がいい。前作に出てきたパロロ3世との関係は不明。

虹の国アヌエヌエ[編集]

コレルリ (Corelli)
声 - 松井菜桜子
アヌエヌエを治める王女。前作での年齢は17歳とされていたが、20年前である今作にも登場している。
ローロ
声 - 岡村明美
滝の村オプに住む18歳の女性。大工の仕事をしており、木を材料にしたからくりを作るのが得意。嬉しいことがあったり、褒められるとサギに抱きつく習性がある。よくミリィから嫉妬される。

見知らぬ土地[編集]

ティスタ (Tista)
声 - 檜山修之
22歳の青年。5人兄弟の長男で、ワイズマンのマグナス化政策を阻止するために活動している。また、そのリーダー的存在。常に先を考えて行動できる。クィスという婚約者がいる。
ペッツ (Pets)
声 - 小山力也
19歳の青年。5人兄弟の次男。喧嘩っ早い性格で、人の話を最後まで聞かないことがある。しかし誰よりも仲間を大切に思っている。正義感に溢れ、間違ったことは許せない熱血漢。
ピエーデ (Pierde)
声 - 前田ゆきえ
19歳の女性。5人兄弟の長女。落ち着いた性格で、兄弟の母親的存在。
ポルコ (Poruko)
声 - 成瀬誠
18歳の少年。5人兄弟の三男。泣き虫で、まだ幼さが残るが、人一倍力持ち。兄達ほどの知識はない。外見通り、食べることが好き。
マーノ (Marno)
年齢・性別不明。5人兄弟の末っ子。本人は登場せず、見知らぬ土地ではサギがこの人物と間違われていた。上の4人とは違って魔法ではなく刀を使うらしい。
ワイズマン (Wiseman)
声 - 郷里大輔
クヤムを治める領主。こころの力が強大で、世界で唯一生物をマグナス化する能力を持つ。人をマグナス化するマグナス化政策を推し進める。マグナス化された人間は、肉体を失ってこころだけの存在となるが、クヤムの民たちからは尊敬されている。

作中用語[編集]

こころの翼
バテン・カイトスの世界では、人々は「こころの翼」という羽を持っている。これは、空を自由に飛べるほどの力はないが、移動速度を上げる「こころの翼ダッシュ」や、高い所や離れた場所にジャンプする程度の力はある(前作の主人公カラスは翼による滞空が可能だった)。しかし、近年のマキナ化によって人々が翼に依存しなくなり、翼を捨てる人が相次いでいる。特にアルファルドでは盛んで、ほとんどの人が翼を捨てている。「こころ」を「心」と表記しないのは、「こころ」とは人の願いを具現化する術であり、「心」では留まらない部分があるからである。
マグナス
前作の当該項目参照。今作のマグナスは以下の二つに分類される。
バトルマグナス
戦闘で使用するマグナス。通常攻撃、必殺技、装備、アイテム等のバトルマグナスが存在する。
クエストマグナス
主にシナリオの謎解きやクエスト(人々からの依頼)に使用するマグナス。マップ上で様々な物からマグナ・エッセンスを抽出することによって入手することができる。また、2つ以上のクエストマグナスを合成し、新たなマグナスを作ることも可能である。クエストマグナスの中には持っているだけでパーティーメンバーのステータスに影響を与えるものも存在する。
マキナ
マキナとは機械のようなもので、バアルハイトが発明した。マキナにより帝国は繁栄を築いた。マキナを用いた兵器に、「マキナアルマ」や、機械人形の「マキナウィル」などがある。
マキナアルマ
マキナに「マルペルシュロの遺児」から抽出した力を取り入れた破壊兵器。「マキナアルマ・レイ」や「マキナアルマ・カノン」など種類がある。中には直接身につけるタイプもある。

主要スタッフ[編集]

関連商品[編集]

和書[編集]

  • 攻略本
    • バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子
    • バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子 任天堂公式ガイドブック
    • バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子 マグナス聖典
    • バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子 ザ・コンプリートガイド

音楽[編集]

  • バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子 オリジナルサウンドトラック

脚注[編集]

  1. ^ 『ファミ通ゲーム白書2007』397頁。

外部リンク[編集]