ドウダンツツジ

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ドウダンツツジ
分類APG分類体系
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類
core eudicots
階級なし : キク類 asterids
: ツツジ目 Ericales
: ツツジ科 Ericaceae
亜科 : ドウダンツツジ亜科 Enkianthoideae
: ドウダンツツジ属 Enkianthus
: ドウダンツツジ E. perulatus
学名
Enkianthus perulatus (Miq.) C.K.Schneid. (1911)[1]
シノニム
  • Enkianthus taiwanianus S.S.Ying (1976)[2]
和名
ドウダンツツジ

ドウダンツツジ(灯台躑躅[3]・満天星躑躅[3]学名: Enkianthus perulatus)は、ツツジ科ドウダンツツジ属の植物。中国名は臺灣吊鐘花[1]和名の「ドウダン」は、枝分かれしている様子が昔、夜間の明かりに用いた灯台(結び灯台)の脚部と似通っており、その「トウダイ」から転じたもの。満天星の表記は本種の中国語名の表記をそのまま引用し和名のドウダンツツジの読みを充てたもの。


花言葉 「上品」「節制」[要出典]

特徴[編集]

日本本州関東地方以西)、四国九州の低地に分布する[3]。温暖な岩山に生えるが、自生地は少なく、野生の個体は稀である[3]。庭や公園の植え込みとしてはごく普通に植えられる[3]寒冷地でも耐えるが、関東以西の温暖な地に多く植えられる。

特徴[編集]

落葉広葉樹。低木で、大きくても3メートル (m) 程になる。は、菱形に近く、大きさは通常約2センチメートル (cm) 、大きなものは、約5 cmになる。ドウダンツツジ類は、枝先に5 - 7枚前後の葉が集まってつくことが多い[3]。ツツジ科の特徴として根が浅いので、乾燥に弱い。新緑、花期、紅葉と、見頃が多い。

花期は、葉が出てから約1週間後(4月上旬から5月中旬頃、地方によって違う)。花序は散形花序である。花は、白色、釣り鐘のような感じで、5ミリメートル程の大きさ。紅葉は寒冷な地で10月中旬から11月上旬頃、温暖な地で11月中旬から12月中旬頃であり、ツツジ科の中でもひときわ美しく鮮やかな赤色に紅葉する[3]。日当たりが悪いところでは、橙色から黄色に色づき、グラデーションになる[3]

ドウダンツツジの品種に葉が広いヒロハドウダンツツジがあるが、自生地ではむしろヒロハドウダンツツジのタイプが多く、同一場所に両者やその中間型が混在して見られるため、厳密に区別する必要はないと思われる[独自研究?]

利用[編集]

かなり強く剪定してもよく耐え、樹形を自由に調整できるため古くから生垣用の植物として好まれ庭に植えられてきた。また公共の公園や街道筋さらには学校の校庭などに植えられることも多い。

木本であるが樹高が低く場所を取らないため近年でも庭木としての人気が高く現在では近縁種のサラサドウダンなどとともに街の花店やホームセンターの園芸コーナーなどでも複数の品種が流通し容易く苗を入手できる。

迷信[編集]

本種は古来より有毒であると言われ続けてきた。これは比較的近年まで続いていたことであり1980年代以前の植物図鑑などには本種を有毒とする表示のある物も多数存在した。しかし、実際の中毒事例は人は元より家畜やペットなどの動物を含めても全く報告事例が無く、さらに分子科学的解析が行われても該当するような物質が全く見当たらず現在では単なる迷信であり本種は無毒であると結論付けられている。しかしツツジ科の植物には実際に有毒な植物も多く存在する。それらの中にはアセビネジキなど本種のように白い小さな花を多数つける植物もあることから、おそらくはそれらと同列視され有毒とされたのではないかと考えられる。また一般では猛毒草であるスズランに似た花を付けることから有毒と言われるようになったのではないかとも言われているが信憑性は低い[独自研究?]

近縁種[編集]

本種と似た同属植物にサラサドウダン(更紗満点星、学名: E. campanulatus、別名:フウリンツツジ)、カイナンサラサドウダン(学名:E. sikokianus)、ベニドウダン(学名: E. cernuus f. rubens)、アブラツツジ(学名: E. subsessilis)がある。これらは総状花序であることや、花にピンクのラインがあることから本種と区別できる。

花の色が、赤みが強いものにベニサラサドウダン(学名:E. campanulatus var. rubicundus)がある

文化[編集]

1991年2月に発見された小惑星6786には本種にちなみドウダンツツジの名が与えられているが、これの漢字表記は「満天星」の表記が採用されている。

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • 林将之『紅葉ハンドブック』文一総合出版、2008年9月2日。ISBN 978-4-8299-0187-8 

関連項目[編集]