サラサドウダン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サラサドウダン
Enkianthus campanulatus 4.JPG
福島県会津地方 2010年7月
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類
core eudicots
階級なし : キク類 asterids
: ツツジ目 Ericales
: ツツジ科 Ericaceae
亜科 : ドウダンツツジ亜科 Enkianthoideae
: ドウダンツツジ属 Enkianthus
: サラサドウダン
E. campanulatus
学名
Enkianthus campanulatus (Miq.) G.Nicholson[1]
シノニム
和名
サラサドウダン

サラサドウダン(更紗灯台、更紗満天星、学名:Enkianthus campanulatus)はツツジ科ドウダンツツジ属落葉低木。別名、フウリンツツジ

名称[編集]

和名サラサドウダンは、花に紅色の筋が入り、更紗模様に似ていることから名付けられたものである[3]。別名でフウリンツツジとも呼ばれている[1][3]

分布と生育環境[編集]

日本固有種。北海道西南部、本州全域、四国徳島県に分布し、深山の岩地に生育する[3]庭木としても植えられる[3]

特徴[編集]

落葉広葉樹の低木で、樹高は2 - 5メートル (m) になる[3]。樹皮は灰褐色でなめらか[3]。若いは無毛。

は長さ3 - 10ミリメートル (mm) の葉柄をもって枝先に輪生状に集まって互生する[3]葉身は倒卵形で、長さ3 - 6センチメートル (cm) [3]、幅1 - 2 cmになり、先端はやや尖るか鈍く、下部は葉柄に流れる。葉の表面には短い毛が散生し、裏面の側脈の基部には褐色の縮れた毛が密生する。葉縁には先端が長い毛状になる微小鋸歯がある[3]。秋には美しく紅葉する[3]

花期は6 - 7月[3]。枝先に長さ2 - 3 cmの総状花序をつけ、10個ほどの花が1 - 2 cmの花柄の先端に垂れ下がってつく。は鐘形で4分の1ほどまで5裂する。花冠は長さ8 - 10 mmあり、鐘形で先端は浅く5裂する。花冠の色は、淡黄色で先端が淡紅色になり、紅色の縦条が入る[3]雄蕊は10本ある。果実蒴果で上向きにつく。

利用[編集]

花や紅葉を観賞するために、庭の植栽に植えられる[3]。幹の表面はなめらかで、床柱[注 1]に使われる[3]

変種、品種[編集]

  • シロバナフウリンツツジ Enkianthus campanulatus (Miq.) G.Nicholson f. albiflorus (Makino) Makino
  • キバナフウリンツツジ E. c. (Miq.) G.Nicholson f. lutescens F.Yokouchi
  • ミヤマドウダン E. c. (Miq.) G.Nicholson var. kikuchi-masaoi (Mochizuki) Sugim.
  • ベニサラサドウダン E. c. (Miq.) G.Nicholson var. palibinii (Craib) Bean - 花冠は長さ5-6mmで深紅色。本州の東北地方、関東地方、中部地方の高地にまれに生育する。
  • ツクシドウダン E. c. (Miq.) G.Nicholson var. longilobus (Nakai) Makino - ベニサラサドウダンに似るが、花冠は3分の1ほど裂ける。九州中北部の山地に生育する。

近縁種[編集]

カイナンサラサドウダン E. sikokianus (Palib.) Ohwi は、サラサドウダンの変種 (E. campanulatus (Miq.) G.Nicholson var. sikokianus Palib.) とされることもあるが、独立種と見なすことが多い。花の形や色はよく似ているが、花柄がずっと短いこと、花冠がより深く裂けること、それに花序の軸がずっと長く伸びることで区別される。本州では愛知県、三重県、和歌山県、それに四国の太平洋側に産する。

市町村の花[編集]

市の花
町の花
村の花

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 床の間の脇に立つ化粧柱のこと。特に、床の間と違い棚の間にあるもので、銘木を使うことが多い[4]

出典[編集]

  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Enkianthus campanulatus (Miq.) G.Nicholson” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年8月21日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Tritomodon campanulatus (Miq.) F.Maek. ex Okuyama” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年8月21日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n 平野隆久監修 永岡書店編 1997, p. 89.
  4. ^ 床柱とは”. コトバンク. VOYAGE MARKETING. 2021年8月21日閲覧。

参考文献[編集]

  • 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本Ⅱ』(1989)平凡社
  • 平野隆久監修 永岡書店編 『樹木ガイドブック』永岡書店、1997年5月10日、89頁。ISBN 4-522-21557-6 
  • 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)

関連項目[編集]