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やおい穴

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やおい穴のイラストの一例。「Ⅰやおい穴あるよ派-①ちんことアナルの間にあるよ派」の説に準拠したもの。

やおい穴(やおいあな)とは、やおい作品中の男性同士の性行為のシーンにおいて、受けの男性の股間付近に描写される穴を指す概念である[1][2][3][4][5]

概要

男性同性愛を題材にした女性向けの漫画小説などの作品、いわゆる「やおい」の作中ではアナルセックスを思わせる描写が少なくない[6]。しかしながら、それらの作中では明らかに肛門ではない位置で結合する体位で描かれたり、挿入される側の男性(受け)の穴が濡れるなど[7][1]、肛門としてはあるまじき描写が見られたことから、受けの股間には肛門とは異なる穴が存在するのではないか[1]との見解が生まれた。この穴を称してやおい穴と言う。

腐女子の間では「お尻のあたりに男同士がうまいこと結合できる穴があるらしい」というのが共通認識であるとされるが[8][1]、具体的に穴の構造はどうなっているのかという点では意見に一致が見られない。やおい穴は肛門とは別に存在する器官であるという意見がある[1]一方で、やおい穴はそれでも肛門であるという意見もあり、やおい穴の具体的な定義については議論がある[9]

歴史

やおい穴の発見・開発の歴史については読み手の立場によってかなり解釈が異なる。ここでは社会学者・やおい同人誌研究家である金田淳子の史観に沿って記述する[10][11]

1970年代

金田によると、1970年代は「穴不在時代」であるという。BL作家としても知られる栗本薫がバイブルと崇める森茉莉の「枯葉の寝床(1962)」でもやおい穴の存在を暗示するような直接話法は見られず、金田が明治大学米沢嘉博記念図書館にて当時の同人サークルの会誌を確認したが、最も多かったのはフェラチオの絵で、アナルセックスを思わせる絵は一枚もなかったという。

1980年代 

金田は1980年代を「穴発見の時代」であるとした。穴の描写の初出は不明であるものの、栗本薫の「真夜中の天使(1979)」などの作品には、「滝はその肩を力をこめておさえつけ、力まかせに押し入った」「驚くほど狭い感触が滝を阻んでいた」といった、明らかに穴のある描写が見られるという。しかしながら、栗本はSM的な関係を好み、栗本の作品で受けが快楽を感じる描写は見られなかったとする。

1990年代 

1990年代は「前立腺発見の時代」であるという。金田によると、受けに差し込んだ指などが受けの前立腺を刺激して受けが気持ち良くなる、といった前立腺の描写が増えたため、「やおい穴=アナルでは?」と考えられることが増えたという。ただし、アナルだとしても洗わずとも清潔で、セックスに適した器官のように描かれる作品が主流であり、そのような形式はこの頃に確立したと考えられるという。

2000年代 

この頃から直腸洗浄やドライオーガズムなど、実際のゲイセックスを参考にしたと思しき作品が見られるようになったという。金田はこれについて、ゲイセックスの教本やゲイビデオがインターネットなどで簡単に買えるようになったからではないかと推測している。

やおい穴の語源

「やおい穴」の語源については明らかではないが、金田の考察では、インターネットの普及に伴い、不特定多数の同好の士とコミュニケーションをするための共通言語として必要になったことで生まれた言葉なのではないかと推測している。時期としては2000年前後ではないかという。

位置と機能

やおい作品の性交渉の描写では、アナルセックスを模しているようでありながら、肛門では難しいとされる正常位をとっていたり、挿入される側の男性の穴が、濡れる、意思に反して動く、果ては妊娠するなど、現実の肛門ではありえない描写がされることがあり[12]、このことがやおい穴が肛門とは別の存在なのではという考えを生む要因となっている。

書誌を専門とするやおい愛好家、白峰彩子は51名のやおい作家による51の文章作品を虚心坦懐に分析した上で、肛門であることの確実な描写がないこと、自分の意のままにならない挙動などの描写などから、「これは肛門ではないと思われる。少なくともそのように描写されていない」として、やおい穴は肛門とは別の存在であると結論付けている[13]

位置

やおい漫画においては男性同士の性交渉の体位は正常位に人気があるが[14]、実際には肛門での正常位は基本的に困難を伴う[15]アダルトビデオ監督として長年、男性の肛門の開発・撮影に携わってきた二村ヒトシは、やおい漫画における性交渉シーンに対して「いや、そこに穴はねぇだろ」「その角度での挿入はペニスの構造上無理があるのでは?」などと感想を表している[8]

開発

やおい作品では、性交渉の前準備については描写されないか簡略化された表現にとどまり、また、受け・攻めともあっさりと享楽に身をゆだねる描写が多々みられる。しかし、国内最大のゲイ向けWEBマガジン「ジェンクシー」によると、アナルセックスには入念な事前準備が必要である上、「アナルが苦手な受けは少なくない」という[16]。一般社団法人日本家族計画協会が2020年に5,029人を対象に行った調査によると、アナルセックス経験者のうち、気持ちいいと感じた人の割合はごくわずかであった[17]。二村はやおいにおける性交渉の描写について、「(肛門としては)いきなりツルンと滑らかに入りすぎ」と疑問を呈した[8]

湿潤

やおい穴による性交渉の描写においては、ローションなどではない出処のわからない液体によりやおい穴が「濡れる」表現が頻出する[1]。これは俗にやおい汁とも呼ばれている[18]

白峰はやおい小説を読み進めて調査したところ、内部に入れられた精液や潤滑液の描写のない場面で「潤みきった場所[19]」「やわらかく潤んでいた入口[20]」「いつの間にか彼を迎え入れた粘膜は、最初よりも潤っていた。体の奥から熱いものがにじみ、襞の表面を伝い下りてきて、その感触に体が疼く[21]」といった表現が見られ、文中には何で潤んでいるのかという説明が無いため、白峰は自前の液体が分泌されている可能性が高いと考えたという[22]

株式会社サンディアスの運営する国内最大級のBL情報サイト「ちるちる」では、やおい汁の正体は腸液ではないかという仮説が検証された。ちるちるによると、腸液は異物に対して分泌されることがあるものの、アナルセックスを行うための潤滑剤としては粘性と潤滑性、量が不足していることから、やおい汁は腸液ではないと結んだ[23]

不随意運動

やおい作品では、受けの意志と関係なくやおい穴が不随意的に動く描写がよく見られるという。白峰はこれについて、小説中の「ひくつくそこが自分の意志とは裏腹に思いきり風間を締めつけてしまう[24]」といった例を挙げた上で、快楽の深さから来る気持の深まりを表現するためにこのような描写がなされるのではないかと考察している[25]

衛生

やおい作品では衛生面についてはあまり描かれないが、仮にアナルセックスであれば、実際にはシャワ浣(シャワー浣腸)が必要であるという[26]。ある売り専(ゲイ向け風俗店の従業員)はインタビューに応じて「BL世界の彼らは事前にシャワ浣をしていないので、間違いなくあれはアナルではなく“やおい穴”でヤッています」と断定し、衛生面での対応策を説明した上で、「実際腐女子が夢に見るような綺麗な世界ではないですね。排泄器官を使ってセックスをしているわけですから」とまとめた[27]

妊娠

やおいにおいては、やおい穴による男性の妊娠出産が描かれることがある[28][29][30]

分類

やおい穴という概念について、読み手や書き手の趣味・嗜好によりかなり解釈が分かれる。これら解釈の違いを分類するものとして、やおい穴の派閥樹形図がある。2ちゃんねるにおいて2001年に勃発した「石川梨華ってウンコするの?[31]」論争から派生して、するよ/しないよの各派閥の立場を分類する派閥樹形図コピペが作られたが[32]、そのコピペをやおい穴についての派閥の分類に改変したものが2003年にはすでに見られる[33]。これらによるやおい穴に対する分類を、金田は2015年発刊の「オトコのカラダはキモチいい」にて紹介した[34]

Ⅰやおい穴あるよ派

ちんこアナルの間にあるよ派

A ピンク色の綺麗なまんこがあるよ派(危険思想)

A'そこで妊娠するよ派(過激派)

②セクースの時だけアナルがやおい穴に変化するよ派(急進的ご都合主義派)

③やおい穴とは呼びたくないよ派(新興勢力・実質ないよ派?)


Ⅱやおい穴ないよ派

①あるのはアナルだよ派

A セクースするとうんこつくよ派(現実派)

A'腸内洗浄必須だよ派(洗浄推奨派)

A"うんこついたままで平気だよ派(うんこ原理主義派)

B うんこつかないよ派(ビューティー派・最大派閥)

②穴なんかどこにもないよ派(中立派・少数)


Ⅲやおい穴は関係ないよ派

①やおいはファンタジーだよ派(穏健的ファンタジー派・第二勢力)

②必ずしも挿入を必要としないよ派(プラトニック派・嘘つき?)

③そういう考え方は否定しないけど、現実を見ようよ派(素人的傍観派)


Ⅳやおい穴の定義を決めてよ派(概念的慎重派)

アンケートと議論

2014年に催されたトークイベント「これからのやおい穴の話をしよう[35]」にて行われた、来場者の100人のうちの腐女子を対象にしたアンケートによると、「Ⅱやおい穴ないよ派-①あるのは現実のアナルだよ派」が33%で最大派閥であり、次いで「Ⅲやおい穴は関係ないよ派-①やおいはファンタジーだよ派」が27%で二位、三番手が「Ⅰやおい穴あるよ派-②セクースの時だけアナルがやおい穴に変化するよ派」の18%と続いたという[36]

トークイベント当日には、樹形図によって分類された定型的なものだけではなく、「入れることが大変な穴こそ本当のやおい穴だ」「アナルの性器としての機能の悪さの描写が必要」といったさまざまな見解が寄せられた。これら論争に対して、文筆家岡田育は学説にこだわりすぎるのも良くないとし、「やおい穴は『心の穴』だから、構造とか深く考えちゃいけないんだ。心の穴に精神的なナニを突っ込んで心と心でつながるのがやおいなんだよ」という見解を紹介し、各派の融和を促した[37]

批判

やおい穴は「男性の身体に関する腐女子(またはやおい・ボーイズラブ作家)の知識の欠如」を端的に表しているのだとする意見もある。これに対して三浦しをん・金田淳子は、女性にも肛門はあるのだから男性身体の特性を理解していないのではなく虚構の物語の中でのリアリティを追求した結果であり、男性向けのエロ漫画における非現実的なほどの巨乳の女性の描写と似たようなものであると反論している[38]

外国におけるやおい穴

やおい穴は英語圏においてはyaoi hole[39][40]中国語圏においてはyaoi穴[41]と訳される。

関連項目

  • ふたなり - 男女両方の性器を持つことを言う。やおい穴とは異なる概念[42]
  • オメガバース - 2010年代に英語圏を中心に発展したフィクションの世界設定。男性同士の性交・妊娠が定番。

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b c d e f 永田カビさびしすぎてレズ風俗に行きましたレポイースト・プレス、2016年6月23日、117頁。ISBN 978-4-7816-1442-7 
  2. ^ [出典無効]
  3. ^ 相田美穂. “期待される腐女子像からのエクソダス”. 広島修道大学. 2022年12月11日閲覧。
  4. ^ Patrick W. Galbraith. “Fujoshi: Fantasy Play and Transgressive Intimacy among “Rotten Girls” in Contemporary Japan”. Signs (University of Chicago Press) 37 (1): 219-240. doi:10.1086/660182. https://www.journals.uchicago.edu/doi/10.1086/660182. "In all cases genitals are blurred, body hair is absent, and penetration is not graphic. Male lovers tend to be facing each other during sex, making use of the so-called “yaoi hole”(yaoi ana) instead of the anus." 
  5. ^ Keeley, Matt (2021年3月27日). “From Buff Swimmers to Queer Rock Icons, These Are 5 of the Best Gay Anime of All Time” (英語). hornet.com. 2022年12月23日閲覧。 “The “boys love” or “yaoi” genre tells stories of men falling in love — but they’re made for straight women, and generally are unrealistic. (Sometimes even physically — protagonists sometimes have what’s known as the “yaoi hole”, a mysterious orifice that acts remarkably like a vagina during heterosexual sex.)”
  6. ^ Sonoko, Azuma (2009). 女性のホモソーシャルな欲望の行方――二次創作「やおい」についての一考察」 『文化の社会学―記憶・メディア・身体』. 文理閣. pp. 271. ISBN 978-4892595868 
  7. ^ Nozomu. “「愛」という権力 ― 「やおい」を求める女性の欲望 ―”. 明治学院大学. 2022年12月11日閲覧。 “通称「やおい穴」というのだが、「受」の肛門からは、まるで女性器のようにセックスを円滑に行えるような分泌液が出てくることがある。”
  8. ^ a b c 二村 ヒトシ、岡田育、金田淳子『オトコのカラダはキモチいい』KADOKAWAメディアファクトリー、2015年2月27日、16頁。ISBN 978-4-0406-7420-9 
  9. ^ CHRISTOPHER, BOLTON; ISTVAN, CSICSERY-RONAY JR; TAKAYUKI, TATSUMI. “ROBOT GHOSTS AND WIRED DREAMS”. mogami.neocities (University of Minnesota Press): 247. https://mogami.neocities.org/files/robot_ghosts.pdf. "Nagakubo argues that one thing distinguishing yaoi from the gay world is that the sexual organs used in yaoi intercourse cannot be characterized as gay or female but seem to be represented very indistinctly, as a kind of “third sexual organ,” the “yaoi hole.” Nagakubo Yo¯ko, Yaoi sho¯setsu ron (A theory of yaoi fiction) (Tokyo: Senshu¯ Daigaku Shuppankyoku, 2005)" 
  10. ^ BL界隈では有名な「あの穴」の歴史と意義を真剣に考察する会に行ってきた”. exciteニュース. 2022年12月10日閲覧。
  11. ^ 二村 ヒトシ、岡田育、金田淳子『オトコのカラダはキモチいい』KADOKAWAメディアファクトリー、2015年2月27日、33-41頁。ISBN 978-4-0406-7420-9 
  12. ^ [出典無効]
  13. ^ やおい穴イベント(後編)”. 白峰彩子. 2022年12月10日閲覧。
  14. ^ あなたの好きなBLの体位はどれ?アンケート結果を発表!”. BLサイト ちるちる/株式会社サンディアス. 2022年12月11日閲覧。 “2位:正面からイキ顔を堪能♥ イチャラブ王道体位「正常位」”
  15. ^ 知ってるようで知らない、ゲイの為の『正しいアナルセックス・ガイド』”. 国内最大のゲイ向けWEBマガジン「ジェンクシー」. 2022年12月11日閲覧。
  16. ^ アナルが苦手なウケに贈る「アナルセックス」で気持ちよくなる方法”. 国内最大のゲイ向けWEBマガジン「ジェンクシー」. 2022年12月17日閲覧。
  17. ^ 第4回【ジェクス】ジャパン・セックス・サーベイ 2020 (調査結果の概要)”. 一般社団法人 日本家族計画協会. 2022年12月17日閲覧。
  18. ^ [出典無効]
  19. ^ 杉原理生『恋愛トライアル』ビブロス、2000年12月、231頁。 
  20. ^ 秀香穂里『挑発の15秒』徳間書店、2005年1月、p.118頁。 
  21. ^ 鬼塚ツヤコ『ご主人様と犬』リブレ、2007年6月、253頁。ISBN 978-4-8626-3186-2 
  22. ^ [出典無効]
  23. ^ “男の穴も濡れる”ってマ??謎の汁「腸液」の正体に迫るッ!”. BLサイト ちるちる/株式会社サンディアス. 2022年12月10日閲覧。
  24. ^ 秀香穂里『挑発の15秒』徳間書店、2005年1月、209頁。 
  25. ^ やおい穴イベント(後編)”. 白峰彩子. 2022年12月11日閲覧。
  26. ^ 切れない!事故らない!正しい「シャワ浣」について考えてみた”. 国内最大のゲイ向けWEBマガジン「ジェンクシー」. 2022年12月17日閲覧。
  27. ^ 「実際は腐女子が夢に見るような綺麗な世界ではない」売り専のボーイがしているアナルセックス/インタビュー後編”. 女という幻想をぶっ壊す!本音情報サイト-messy /メッシー. 2022年12月17日閲覧。
  28. ^ 相田美穂. “期待される腐女子像からのエクソダス”. 広島修道大学. 2022年12月11日閲覧。
  29. ^ 田中 望. “「愛」という権力 ― 「やおい」を求める女性の欲望 ―”. 明治学院大学. 2022年12月11日閲覧。
  30. ^ [出典無効]
  31. ^ [出典無効]
  32. ^ [出典無効]
  33. ^ [出典無効]
  34. ^ 二村 ヒトシ、岡田育、金田淳子『オトコのカラダはキモチいい』KADOKAWAメディアファクトリー、2015年2月27日、22頁。ISBN 978-4-0406-7420-9 
  35. ^ 二村ヒトシ×金田淳子×岡田育「これからのやおい穴の話をしよう」”. peatix. 2022年12月11日閲覧。
  36. ^ 二村 ヒトシ、岡田育、金田淳子『オトコのカラダはキモチいい』KADOKAWAメディアファクトリー、2015年2月27日、27-28頁。ISBN 978-4-0406-7420-9 
  37. ^ 二村 ヒトシ、岡田育、金田淳子『オトコのカラダはキモチいい』KADOKAWAメディアファクトリー、2015年2月27日、29頁。ISBN 978-4-0406-7420-9 
  38. ^ 三浦しをん・金田淳子「「攻め×受け」のめくるめく世界 男性身体の魅力を求めて」『ユリイカ』2007年6月臨時増刊号、28頁。
  39. ^ Patrick W. Galbraith. “Fujoshi: Fantasy Play and Transgressive Intimacy among “Rotten Girls” in Contemporary Japan”. Signs (University of Chicago Press) 37 (1): 219-240. doi:10.1086/660182. https://www.journals.uchicago.edu/doi/10.1086/660182. "In all cases genitals are blurred, body hair is absent, and penetration is not graphic. Male lovers tend to be facing each other during sex, making use of the so-called “yaoi hole”(yaoi ana) instead of the anus." 
  40. ^ Keeley, Matt (2021年3月27日). “From Buff Swimmers to Queer Rock Icons, These Are 5 of the Best Gay Anime of All Time” (英語). hornet.com. 2022年12月23日閲覧。 “The “boys love” or “yaoi” genre tells stories of men falling in love — but they’re made for straight women, and generally are unrealistic. (Sometimes even physically — protagonists sometimes have what’s known as the “yaoi hole”, a mysterious orifice that acts remarkably like a vagina during heterosexual sex.)”
  41. ^ BL進化論-男子愛可以改變世界!日本首席BL專家的社會觀察與歷史研究. 麥田, 城邦文化出版. (2016年9月6日). ISBN 9789863443803. "愛場面就馬上插入肛門,又與BL所謂的「yaoi穴」──「受」的肛門往往很輕易地就讓「攻」的陰莖插入,但在現實中近乎天方夜譚,不謀而合註228) (ラブシーンでのアナル挿入は、いわゆる BL の「ヤオイ穴」とも一致する--「攻め」のペニスのアナル挿入は非常に簡単なことが多いが、現実にはほとんどファンタジーに近い) 。" 
  42. ^ [出典無効]