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鹿島臨海鉄道鹿島臨港線

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鹿島臨海鉄道鹿島臨港線
神栖駅行の貨物列車(2008年11月)
神栖駅行の貨物列車(2008年11月)
神栖駅行の貨物列車(2008年11月)
路線総延長19.2 km
軌間1067 mm
停車場・施設・接続路線
STR
大洗鹿島線
BHF
0.0 (臨)鹿島サッカースタジアム駅
ABZrf
JR東日本鹿島線
eBHF
7.5 居切駅 -1978
DST
10.1 神栖駅
eBHF
13.0 神之池駅 -1976
eBHF
15.4 鹿島港南駅 -1983
DST
16.4 知手駅
DST
19.2 奥野谷浜駅
ENDEe

鹿島臨港線(かしまりんこうせん)は、茨城県鹿嶋市鹿島サッカースタジアム駅と茨城県神栖市奥野谷浜駅とを結ぶ鹿島臨海鉄道鉄道路線である。貨物線であるが、一時期旅客営業を行っていたこともあった。

概要

鹿島臨海工業地帯への原料・生産品の輸送のために敷設された路線である。

新東京国際空港(現:成田国際空港)への燃料の暫定輸送に対する地元への見返りとして、1978年から1983年まで鹿島神宮 - 北鹿島 - 鹿島港南間[1](鹿島神宮 - 北鹿島間は国鉄鹿島線に乗り入れ)で旅客営業を行っていた。しかし運行は1日3往復で、周辺には工場しかなく、利用者は一日約20人ほどであった。燃料輸送のパイプライン完成に伴い旅客営業は廃止された。

路線データ

  • 路線距離(営業キロ):19.2km
  • 軌間:1067mm
  • 複線区間:なし(全線単線
  • 電化区間:なし(全線非電化
  • 閉塞方式:特殊自動閉塞式(鹿島サッカースタジアム - 神栖間)、自動閉塞式(神栖 - 知手間)、スタフ閉塞式(知手 - 奥野谷浜間)

運行形態

鹿島サッカースタジアム - 神栖間は、2008年3月15日改正時点では貨物列車高速貨物列車)が3往復運行されている[2]。そのうち2往復は東京貨物ターミナル駅との間、1往復は越谷貨物ターミナル駅との間で運行されている[2]。ただし、日曜日は東京貨物ターミナル駅発着の1往復は運休[2]し、機関車の回送列車に変更される[3]。列車の編成はコンテナ車が主体だが、神栖駅で解体される貨車が連結されることがある[3]。このほか、1日1往復の回送列車が設定されている[3]

神栖 - 奥野谷浜間には、1日1往復の貨物列車が設定されている[3]

歴史

  • 1970年(昭和45年)7月21日:北鹿島(現在の鹿島サッカースタジアム) - 奥野谷浜間が開業。居切駅・神栖駅・神之池駅・知手駅・奥野谷浜駅を新設。
  • 1976年(昭和51年)1月ごろ:利用実績がないため神之池駅を廃止。
  • 1978年(昭和53年)7月25日:鹿島神宮 - 北鹿島 - 鹿島港南間で旅客営業開始。鹿島港南駅を新設。
    • 11月1日 利用実績がないため居切駅廃止。
  • 1983年(昭和58年)12月1日:旅客営業廃止。鹿島港南駅も廃止。
  • 2005年(平成17年)10月16日:大洗鹿島線開業20周年を記念し、国の許可を得て、鹿島サッカースタジアム - 神栖間で旅客営業復活(この日限り・3往復)。
  • 2011年(平成23年)3月11日東北地方太平洋沖地震東日本大震災)により、全線で運転を見合わせる。
    • 5月25日:鹿島サッカースタジアム - 神栖間が復旧。
    • 6月7日:神栖 - 奥野谷浜間が復旧し、全線復旧。

駅一覧

駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 接続路線・備考 線路 所在地
鹿島サッカースタジアム駅 - 0.0 鹿島臨海鉄道:大洗鹿島線
東日本旅客鉄道:鹿島線
鹿嶋市
居切駅 (いぎりえき) 7.5 7.5 1978年廃止 神栖市
神栖駅 - 10.1  
神之池駅 (こうのいけえき) - 13.0 1976年廃止
鹿島港南駅 - (15.4) 1983年廃止
知手駅 6.3 16.4  
奥野谷浜駅 2.8 19.2  

旅客営業の臨時復活

前述のように2005年10月16日、通常は旅客輸送を行わない鹿島臨港線で、鹿島サッカースタジアム - 神栖駅間の旅客営業が3往復行われた。旅客営業は当日限定のため、雨天にもかかわらず大盛況となった。

営業は6000形2両編成のピストン運行で、列車番号は第1便・第2便がそれぞれ臨903D・臨906D。終点神栖駅では7000形の展示、車庫見学会、グッズ販売などが行われた。発着ホームはかつての旅客運転時とは異なり、洗浄線を転用しての臨時ホームとなった。

乗車券は車内補充券を企画扱いとしたもので、普段旅客営業しない鹿島臨港線は路線図にはない。このような経緯から、鹿島サッカースタジアムからの往復券限定の販売(往復500円)となった。神栖駅の記念入場券も限定発売され、たちまちのうちに完売となった。

2007年10月20日にも同様のイベントが催された。使用した車両は6000形3両編成、本数は2往復であった。また、神栖駅での乗降はできず、5分ほど停車した後に折り返した。

脚注

  1. ^ 鹿島港南駅は閉塞区間の途中に設けられた駅であり、北鹿島方から来た列車は一旦知手駅まで進んでから鹿島港南駅に戻る必要があった。
  2. ^ a b c 『2008 JR貨物時刻表』鉄道貨物協会、2008年。 
  3. ^ a b c d 郷田恒雄「全国の現役機関車をめぐって 民営鉄道の電気機関車・ディーゼル機関車はいま... -その17-」『鉄道ファン』第572号、交友社、2008年10月。 

関連項目

外部リンク