高取英

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。124.25.189.251 (会話) による 2015年9月26日 (土) 10:13個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎エッセイ・コラム)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

高取 英(たかとり えい、1952年1月17日 - )は大阪府出身の日本の劇作家演出家マンガ評論家編集者男性
京都精華大学マンガ学部マンガプロデュースコース学科教授を経て、大正大学表現学部客員教授、月蝕歌劇団代表。

来歴

  • 1952年(昭和27年)1月17日大阪府堺市に生まれる。
  • 大阪府立岸和田高等学校大阪市立大学商学部卒業。
  • 学生時代、白夜劇場を結成し、1974年、「白夜月蝕の少女航海紀」を作・演出。これが演劇のデビューとなる。
  • 卒業後、寺山修司の取材・出版スタッフとなる一方、『漫画エロジェニカ』三代目編集長となり、78年より亀和田武らと三流エロ劇画ブームを起こす。『漫画エロジェニカ』は、最高12万部弱を売り上げた。この雑誌は、ダーティ・松本中島史雄清水おさむ村祖俊一などがレギュラーで、いしかわじゅん「憂国」も連載。山田双葉(後の山田詠美)、いがらしみきおがデビュー。
  • 1980年、演劇団公演「月蝕歌劇団」(演出・流山児祥)という作品で東京デビュー。
  • 1982年、戯曲「聖ミカエラ学園漂流記」を書き、これがヒット。後に、バンダイなどよりアニメ化。自身が小説化、藤原カムイがマンガ化。
  • 1986年に劇団「月蝕歌劇団」を旗揚げ、多数の作品の脚本、演出をする。
  • 1996年、脚本・演出作品「ドグラ・マグラ」(原作・夢野久作)は、モスクワサンクトペテルブルクロシア)でも上演。
  • 2006年、京都精華大学マンガ学部教授。
  • 2009年、スロベニア国際演劇祭に招待され、エヴァルド・フリザール作品「What about Leonardo?」を上演。
  • 2013年、スロベニア国際演劇祭に招待され、エヴァルド・フリザール作品「Tristan and Iseult : a play about love and death」を上演。
  • 2014年、大正大学表現学部表現文化学科客員教授。

自作の他、寺山修司澁澤龍彦埴谷雄高沼正三などの幻想文学系の作品、竹宮惠子梶原一騎新田たつおなどのマンガ作品を月蝕歌劇団で演劇化している。

著作

詩集

  • 『射て!ペガサスの失墜 高取英詩集』(自費出版、1972年)
  • 『月蝕歌劇団』(白夜都市社、1979年)
  • 『月蝕歌劇団』(沖積舎、1985年)

評論

  • 『性度は動く』(情報センター出版局、1984年)  
  • 『寺山修司論ー創造の魔神ー』(思潮社、1992年)
  • 『寺山修司 過激なる疾走』(平凡社新書、2006年)

マンガ評論

戯曲集

  • 『聖ミカエラ学園漂流記』(群雄社出版、1983年
  • 『少年極光都市』(沖積舎、1984年
  • 『女神ワルキューレ海底行』(ながらみ書房、1986年
    • 『聖ミカエラ学園漂流記新装版』(而立書房、1987年
  • 『不思議の國のアリス』(砂子屋書房、1992年
  • 『聖ミカエラ学園漂流記2』(ふゅーじょんぷろだくと、1994年
  • ドグラ・マグラ 月蝕版』(沖積舎、1997年)
  • 『標的者 薔薇、屈辱、自同律』埴谷雄高作、高取英脚色、松田政男構成(深夜叢書社、1998年)
  • 『陰陽師 安倍晴明—最終決戦—』(メタ・ブレーン、2002年
  • 『高取英セレクション1「金色夜叉」の逆襲 月蝕を自ら操作する』(沖積舎、2008年
  • 『高取英セレクション2 寺山修司 過激なる疾走』(沖積舎、2008年
  • 『高取英セレクション3 ネオ・ファウスト地獄変』(沖積舎、2009年

小説

  • 『聖ミカエラ学園漂流記』(而立書房、1987年
  • 『聖ミカエラ学園漂流記』(電撃文庫 メディアワークス、1994年

編集本

  • 『官能劇画大全集』(松文館、2000年)
  • 『続官能劇画大全集』(松文館、2001年)
  • 『これを読まないと文学は語れない! 64冊のあらすじダイジェスト「日本文学」』(監修、イマジン、2006年)
  • 『「大阪市大新聞」セレクト縮刷版』(「大阪市大新聞」セレクト縮刷版の会、2006年)

エッセイ・コラム

作品の漫画化

  • 『聖ミカエラ学園漂流記』藤原カムイ漫画(ふゅーじょんぷろだくと、1990年)

主な演劇作品

映像作品

  • 『アリスの叛乱』脚本・監督:高取英 音楽:坂本龍一(1978年)
  • 『聖ミカエラ学園漂流記』アニメ版(バンダイ、1990年)
  • 『いしいひさいちのなんなんだ!?』関西テレビ 脚本・監督:高取英(1990年)
  • 『聖ミカエラ学園漂流記2』アニメ版 監督:山口頼房(ビームエンターテインメント、1995年)
  • 『聖ミカエラ学園漂流記』実写版 原作・脚本・監督:高取英(オール・プロダクツ、1995年)

エピソード

  • 漫画編集者時代、交流があったいしかわじゅんの漫画に、キャラクターとしてよく登場していた。
  • 漫画編集者時代に作品を掲載した漫画家清水おさむの、自伝漫画「JUKU」に、登場人物の一人として、登場している。

外部リンク