釧路郡
釧路郡(くしろぐん)は、北海道釧路総合振興局に所属する郡。
人口18,523人、面積252.04km²、人口密度73.5人/km²。(2024年4月30日、住民基本台帳人口)
以下の1町を含む。
- 釧路町(くしろちょう)
歴史
江戸時代の釧路郡域は、寛永年間に松前藩によって開かれたクスリ場所に含まれていた。
江戸時代以前から明治時代初頭の交通について、陸上交通は、沿岸部沿いに渡島国の箱館から千島国方面に至る道の途上となっており、文化2年には西の白糠郡方面から釧路郡に至る道(国道38号の前身)が、釧路郡から東の厚岸郡に至る道(道道根室浜中釧路線の前身)も寛政11年から12年にかけて釧路-仙鳳趾(せんぽうし)間9里(35.3km)に馬の通行にも支障ない道が、文化5年に箱館奉行の許可を受け蝦夷を雇った厚岸在住の士丹羽金助によって、厚岸-仙鳳趾間約5里半(21.6km)が開削されている。海上交通は、北前船の航路が開かれ釧路に寄航することもあった。
江戸時代中期の寛延4年には後の釧路市城山に相当する地域に蝦夷(アイヌ)によってモシリヤチャシが築造されている。江戸時代後期、釧路郡域は東蝦夷地に属していた。国防のため寛政11年釧路郡域は天領とされた。厳島神社はこの頃の創建である。文政4年に釧路郡域は一旦松前藩領に復したものの、安政2年再び天領となり仙台藩が警固をおこなった。1869年釧路郡が置かれる。北海道釧路国に属した。
- 1882年2月8日 - 廃使置県にともない根室県の所管となる。
- 1900年7月1日 - 北海道一級町村制施行に伴い、釧路町が成立。(1町)
- 1917年 - 人口:34,768名。マラリア患者数:2名。
- 1919年4月1日 - 北海道二級町村制施行に伴い、昆布森村が成立。(1町1村)
- 1920年7月1日(2村)
- 釧路町より釧路村(二級村)が分立。
- 釧路町が区制施行し、釧路区となり郡より離脱。
- 1923年4月1日 - 北海道二級町村制施行に伴い、鳥取村が成立。(3村)
- 1933年5月1日 - 鳥取村が一級村に移行。
- 1943年6月1日 - 北海道一級・二級町村制廃止。釧路村・昆布森村が内務省指定村に移行。
- 1943年6月9日 - 鳥取村が町制施行し鳥取町となる。(1町2村)
- 1946年10月5日 - 指定町村制廃止。
- 1949年10月10日 - 鳥取町が釧路市に編入。(2村)
- 1955年1月1日 - 昆布森村が釧路村に編入。(1村)
- 1980年4月1日 - 釧路村が町制施行し釧路町となる。(1町)
参考文献
- 内務省衛生局保健衛生調査室編『各地方ニ於ケル「マラリア」ニ関スル概況』1919年(大正8年)発行(2008年1月21日現在、国立国会図書館の『近代デジタルライブラリー』で閲覧可能)