脳内ポイズンベリー

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脳内ポイズンベリー
ジャンル 恋愛コメディ
漫画
作者 水城せとな
出版社 集英社
掲載誌 Cocohana
レーベル クイーンズコミックス
発表号 2010年2月号 - 2015年5月号
巻数 全5巻
映画
監督 佐藤祐市
制作 フジテレビジョン、集英社、東宝
封切日 日本の旗 2015年5月9日
上映時間 120分
テンプレート - ノート

脳内ポイズンベリー』(のうないポイズンベリー、Poison Berry in My Brain )は、水城せとなによる日本漫画作品。

コーラス』→『Cocohana』(集英社)にて2010年2月号より[1]2015年5月号まで[2]不定期に連載された。単行本は全5巻[3]。何らかの選択を迫られた際の心境描写を、脳内に住まう老若男女の会議という形で表現していることが特徴の作品。2015年5月9日に真木よう子主演で実写映画公開。[4]

あらすじ

30歳目前にして、飲み会で23歳の男に一目惚れしてしまったいちこ。後日、駅で偶然彼を見つけたいちこの脳内では、声をかけるべきか否か、意見が対立していた。

登場人物

櫻井 いちこ(さくらい いちこ)
30歳。以前は会社勤めをしていたが、結婚する予定もあった社内恋愛の相手に浮気された上にその相手と出来ちゃった結婚された。童顔のため、年齢より若く見えるが、今ではフリーターかつ恋人がいないという身であることを年齢と併せて考え悩むことが多い。趣味は手芸で、手作りの小龍包の携帯ストラップを付けている。会社を辞めた後は、友人の礼子から依頼される原稿書きなどをこなしつつ、ケータイ小説を書いている。
脳内の紛糾を乗り越えて、本音で早乙女に告白してしまう。
いちこの脳内キャラクター
  • 吉田 - 議長を務めるメガネ男子。多数派に従いがちな風見鶏。
  • 池田 - ネガティブな思考を表す。まとめ髪のそれなりに年のいった女性で、あらゆる行動に否定的消極的で嫌味な言動。
  • ハトコ - 瞬間の感情を表す。嬉しい、悲しい、ときめきなどを直截に表現する子供じみた性格で、ゴスロリ風にアレンジした服装の少女。
  • 石橋 - ポジティブな思考を表す。陽気な性格で、多くの場合はハトコと同調するが、悲しみや空虚をハトコが感じている時でも強引にポジティブで乗り切ろうとすることも。
  • 岸 -記憶を表し、記録係の初老の男性。票決が偶数で割れた時は参加する。
  • 黒い女 - 普段は会議に参加していない。恋愛事に関して会議がまとまらない時に突如現れ、本能的な行為へ導く存在。白髪で表現され白い服を着ることの多いいちこを、黒く染め上げたようなデザイン。
早乙女 亮一(さおとめ りょういち)
23歳。美大出身。フリーターをしながら立体造形を手がけている。いちこと肉体関係も持ち、告白されたのをきっかけに付き合い始めるが、脳内で考えを勝手に完結させてしまいがちないちこの言動に振り回されたり、勘違いすることもある。早乙女自身も感情的な部分が強く、突如怒鳴る、ふてくされてデートの途中で帰るなどの振る舞いが見られ、いちこもまた彼に翻弄される。
越智(おち)
早乙女の同級生の兄で、中学生の頃から親しい。川上の友人。出版社に勤めており、いちこのケータイ小説の書籍化を提案する。いちこと同じように、結婚を予定していた恋人に捨てられてしまった経験を持ち、現在は付き合っている相手はいないが結婚願望は人並みに強い。いちこに好意を持つが、いちこは彼の理性的で穏やかな人格を評価しながらもときめきを抱けない。
川上 礼子(かわかみ れいこ)
いちこの友人。いちこが早乙女と出会った合コンに、いちこを誘った。

書誌情報

映画

脳内ポイズンベリー
監督 佐藤祐市
脚本 相沢友子
原作 水城せとな
製作 鈴木吉弘
坂上真倫
古郡真也
出演者 真木よう子
西島秀俊
神木隆之介
吉田羊
浅野和之
音楽 井筒昭雄
主題歌 クリープハイプ愛の点滅
撮影 清久素延
編集 田口拓也
制作会社 FILM
製作会社 フジテレビジョン
集英社
東宝
配給 東宝
公開 2015年5月9日
上映時間 120分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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2015年5月9日に全国東宝系で公開、監督は佐藤祐市が務めた[4]

キャスト

スタッフ

受賞

余談

  • 映画の中でいちこがすき家で食事するシーンがあるが、原作ではそれが吉野家になっている。
  • 本作公開に先駆け、タレントIVANをスペシャルサポーターに起用。「IVANが観た!“いちこの恋のススメ方”」と称したチラシが上映館に配布されていた。また映画の公式ツイッターでは、本作の感想をツイートした方の中から抽選で、北海道産の高級いちごが当たるプレゼント企画が行われていた。
  • 2015年5月31日、北海道恵庭市にあったシネマコンプレックス恵庭・東宝シネマ8』は、本作品の上映終了をもって閉館した。

参考資料

  • 水城せとな 『脳内ポイズンベリー』 第1巻(書誌情報参照)

脚注

注釈

  1. ^ ほか3作品(『映画 ビリギャル』『愛を積むひと』『HERO』)と合わせて受賞。
  2. ^ 『映画 ビリギャル』『愛を積むひと』と合わせて受賞

出典

  1. ^ 水城せとな、次号コーラスに登場。新連載「脳内ポイズンベリー」”. コミックナタリー (2009年11月29日). 2013年11月16日閲覧。
  2. ^ 水城せとな「脳内ポイズンベリー」約5年の連載に幕、最終巻は4月に”. コミックナタリー (2015年3月28日). 2015年3月28日閲覧。
  3. ^ a b 脳内ポイズンベリー / 第1巻〜第5巻|水城せとな|クイーンズコミックス|BOOKNAVI”. 集英社. 2014年9月24日閲覧。
  4. ^ a b 「脳内ポイズンベリー」真木よう子で映画化”. コミックナタリー (2014年9月24日). 2014年9月24日閲覧。
  5. ^ “[https://www.toho-ent.co.jp/information/article.php?record=1817 野波麻帆  映画情報]”. 東宝芸能オフィシャルサイト (2015年5月8日). 2015年5月11日閲覧。
  6. ^ “【報知映画賞】吉田「羊年景気」舞台女優から18年…「天にも昇る気持ち」”. スポーツ報知. (2015年11月26日). http://www.hochi.co.jp/entertainment/feature/hochi_eigashou/20151125-OHT1T50225.html 2015年11月26日閲覧。 
  7. ^ 【ブルーリボン賞】助演女優賞・吉田羊、母親役極める!”. スポーツ報知 (2016年1月27日). 2016年1月27日閲覧。

外部リンク