すき家

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店舗例(兵庫県 相生垣内店)

すき家(すきや)は、株式会社ゼンショーが経営する、日本国内店舗数最多の牛丼チェーン店である。

2012年9月時点で、47都道府県・合計1,856店舗[1]を展開している。店舗の看板には屋号とともに、「牛丼」と「カレー」の文字が使われており、牛丼とカレーが主力商品となっている。

中国タイブラジルなど海外出店も行われている。なお、すきは誤表記である。

概要[編集]

1982年7月に開店した弁当店「ランチボックス生麦店」をルーツとして[2][3]、同年11月に牛丼業態のビルイン[4]型店舗1号店「すき家生麦駅前店」を開店した[2][3][5]。「すき家」の名前は「すき焼き」が由来のひとつであり、実際に創業初期の1983年には「すき焼ディナーセット」といったメニューも扱っていたという[6]

社長の小川賢太郎は牛丼チェーン吉野家に1978年から1982年まで在籍していた[7]が、近年まで「公式にはそのような話はない」と否定してきた[3]

駅前や繁華街の省スペースに店を構える従来の牛丼店に比べると、車での利用客を想定した郊外の幹線道路沿いなどに立地する郊外型店舗を展開の主軸としている[8]。またカウンター席だけでなく、テーブル席を設けるなど、従来の個人客を中心にしたスタンダードな牛丼店のスタイルに比べ、ファミリーレストランのような家族連れの客を想定した形態になっている[8]。2000年代以降はドライブスルーの設置や、ショッピングセンターフードコート内への出店に積極的である。

全店舗が直営で、フランチャイズは一切ない。

最大の特徴は、牛丼の上に各種トッピングが可能な点であり、さらにカレーライスや各種丼ものなどが存在するなど、多くのメニューを取り揃えている(詳細はメニューの節を参照)。

店舗ごとの連絡先は非公開で、レシートに書かれている電話番号は本社お客様相談室のもののみである。従業員募集の求人応募も集中受付センターのみ。

沿革[編集]

  • 1982年11月、すき家ビルイン1号店を神奈川県横浜市に開店。
  • 2004年2月5日、アメリカ産牛肉の輸入禁止措置により牛丼の販売を一時休止。9月17日より原材料をオーストラリア産に変更して牛丼の販売を再開した。
  • 2007年7月27日、沖縄県にコザ・ミュージックタウン店を開店させた事により大手牛丼チェーンとしては吉野家に続いて全都道府県へ出店した(全店直営では業界初)。
  • 2008年8月28日から9月28日まで、すき家および同じグループのなか卯で漫画「キン肉マン」とのコラボレーションキャンペーンが行われ、抽選でキン肉マンのオリジナル商品や牛丼の割引券をプレゼントしていた。
  • 2008年9月末時点で1,087店舗となり、吉野家の1,077店舗を抜き、牛丼チェーン店としては最大手となった。
  • 2009年3月2日全店舗共通で、終日全面禁煙となった。
  • 2009年8月12日メガ牛丼の2倍相当の「牛丼キング」、牛丼ミニより小さいサイズの「プチ牛丼」を販売。後にカレーも同様のサイズでの販売を始めた(共に店内でのみ提供)。
  • 2010年、一部の店舗で店外販売を行うようになった。販売時間は平日昼。
  • 2010年9月従来より使用していたコップが透明のガラス製から半透明の茶色のプラスチック製に変更。テスコジャパン(Fv Netの名称で生鮮野菜を扱っている)の店舗へ生鮮野菜を卸す様になった。
  • 2011年2月17日、おろしハンバーグ定食を販売開始。しかし、店舗によっては1週間もせずに品切れとなり、材料入荷待ちによる販売停止とするものの、3月11日に起こった東北地方太平洋沖地震東日本大震災)の影響で再び販売される事なく販売中止となる。同じ材料を使用する「ハンバーグカレー」「おろしポン酢牛丼」「サラダ」は中止されていない。なお、東日本大震災では被災地での給仕支援や1回目の店頭募金箱によるお客様からの募金80,807,553円と同額がゼンショーグループより被災した岩手県宮城県福島県へ寄付されている。
  • 2011年5月28日、日本国外進出1号店をタイの首都バンコクにある、ショッピングモール『シーコンスクエア』内にオープン[9]
  • 2012年1月10日9時より肉1.5倍盛を中盛[10]にリニューアル。
  • 2012年5月 すき家で初めての空港内店舗が関西国際空港旅客ターミナル『町家小路』内にオープン[11]
  • 2013年10月10日、ホームページ上にすき家公式通販サイトe-shop!(イーショップ)を開設。
  • 2014年3月頃より、パワーアップ工事中とした休業店舗が目立つようになる。6月頃より順次再開されたが、内装、外装とも目立った変化はなく、すき家によると、調理器具の一部が新しくなったとのことであるが、実態は下記のようにマンパワーの不足による休業であった。
  • 2014年4月17日、2月から4月にかけて人手不足により約250店舗で営業停止が発生したことを受け、労働環境改善を図るための6月1日を目途に全国7つの地域運営会社への分社化を行うことを発表[12]
  • 2014年7月3日 台湾へ進出。台北市古亭駅近くに台湾1号店をプレオープンさせた(正式なオープンは10日)。[13]

メニュー[編集]

牛丼 並盛り
スパイシーカレー(並盛り)

看板に掲げられている牛丼・カレーを中心として、丼物にて構成された各種トッピング可能な単品メニュー、それらとサイドメニューとの組み合わせで構成されたセットメニューを展開している[14]

特徴となっているトッピングはキムチ、3種のチーズわさび山かけ、ねぎ辛口だれマヨネーズ等豊富で、どの商品にも自由に組み合わせ(具として載せる、または別皿)が可能。中でも、キムチと牛丼を組み合わせた「キムチ牛丼」はすき家のロングセラー商品となっている。

量が多種に亘っているメニューもあり、例として牛丼はプチ(2011年8月11日でレギュラー終了、特記後述)・ミニ・並盛・中盛・大盛・特盛・メガ・キング(店内期間限定メニュー、特記後述)の8サイズ、牛皿は並盛・1.5倍・2倍・3倍・4倍・5倍(一部店舗)の5サイズとなっている。「メガ牛丼」は特盛で物足りないという客からの強い要望で、2007年10月16日から提供開始。牛丼/豚丼にてご飯の量が大盛と同等で、具が並盛の3倍の量が盛りつけられる。丼茶碗は「特盛」用を使用。2008年1月14日にはカレールーが並盛の2倍の「メガカレー」も登場した。メガメニューにもトッピング可能。

裏メニューとして、現在はレギュラー公式メニューとして記載されていない「キング」(ご飯が並みの2.5倍、具は並みの6倍)がマニュアルを定めて対応可能としているため、特殊なオーダーとして注文可能である[15][16]

その他、「海鮮中華丼」などの丼物、「とん汁納豆・牛皿」などの各種定食、それらの単品類など(サラダ、みそ汁、とん汁、おしんこほか多数)や、それらを組み合わせたセットが揃っている[14]。一部の店舗では、店舗限定メニュー・子供用メニュー・各種ドリンクビールフロート・各種デザートも扱っている[14]。持ち帰りについて、牛丼やカレーなど一部メニューは可能、まぐろたたき丼など鮮度管理上の問題が生じるものは不可となっている。

テイクアウト商品は一部店舗にてインターネット予約が可能で、つゆだく・つゆなしなども選択ができる。 また、一部店舗にてテイクアウトのサラダセット(サラダとみそ汁のセット)を注文することができる。

地方店舗限定メニューも存在し、状況によっては期間限定・レギュラー化にて全国販売となるケースがあり、例として「高菜明太マヨ牛丼・豚丼」や「タコライス丼」などが挙げられる。過去、1990年代後半頃から2000年代前半頃まで、一部店舗・期間(春先頃)・時間帯限定で「チャレンジセット」と称される、牛皿1kg、ご飯600g、玉子味噌汁お新香をセットにしたメニューを20分以内で食べ切れば無料、食べ残した場合2000円支払うというスタイルのチャレンジメニューがあった[17]

食材[編集]

2004年2月5日、狂牛病発生によるアメリカ産牛肉の輸入禁止措置によりすき家も一旦牛丼の販売を中止するが、同年9月17日、オーストラリア産牛肉の使用に切り替えることで大手牛丼チェーンの中ではいち早く販売を再開した。そのため、オーストラリア産牛肉の肉質に合わせた味付けに変えた。

その後の2006年7月、日本でアメリカ産牛肉の輸入再開が決定した。その他の牛丼チェーン店やスーパーマーケットなど、牛肉を扱う大手企業の多くがアメリカ産牛肉の早期の使用再開を控えるとしているが、すき家も同様に「調べれば調べるほど安全性が担保されていない」「わが社の基準で安全性が確認されない限り米国産には戻せない」とのコメントを出し、現状通りオーストラリア産牛肉を使用するとしている。同じゼンショーグループのチェーン店なか卯でも同様である。牛丼大手の吉野家が米国産牛肉の使用を再開するとしているのに対し、すき家は「率直に言ってやってほしくない」「後で悪い結果が出たら責任を取れるのか」と批判していた。しかし、2010年12月にはすき家を経営するゼンショーもグループ店の焼肉店など数十店舗でアメリカ産牛肉の使用を再開した[18]

中国製餃子中毒事件を発端とする中国産食品への懸念の高まりに対しては、「安定して食料を提供するには、(日本)国産だけでは賄えない」「中国には自社で管理する農場があり、今のところ中国産を外す予定はない」と表明していた[19]

メニューに使用されている一部食材の産地表示を店頭にて行っているが、期間限定メニューに使用しているうなぎの原産地(中国産)については表示していない。

接客[編集]

ゼンショーの「労働生産性を徹底的に追求する」スタンス[20]もあり、店員は体のバランスから手の動かし方まで秒単位で訓練され、カウンター席についた客に対し牛丼を「原則10秒以内」で提供することになっている。そのため深夜の調理と接客を1人でこなすことが可能になったが、そのかわりに全店に監視カメラを設置、監視役の社員が、東京の本社から24時間、店員の動きをモニターしている(本部では防犯も兼ねていると説明している)[21]。また、夜間帯を中心に本部警備室よりカメラチェックを行っていることが店内放送より流れている。

店舗例[編集]

すき家に関する問題[編集]

CM[編集]

現在の出演者[編集]

過去の出演者[編集]

スポンサー番組[編集]

現在


過去

ドラマ[編集]

2011年11月から12月まで、すき家提供のドラマ 『ボクが彼女をすきになった理由』と『ワタシが彼をすきになった理由』が関西テレビで放送された[24]。放送日時・時間は、「ボク」バージョンが11月6日から12月25日までの日曜11:45-11:50 (JST)、「ワタシ」バージョンが11月7日から12月26日までの月曜21:54-22:00 (JST)[24][25]

  • 本編キャスト
  • インフォマーシャル
    通常のCMよりも長く時間をかけてすき家の商品やサービスを紹介
  • スタッフ
    • プロデューサー: 重松圭一(関西テレビ)、堀場茂世(関西テレビ)
    • 脚本: 松本朋丈 (COCOON)、岩本勤 (COCOON)
    • 脚本・監督: 長嶺正俊
    • 製作著作: 関西テレビ

スポンサー契約[編集]

  • 2012年(平成24年)2月16日 - FC東京とスポンサー契約を締結した。

脚注[編集]

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  1. ^ すき家前年比 月次推移
  2. ^ a b 沿革 1982年 - 1990年 - ゼンショー
  3. ^ a b c 牛丼チェーンの勢力図が激変!? 「すき家」が「吉野家」を抜いた理由~あの“すごい”メニューも! - 日経トレンディネット 2008年11月13日
  4. ^ フランチャイズ用語集:ビルイン【びるいん】 - Weblio 辞書
  5. ^ 牛丼の「すき家」は横浜発祥だったって本当?(はまれぽ 2012/04/17)
  6. ^ “「すき焼き」メニューが復活 すき家の「牛すき鍋定食」販売開始” (プレスリリース), ゼンショーホールディングス, (2014年2月6日), http://www.sukiya.jp/news/2014/02/20140206.html 2014年2月15日閲覧。 
  7. ^ 全共闘、港湾労働、そして牛丼 - 日経ビジネス 2010年09月17日
  8. ^ a b 会社概要 / 製品・サービス紹介 - ゼンショー採用ホームページ
  9. ^ 『すき家』の海外進出タイ一号店に行ってみた! - ロケットニュース24 2011年5月28日
  10. ^ すき家、牛丼「肉1.5盛」を「中盛」にリニューアル - MSN産経ニュース 2012年1月6日
  11. ^ 「すき家」が24時間営業で出店します (PDF) - 関西国際空港プレスリリース 2012年1月6日
  12. ^ 「すき家」の職場環境改善に向けた施策について”. すき家 (2014年4月17日). 2014年4月26日閲覧。
  13. ^ 黄巧ブン (2014年7月3日). “すき家の台湾1号店、10日開業 「選択肢増えた!」と牛丼ファン歓迎へ”. 中央通訊社. http://japan.cna.com.tw/search/201407030006.aspx 2014年7月19日閲覧。 
  14. ^ a b c 公式店内メニュー - すき家
  15. ^ すき家の裏メニュー! 牛丼(並)の6倍の量がある『牛丼キング』を食べてみた。 - ロケットニュース24 2010年9月23日
  16. ^ 「つゆだくだく」や肉6倍「キング」 牛丼チェーン「隠しメニュー」の全貌 - J-CAST 2010年10月10日
  17. ^ 日本経済新聞 2002年3月2日より
  18. ^ ゼンショーついに米国牛輸入再開、「吉野家」崩しへ最終戦争(1) - 東洋経済オンライン 2010年12月15日
  19. ^ 読売新聞 2008年2月1日より
  20. ^ 飯泉梓 (2010年9月24日). “専制君主でやる、責任も100%負う 小川社長インタビュー[2]俺こそが牛丼の保守本流だ”. 日経ビジネスオンライン. 2014年4月24日閲覧。
  21. ^ 「外食日本一ゼンショー 初めて明かす反常識経営」、『日経ビジネス』、日経BP2010年9月20日
  22. ^ 過去にはやきそば牛丼のCMにも登場。
  23. ^ 2012年6月29日死去。これが生涯最後のCM出演となった。
  24. ^ a b SUKIYA PRESENTS ボクが彼女をすきになった理由♥ワタシが彼をすきになった理由”. 関西テレビ. 2011年11月13日閲覧。
  25. ^ 新着ニュース:【鎌苅 健太】×【山本 梓】すき家ドラマオンエア!!”. すき家 (2011年11月11日). 2011年11月13日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2011年11月13日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]