泉谷駿介

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泉谷 駿介 Portal:陸上競技
選手情報
ラテン文字 Shunsuke IZUMIYA
国籍 日本の旗 日本
種目 110mハードル、跳躍種目
所属 住友電工
大学 順天堂大学
生年月日 (2000-01-26) 2000年1月26日(24歳)
出身地 神奈川県
身長 175cm[1]
体重 69kg[1]
自己ベスト
100m 10秒37[2]
60mハードル 7秒50 日本記録*室内
110mハードル 13秒06 日本記録[3]
走幅跳 8m00[2]
三段跳 16m08[2]
獲得メダル
陸上競技
世界U20陸上選手権
2018 タンペレ 110mH
ユニバーシアード
2019 ナポリ 110mH
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泉谷 駿介(いずみや しゅんすけ、Shunsuke IZUMIYA、2000年1月26日 - )は、日本陸上競技選手。専門は110mハードル三段跳走幅跳2019年世界陸上競技選手権大会2020年東京オリンピックの110mH日本代表。110mHの自己ベストは13秒06。同種目の日本記録保持者。

経歴

中学生まで

小学校ではサッカーをしていたものの、「当時はあまり好きではなく、途中で飽きてしまった」と本人は語っている[4]

横浜市立緑が丘中学校への進学を機に陸上競技を始める。最初は短距離走を取り組んでいたが、1年時と2年時は補欠だった。3年時には出場枠が余っていた四種競技に取り組むも、県大会には到底届かないレベルだった[4]。当時一番得意としていた種目は走高跳[5]

高校時代

2015年(1年時)

武相高等学校に進学。入学当初は走高跳に種目を絞り、1m94の自己ベストをマーク。また、秋頃には練習メニューの一環として始めた三段跳でも潜在能力の高さを示していたという[4]

冬季に学内開催の混成競技会に出場すると、ハードル走や、中学時代に苦手としていた砲丸投でも好記録をマーク。身体が大きくなり、筋肉もついてきたことから確かな手応えを感じ、八種競技への本格参戦を決意をした[4][5]

2016年(2年時)

八種競技本格参戦から僅か数ヶ月にも関わらず、インターハイ予選では、神奈川県大会で3位、南関東大会を5416点の3位と順調に突破。個人としては初となる全国大会出場の切符を獲得する[5]

全国高等学校総合体育大会では 表彰台を目指し奮闘するも、5342点の14位に沈む。当時の悔しさは今もなお覚えており、これを機に今まで以上に厳しい練習に取り組むようになったという[5]

2017年(3年時)

神奈川県大会から八種競技で高校歴代7位(当時)の5815点をマーク。また、三段跳でも15m69(+0.4m/s)と好記録を残し、神奈川県高校記録を42年ぶりに更新した[4]。続く南関東大会では、八種競技で武相高校のチームメイトである原口凛が5772点をマークし泉谷は2位に。また、三段跳では15m06(+0.6m/s)で3位と両種目で全国大会への出場を決めるも、本人としては悔しい結果に終わる[6]

リベンジを誓った全国高等学校総合体育大会では、八種競技で高校歴代6位(当時)の5916点で優勝。チームメイトの原口凛も5827点で2位に入り、ワン・ツーを達成する。また、三段跳でも八種競技の疲れが残る中、15m16(+1.7/s)と3位入賞を果たした[7]

国民体育大会では三段跳と110mH(0.991m)の神奈川県代表として出場。三段跳は4位に終わるも、110mHでは13秒51(-0.1)の好記録で3位入賞。この頃から、ハードル選手としても開花の兆しを見せた[8]。10月の横浜市選手権では、110mH(1.067m)で高校歴代4位(当時)となる13秒93雨の中大幅に自己ベストを更新した[5]

大学時代〜

2018年(1年時)

順天堂大学に進学。大学進学にあたり種目選択に迷ったものの、考えた末に、自分の好きな種目である三段跳をメインに、走幅跳110mHも並行して取り組むことを決意。跳躍ブロックとして陸上競技部に入部する[5]。入学当初は三段跳、走幅跳の出場枠が埋まっていたことから、春先の大会は主に110mHへ出場。水戸招待陸上では向風4.0mの中、14秒05のセカンドベスト(当時)をマークし優勝を果たす[5]。また、関東学生陸上競技対校選手権大会でも順調に駒を進め、決勝では高校記録保持者・U20日本記録保持者(当時)である古谷拓夢に途中まで先行するも、強い追い風にバランスを崩して転倒し、失格となった[9]

6月には、個人では初となる日本陸上競技選手権大会に110mHで出場。14秒20(+0.7m/s)で予選落ちとなった[10]

7月にはフィンランドで開催された2018年世界U20陸上競技選手権大会110mH(0.991m)で出場。決勝では、U20日本歴代3位(当時)となる13秒38(+0.3/s)をマークし、ジャマイカ勢の2選手に次ぐ3位入賞を果たした[11]

9月の日本学生陸上競技対校選手権大会においても110mHに出場。予選からU20日本歴代2位(当時)となる13秒77(-1.1m/s)をマーク。決勝でも13秒75(-1.1m/s)の自己ベストをマークし、1年生ながら優勝を果たした[12]

10月のU20日本陸上競技選手権大会では、110mH(0.991m)と三段跳の2種目に出場。110mHでは13秒19(-0.6m/s)のU20アジア新記録・日本新記録で優勝。また、三段跳でも15m89(+1.5m/s)の自己記録をマークし2冠を達成した[13]

2019年(2年時)

2019年のドーハ世界選手権金井大旺高山峻野とともに男子110mハードルの代表に選出されたが、右太腿裏の肉離れのため、泉谷は予選を欠場した[14]

2021年(4年時)

大学4年になる直前の3月17日、日本陸上競技選手権大会・室内競技で男子60mHに出場し、予選で室内日本新の7秒56を出し、決勝でその記録をさらに0.06秒短縮する7秒50で優勝。この記録は今季世界リスト4位、アジア歴代2位[15]

2021年の東京オリンピック陸上競技代表選考会となった第105回日本陸上競技選手権大会(長居スタジアム)での男子110mハードル決勝で日本人初の13秒0台となる13秒06の日本新記録(アジア歴代第2位)を樹立して優勝、オリンピック代表の座を手中にした[3]

2020年東京オリンピック陸上男子110m障害では、金井大旺とともに1964年東京オリンピック安田寛一以来57年ぶりに準決勝に進出したが、13秒35で準決勝3組3着となり決勝進出はならなかった[16][17]

国際大会

大会 会場 結果 種目 補足
Representing 日本の旗 日本
2018 世界U20陸上競技選手権大会 フィンランドタンペレ 3rd 110 m hurdles(99.0 cm) 13.38
2019 夏季ユニバーシアード イタリアナポリ 3rd 110 m hurdles 13.49

自己ベスト

種目 記録 風速 開催場所 年月日 備考
60mハードル 7.50 日本の旗 日本 大阪府大阪市 2021年3月17日 日本記録
110mハードル 13.06 +1.2 日本の旗 日本 大阪府大阪市 2021年6月27日 日本記録
13.05 +5.2 日本の旗 日本 神奈川県相模原市 2021年5月21日
110mハードル(99.0cm) 13.19 -0.6 日本の旗 日本 愛知県名古屋市 2018年10月19日 U-20アジア記録
走幅跳 8m00 +0.3 日本の旗 日本 岐阜県岐阜市 2022年9月24日
8m09 +3.8 日本の旗 日本 神奈川県相模原市 2019年5月24日
三段跳 16m08 +2.0 日本の旗 日本 神奈川県相模原市 2019年5月26日

参照資料

  1. ^ a b 泉谷 駿介”. 日本陸上競技連盟. 2021年5月9日閲覧。
  2. ^ a b c 泉谷駿介 [@izumiya12388] (2019年10月27日). "今年も自己ベストを出せてよかった". X(旧Twitter)より2020年3月3日閲覧
  3. ^ a b "110mH泉谷駿介、衝撃の13秒06!! 世界ランク3位の激走初Vで東京五輪内定「すべてがつながった」/日本選手権". 月刊陸上競技. 陸上競技社. 27 June 2021. 2021年6月27日閲覧
  4. ^ a b c d e “【インターハイに挑む】陸上 泉谷駿介(神奈川・武相) 完璧な試合で2冠だ!”. 高校生新聞ONLiNe. (2017年7月28日). https://www.koukouseishinbun.jp/articles/-/2104 2021年5月9日閲覧。 
  5. ^ a b c d e f g “【誌面転載】Athlete Feature泉谷駿介(順大)”. 月陸Online. (2019-06- 14). https://www.rikujyokyogi.co.jp/archives/3562 2021年5月9日閲覧。 
  6. ^ 平成29年度関東高等学校陸上競技大会 北関東・南関東地区予選会 兼 秩父宮杯第70回全国高等学校陸上競技対抗選手権大会 結果”. 2021年5月9日閲覧。
  7. ^ 平成29年度全国高等学校総合体育大会 秩父宮賜杯第70回全国高等学校陸上競技対校選手権大会 結果”. 2021年5月9日閲覧。
  8. ^ 第72回 国民体育大会 結果”. 2021年5月9日閲覧。
  9. ^ 第97回関東学生陸上競技対校選手権大会 結果”. 2021年5月9日閲覧。
  10. ^ 第102回 日本陸上競技選手権大会 結果”. 2021年5月9日閲覧。
  11. ^ “【U20世界選手権】3日目:泉谷駿介、U20日本歴代3位の快走見せ、男子110mHで銅メダル獲得!”. 日本陸上競技連盟公式サイト. (2018-07- 13). https://www.jaaf.or.jp/news/article/12005/?competition=1265 2021年5月9日閲覧。 
  12. ^ 第87回日本学生陸上競技対校選手権大会 結果”. 2021年5月9日閲覧。
  13. ^ 第34回U20日本陸上競技選手権大会 結果”. 2021年5月9日閲覧。
  14. ^ “泉谷、肉離れで欠場=世界陸上”. 時事ドットコムニュース. (2019年10月1日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2019100100226&g=spo 2020年3月3日閲覧。 
  15. ^ “泉谷駿介が男子60mHで日本新V! アジア歴代2位の7秒50/日本選手権室内”. 月刊陸上競技. https://news.yahoo.co.jp/articles/441595ba6683022f38ba5788caa2e64246fea05d 2021年8月13日閲覧。 
  16. ^ “万能・泉谷駿介、越えられぬ世界の壁 110m障害、決勝ならず”. 毎日新聞. https://mainichi.jp/articles/20210804/k00/00m/050/061000c 2021年8月4日閲覧。 
  17. ^ “泉谷駿介 準決勝敗退「現実を受け入れられない感じ」 連続でハードル接触 決勝ライン0秒03届かず”. Sponichi Annex. https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2021/08/04/kiji/20210804s00056000289000c.html 2021年8月4日閲覧。 

外部リンク