江口憲一
江口 憲一(えぐち けんいち、1947年6月9日 - )は、日本の特撮映画の撮影監督。東京都葛飾区出身。東宝映像美術所属。
経歴
東京写真大学を卒業後、日テレ報道部のカメラマンとして入社、政府関係の会議を中心に活躍。1973年に退社しふりとなりテレビドラマの撮影助手として活躍し、1974年に東宝映像美術に移籍。
撮影手法
川北紘一が特撮監督を務めた怪獣映画では怪獣の目線に合わせた主観撮影が多用されるが、江口は怪獣の歩行にあわせて自身も大きく踏み歩いてカメラを振動させたり、独自に開発した振動装置を用いて地響きを表現するなど独特な手法を駆使していた[1]。
またゴンドラやクレーンを用いての危険なカメラワークも果敢に挑戦しており、大プールにカメラごと落ちても撮影を再開しようとしたことから「ダイハード・江口」とあだ名された[1]。
代表作
テレビ
期間 | 番組名 | 制作(放送局) | 役職 |
---|---|---|---|
1972年4月7日 - 1973年3月30日 | ウルトラマンA | 円谷プロダクション (TBS) |
撮影助手 |
映画
公開年月日 | 作品名 | 制作(配給) | 役職 |
---|---|---|---|
1984年3月17日 | さよならジュピター | 東宝映画 イオ (東宝) |
撮影 |
1984年8月11日 | 零戦燃ゆ | 東宝映画 (東宝) | |
1985年1月26日 | 愛・旅立ち | フィルムリンクインターナショナル (東宝) | |
1987年1月17日 | 首都消失 | 徳間書店 関西テレビ 大映映画 (東宝) | |
1987年9月26日 | 竹取物語 | フジテレビ 東宝映画 (東宝) | |
1988年9月17日 | アナザーウェイ D機関情報 | タキエンタープライズ (東宝東和) | |
1989年7月22日 | ガンヘッド | 東宝 サンライズ バンダイ 角川書店 IMAGICA 東宝映画 | |
1989年12月16日 | ゴジラvsビオランテ | 東宝映画 (東宝) | |
1991年12月14日 | ゴジラvsキングギドラ | ||
1992年12月12日 | ゴジラvsモスラ | ||
1993年12月11日 | ゴジラvsメカゴジラ | ||
1994年7月9日 | ヤマトタケル | ||
1994年12月10日 | ゴジラvsスペースゴジラ | ||
1995年12月9日 | ゴジラvsデストロイア | ||
1996年12月14日 | モスラ | ||
1997年6月7日 | 誘拐 | 協力撮影 | |
1997年12月13日 | モスラ2 海底の大決戦 | 撮影 | |
1998年12月12日 | モスラ3 キングギドラ来襲 | ||
1999年12月11日 | ゴジラ2000 ミレニアム | ||
2000年7月22日 | プルガサリ | 朝鮮芸術映画撮影所 (レイジング・サンダー) | |
2000年12月16日 | ゴジラ×メガギラス G消滅作戦 | 東宝映画 (東宝) | |
2001年12月15日 | ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃 | B班撮影 | |
2002年12月14日 | ゴジラ×メカゴジラ | 撮影 | |
2003年12月13日 | ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS |
受賞歴
- 1988年 第11回日本アカデミー賞 :特別賞特殊技術賞『首都消失』『竹取物語』
- 1993年 第47回映像技術賞:特殊技術賞『ゴジラvsメカゴジラ』
脚注
- ^ a b 平成ゴジラパーフェクション 2012 pp.104 - 105 「平成ゴジラの特撮2 撮影」。
出典・参考文献
- 『エクサイクロベティア オブ ゴジラ ゴジラ大百科』学研、1990年。
- 『エクサイクロベティア オブ ゴジラ 最新ゴジラ大百科』学研、1992年。
- 監修:川北紘一『平成ゴジラパーフェクション』アスキー・メディアワークス〈DENGEKI HOBBY BOOKS〉、2012年。ISBN 978-4-04-886119-9。
外部リンク
- 江口憲一 - 日本映画データベース
- 江口憲一 - allcinema
- 江口憲一 - KINENOTE
- Kenichi Eguchi - IMDb(英語)
- 江口憲一 Movie Walker