死の棘
死の棘 | ||
---|---|---|
著者 | 島尾敏雄 | |
発行日 | 1977年(昭和52年) | |
発行元 | 新潮社 | |
ジャンル | 小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 文庫本 | |
|
『死の棘』(しのとげ)は島尾敏雄の私小説で代表作。日本文学大賞、読売文学賞、芸術選奨受賞。
極限状態で結ばれた夫婦が、断絶の危機に合い、絆を取り戻そうとする様を情感豊かに描く。
概要
1960年(昭和35年)から1976年(昭和51年)まで、「群像」、「文学界」、「新潮」などに短編の形で断続的に連載。1977年(昭和52年)に新潮社より全十二章の長編小説として刊行された。なお、長編での第一章「離脱」、第二章「死の棘」までを収録した1961年(昭和36年)刊の講談社版、 同じく第三章「崖のふち」、第四章「日は日に」までを収録した1963年(昭和38年)刊の角川文庫版も存在する。現在は新潮文庫から刊行されている。 表題は新約聖書『コリントの信徒への手紙一』第十五章第五十五、五十六節「死の棘は罪なり。罪の力は律法なり。」から。
「死の棘」日記
文芸誌「新潮」に1999年(平成11年)新年号から12月号にかけて1955年(昭和30年)1月1日~12月31日分が連載。2002年(平成14年)4月号に1954年(昭和29年)9月30日~12月31日分が掲載され、2005年(平成17年)に新潮社より刊行された。 小説『死の棘』全編および病妻記諸編に対応する時期の克明な記録。
映画
死の棘 | |
---|---|
監督 | 小栗康平 |
脚本 | 小栗康平 |
製作 |
松竹 松竹第一興行 |
製作総指揮 | 奥山融 |
出演者 |
松坂慶子 岸部一徳 木内みどり ほか |
音楽 | 細川俊夫 |
撮影 | 安藤庄平 |
編集 | 小川信夫 |
配給 | 松竹 |
公開 | 1990年4月28日 |
上映時間 | 229分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
受賞
- 1990年 カンヌ国際映画祭 審査員グランプリ
- 日本アカデミー賞主演男優賞・主演女優賞
- 日刊スポーツ映画大賞主演女優賞
キャスト
- ミホ:松坂慶子
- トシオ:岸部一徳
- 邦子:木内みどり
- 伸一:松村武典
- マヤ:近森有莉
- おじ:山内明
- おば:中村美代子
- ススム:平田満
- 床屋:浜村純、小林トシ江
- 医師:嵐圭史
- 八百屋:白川和子
- 教師:安藤一夫
- 離れの娘:吉宮君子
- 雑貨屋:野村昭子
ストーリー
太平洋戦争末期、特別攻撃隊として駐屯していたトシオは、島の娘ミホと恋におちた。だが出撃の時は訪れぬまま終戦を迎え、やがて二人は夫婦となった。だが、二人の子どもが生まれ、平凡な毎日を送っていた中、トシオの浮気が発覚し・・・