ハハコグサ
ハハコグサ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Gnaphalium affine D.Don[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Pseudognaphalium affine | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Jersey Cudweed |
ハハコグサ(母子草、学名: Gnaphalium affine)は、キク科ハハコグサ属の越年草である。春の七草の1つ、「御形(ごぎょう、おぎょう)」でもあり、茎葉の若いものを食用にする。
形態・生態
冬は根出葉がややロゼットの状態で育ち、春になると茎を伸ばして花をつける。
成長した際の高さは10〜30cm。葉と茎には白い綿毛を生やす。花期は4〜6月で、茎の先端に頭状花序の黄色の花を多数つける。
分布・生育地
中国からインドシナ、マレーシア、インドにまで分布する。日本では全国に見られるが、古い時代に朝鮮半島から伝わったものとも言われる。
利用法
かつては草餅に用いられていた草であった。しかし、「母と子を臼と杵でつくのは縁起が良くない」として、平安時代ごろから蓬に代わったともされているが、実際には、出羽国秋田や丹後国峯山など、地方によっては19世紀でも草餅の材料として用いられている。もっとも、古名はオギョウ、またはホウコである。新芽がやや這うことから「這う子」からなまったのではとの説もある。
ハハコグサの全草を採取し細かく裁断して日干しし、お茶にする。咳止めや内臓などに良い健康茶ができる。これには鼠麹草(そきくそう)という生薬名があるが、伝統的な漢方方剤では使わない。
ハハコグサ属
ハハコグサ属(ハハコグサぞく、学名: Gnaphalium)は、キク科の属の一つ。日本では5種ほど、それに若干の新しい帰化種が加わる。
- ハハコグサ Gnaphalium affine
- アイセイタカハハコグサ Gnaphalium affineluteoalbum
- タイワンハハコグサ Gnaphalium formosanum
- アキノハハコグサ Gnaphalium hypoleucum - ハハコグサに似るが、夏以降に花をつけることと、ハハコグサの花茎が先端近くでだけ分枝するのに対して、アキノハハコグサでは中程からもよく分枝する点で区別される。本州から九州の山地に生える。
- アキノハハコグサモドキ Gnaphalium hypoleucum var. amoyense
- ニイタカチチコグサ Gnaphalium involucratum
- チチコグサ Gnaphalium japonicum - ハハコグサに似るが、色気が少ない。
- セイタカハハコグサ Gnaphalium luteoalbum
- ヒメチチコグサ Gnaphalium uliginosum
なお、ウスベニチチコグサ属(学名: Gamochaeta)をハハコグサ属に含めることもある。
- ホソバノチチコグサモドキ Gamochaeta calviceps
- ウラジロチチコグサ Gamochaeta coarctata
- チチコグサモドキ Gamochaeta pensylvanica
- ウスベニチチコグサ Gamochaeta purpurea
その他
やや姿の似た植物にはハハコグサ(あるいはハハコ)の名を持つものがある。代表的なものを以下に挙げる。
脚注
- ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)”. 2012年7月31日閲覧。
参考文献
- 平野隆久写真『野に咲く花』林弥栄監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、1989年、56頁。ISBN 4-635-07001-8。
関連項目
外部リンク
- "Gnaphalium affine". National Center for Biotechnology Information(NCBI) (英語). (英語)
- "Gnaphalium affine" - Encyclopedia of Life (英語)
- 波田善夫. “ハハコグサ”. 植物雑学事典. 岡山理科大学生物地球学部. 2012年7月31日閲覧。
- いがりまさし. “ハハコグサ”. 植物図鑑・撮れたてドットコム. 2012年7月31日閲覧。
- 青木繁伸 (2002年5月16日). “ハハコグサ(母子草)”. Botanical Garden. 群馬大学社会情報学部. 2012年7月31日閲覧。
- カールおじさん. “ハハコグサ(母子草)”. 草花写真館. 2012年7月31日閲覧。