草餅

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草餅

草餅(くさもち)は、の一種。和菓子として扱われている。

概要[編集]

草餅の記録は平安時代には記述が見られ、例として、『日本文徳天皇実録』(9世紀成立)嘉祥3年(850年)5月条に、「餻」と記して、「クサモチイ」と訓じさせている(この時点では、モチイはモチと略されていない)。

古くはハハコグサ(母子草)で草餅をつくっていたが、今日では通常の餅にヨモギを磨り潰したものを混ぜ、その中にを入れることが多い。新井白石東雅』(1719年)にも、かつてはハハコグサを用いたが、今日ではヨモギを用い、草餅とも蓬餅ともいうとある。ただし、文化10年(1813年)ころの『風俗問答答書』には「草の餅はゝこ草をも用ひ候や」とあり、地方によってはハハコグサを用いる例も少なくなかった。雛人形に飾る赤白緑の菱餅の最下段として広く用いられた。

今日、草餅といえば蓬餅を指し、餅の種類としては一般的なものとなっており、多くの店で日常的に購入することができる。また、普通の餅と同様、延ばして四角く切って切り餅とし、焼き餅雑煮ぜんざいとして、食事で食べられることもある。

備考[編集]

  • 律令時代では、貴族が食した菓子として、干し柿煮あずきと共に一つの皿で草餅が食された[1]
  • 江戸時代、陰暦3月3日の「桃の節句」を「草餅の節句」とも呼んだ[2]
  • 菱餅のは邪気を払う意味を有するとされ[3]、餅の色付けには信仰面が関係する。

脚注[編集]

  1. ^ 『山川 詳説 日本史図録 第5版』 山川出版社 2011年(第1版2008年) ISBN 978-4-634-02524-0 p.49.
  2. ^ 『広辞苑 第六版』岩波書店、『短歌表現辞典 生活・文化編 飯塚書店編集部編』 飯塚書店 (1998年)2刷2004年 p.97.
  3. ^ 同『短歌表現辞典 生活・文化編 飯塚書店編集部編』 p.72.

関連項目[編集]