スターマン (競走馬)

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競走馬におけるスターマンとは、

  1. 日本の、1991年生まれの競走馬、種牡馬。本項にて記述。
  2. イギリス生産の、2017年生まれの競走馬、種牡馬[1]2021年ジュライカップデュークオブヨークステークスを制した。
  3. 日本の、2018年生まれの競走馬[2]中央競馬地方競馬含めて7戦0勝。

スターマン
第42回京都新聞杯、レース後
欧字表記 Star Man[3]
品種 サラブレッド[3]
性別 [3]
毛色 鹿毛[3]
生誕 1991年5月12日[3]
死没 不明
抹消日 1996年10月2日[4]
ワイズカウンセラー[3]
ケイティルート[3]
母の父 ダンディルート[3]
生国 日本の旗 日本北海道様似町[3]
生産者 高村伸一[3]
馬主 誓山正伸[3]
調教師 長浜博之栗東[3]
調教助手 影山一馬[4]
厩務員 影山一馬[4]
競走成績
生涯成績 14戦6勝[3]
獲得賞金 2億5138万円[3]
勝ち鞍
GII 京都新聞杯 1994年
GII 神戸新聞杯 1994年
GII 鳴尾記念 1994年
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スターマン(欧字名:Star Man1991年5月12日 - 不明)は、日本競走馬種牡馬[3]

1994年京都新聞杯で、この年にクラシック三冠を達成する単勝元返しの1番人気ナリタブライアンを破ったことで知られる。他の勝ち鞍に同年の神戸新聞杯鳴尾記念

経歴

競走馬時代

1993年10月16日、デビュー戦となる京都競馬場ダート1400メートル)の新馬戦逃げ切って勝利した。その後も脚元の不安からダートを中心に使われ、春のクラシックには間に合わなかった。1994年4月17日、関東でクラシック一冠目の皐月賞が行われるのと同じ日に、阪神競馬場のれんげ賞でようやく2勝目を挙げた。後続を3馬身半の差突き放した上、勝ち時計もレコードに0秒1差という優秀なものであった。これを契機に能力が開花し、白藤ステークスを勝利、神戸新聞杯でもメルシーステージを破って重賞初制覇を果たした。

続いて、菊花賞を前に京都新聞杯に出走。このレースには、三冠を狙うナリタブライアンも秋緒戦として出走していた。ナリタブライアンは単勝1.0倍という圧倒的人気を集め、日本ダービーでナリタブライアンに続く2着となったエアダブリンが2番人気で11.3倍、3連勝中だったスターマンは15.5倍の3番人気に過ぎなかった。レースでは馬群の外を回って先頭に立ったナリタブライアンに対し、内ラチ沿いから上手く抜けだしたスターマンが競り勝ち、4連勝を達成した。

その後の菊花賞では、三冠を達成したナリタブライアンに対し、5着に敗れる。そしてこれが結果的に唯一のGI出走となった。鳴尾記念は4馬身差で勝利したが、アメリカジョッキークラブカップでは5着。そして大阪杯に向けた調整中に屈腱炎を発症し、長い休養に入った。1年半後の6歳の夏にダートのオープン特別KBC杯で復帰したが、9着に敗れる。だが、小倉記念朝日チャレンジカップで続けて2着と健闘した。しかし朝日チャレンジカップのレース中、右前脚の浅屈腱を断裂したことが判明し、そのまま現役引退となった。

引退後

引退後は種牡馬となったが、中央競馬でオープンクラスまで昇級したナゾ以外の活躍馬はなく、また血統登録された産駒もわずか20頭に過ぎなかった。

2002年に種牡馬も引退し、その後は引退名馬繋養展示事業の助成を受けながら、愛知県の乗馬クラブで2007年夏頃まで引退名馬として繋養されていた[5][6][7][8]。その後、繋養先が変わり、去勢されたうえで乗馬として再調教され2008年には大会にも出場した[9][10]。この際、用途が乗馬となったことから助成対象外となった[11]。以降の消息については確かな情報がなく、2022年現在において生存が確認できない状況である。

競走成績

年月日 競馬場 レース名 オッズ(人気) 着順 距離(馬場) タイム (上り3F) 着差 騎手 勝ち馬/ (2着馬)
1993 10. 16 京都 3歳新馬 02.1 (1人) 1着 ダ1400m(良) 1:26.5 (39.3) 0.1秒 河内洋 (ワンダーラトラー)
12. 11 中京 樅の木賞 500万下 08.7 (4人) 3着 芝1200m(良) 1:10.9 (36.9) 0.3秒 角田晃一 ダンディロイヤル
1994 1. 15 阪神 寒梅賞 500万下 07.8 (2人) 8着 ダ1400m(良) 1:28.3 (40.0) 2.0秒 河内洋 エイシンオクラホマ
3. 19 中京 4歳500万下 08.8 (4人) 5着 ダ1000m(良) 1:01.1 (37.5) 0.9秒 河内洋 トロナラッキー
4. 17 阪神 れんげ賞 500万下 13.9 (5人) 1着 芝1200m(良) 1:09.8 (35.5) 0.6秒 藤田伸二 (シンメイリボーン)
6. 5 阪神 白藤S 900万下 07.4 (3人) 1着 芝1600m(良) 1:34.5 (34.5) 0.3秒 藤田伸二 (オースミナポレオン)
9. 18 中京 神戸新聞杯 GII 05.8 (3人) 1着 芝2000m(良) 2:00.6 (35.7) 0.4秒 藤田伸二 メルシーステージ
10. 16 阪神 京都新聞杯 GII 15.5 (3人) 1着 芝2200m(良) 2:12.1 (34.4) 0.1秒 藤田伸二 ナリタブライアン
11. 6 京都 菊花賞 GI 10.5 (4人) 5着 芝3000m(稍) 3:05.9 (35.5) 1.3秒 藤田伸二 ナリタブライアン
12. 10 阪神 鳴尾記念 GII 01.7 (1人) 1着 芝2500m(良) 2:33.3 (35.0) 0.7秒 藤田伸二 ヤマニンバイタル
1995 1. 22 中山 AJCC GII 01.5 (1人) 5着 芝2200m(良) 2:14.8 (35.2) 0.4秒 藤田伸二 サクラチトセオー
1996 7. 14 小倉 KBC杯 OP 08.3 (3人) 9着 ダ1700m(良) 1:49.0 (41.3) 3.7秒 角田晃一 メイショウアムール
8. 11 小倉 小倉記念 GIII 09.7 (5人) 2着 芝2000m(良) 2:00.9 (35.2) 0.2秒 熊沢重文 ヒシナタリー
9. 8 阪神 朝日チャレンジC GIII 03.6 (2人) 2着 芝2000m(良) 1:59.6 (34.7) 0.1秒 藤田伸二 マーベラスサンデー

血統表

スターマン血統リボー系 / Nasrullah 5×5=6.25%) (血統表の出典)

*ワイズカウンセラー
Wise Counsellor
1983 鹿毛
父の父
Alleged
1974 鹿毛
Hoist the Flag Tom Rolfe
Wavy Navy
Princess Pout Prince John
Determined Lady
父の母
Quarrel
1973 栗毛
Raise a Native Native Dancer
Raise You
Rhubarb Barbizon
Judy Rullah

ケイテイルート
1978 黒鹿毛
*ダンディルート
Dandy Lute
1972 鹿毛
Luthier Klairon
Flute Enchantee
Dentrelic Prudent
Relict
母の母
タイズキ
1968 黒鹿毛
*グレイモナーク
Grey Monarch
Grey Sovereign
White Lodge
タイフレーム *ライジングフレーム
隆勝 F-No.4-r
  • 妹の孫に重賞3勝のガルボがいる。

脚注

  1. ^ Starman(GB)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年7月10日閲覧。
  2. ^ スターマン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年7月10日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o スターマン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年10月25日閲覧。
  4. ^ a b c Gallop臨時増刊 週刊100名馬Vol.49 スターマン
  5. ^ 2004年(平成16年)引退名馬けい養展示事業助成金交付馬”. 公益財団法人 日本軽種馬育成調教センター. 2022年1月22日閲覧。
  6. ^ 直人, 大嵜. “"怪物"を倒した馬と、同じ空を見上げて~1994年京都新聞杯・スターマン〜”. 競馬コラム&ニュース「ウマフリ」. 2022年1月22日閲覧。
  7. ^ いきなり寒く・・・。 - 乗馬クラブJOYの毎日”. いきなり寒く・・・。 - 乗馬クラブJOYの毎日. 2022年1月22日閲覧。
  8. ^ 夏休み(その3) - 乗馬クラブJOYの毎日”. 夏休み(その3) - 乗馬クラブJOYの毎日. 2022年1月22日閲覧。
  9. ^ 夏休み(その3) - 乗馬クラブJOYの毎日”. 夏休み(その3) - 乗馬クラブJOYの毎日. 2022年1月22日閲覧。
  10. ^ スターマンの掲示板 | 競走馬データ - netkeiba”. netkeiba.com. 2022年1月22日閲覧。
  11. ^ JSE - 中央競馬データベース -”. jse.jpn.org. 2022年1月22日閲覧。

外部リンク