ショルダーキーボード
ショルダーキーボードはシンセサイザーの鍵盤部分をギターのように肩からストラップで吊るして、演奏出来るようにした楽器の総称である。なお、ショルダーキーボードは和製英語であり、ローランドや英語圏ではkeytar(キーター)と呼ばれている。
解説
大きく分けて、音源一体型と音源を内蔵しないコントローラーのみの機種の二つに分類される。音源部分は一般のシンセサイザー同様にアナログ音源、デジタル音源の機種がある。コントローラーのみの機種では、MIDI信号を発するための鍵盤とスイッチのみが装備される。従って本体のみでは楽器として発音させることはできない。MIDIケーブルにて(トランスミッターでワイヤレス化することも可能)外部に接続するMIDI対応音源モジュールに接続し、そこから発音させる仕組みになっている。なお、廉価版のモデルでは音源とスピーカーを内蔵していて単体で発音出来る製品もある。
基本的にどのモデルもギターの風貌をモチーフにした形状になっていて(一部据え置き兼用モデルもあり、こちらは通常のキーボードと同じ長方形の形状をしていて、グリップ部分がない)、ギターのネックやヘッドにあたる部分(グリップ)に各種エフェクト機能のスイッチ類が装備され、ボディにあたる部分に鍵盤が上向きに装備されている。ストラップもモデルによっては専用ストラップもあるものの、ギターやベースの物を流用することが出来る。ドラマー同様に、通常は定位置に留まっている(大体はステージ後方)のキーボーディストも、ギタリストやベーシストのように縦横無尽にステージを動き回ることが出来るため、過去多くのキーボーディストがキーボードソロが多い曲などで、コンサートや歌番組にて良く使用した。
近年では、どのモデルもメーカーで製造されておらず絶版商品になっていたため、新規に手に入れる場合は中古楽器店、ネットオークションやリサイクルショップなどで探したり、既存のMIDIキーボードを改造して製作する必要があった。しかし、最近ではローランドで久々にニューモデルが発表されるなど、ショルダーキーボードは再び息を吹き返しつつある。
原型となったのはフュージョン・バンド「ナニワエキスプレス」のキーボーディストの中村建治が制作した「ケンジター」である[要出典]。
商標
ショルキーはヤマハの登録商標である[1]。
主なモデル
- YAMAHA
- ローランド
- SH-101
- AXIS
- AXIS-1
- AX-1
- AX-7
- AX-Synth
- Lucina AX-09
- 河合楽器製作所 ※他のメーカーとは違い、これらの機種は裏蓋側にストラップピンがある。
- SPECTRA KC10
- SPECTRA KC20
- MIDI KEY MDK61
- MIDI KEY II MDK61-2
- KORG
- RK-100
- RK-100S
- 707
- POLY-800
- POLY-800II
- microKORG + SC-MK1
- CASIO
- AZ-1
- CZ-101
- CZ-230
- CZ-1000
- SA-75 + SI-100 ※ベンド、モジュレーション、MIDI出力なし。
- moog
- LIBERATION
- Lync
- LN1
- LN4
- LN1000
- ALESIS
- VORTEX
主立った演奏者と使用機種
- 深町純 CS01
- 小室哲哉 KX1・KX5
- 浅倉大介 KX5
- 前田耕陽 KX5
- 坂本龍一 KX5
- 松浦雅也 AZ-1・LN4
- 上田現 KX5
- 阿部義晴 SHS-200
- 国分太一 AX-1
- 松居慶子 CS01・KX5
- ミッキー吉野 RK-100
- 向谷実 KX1
- 桃井はるこ KX5・AX-1・AX-7・SHS-10・AX-Synth
- 上田愛美 AX-1・SHS-10
- 野沢秀行 AX-1
- 幹てつや SHS-10
- 木村貴志 LIBERATION・AX-1
- 難波弘之 AZ-1
- 三柴理 AXIS・AZ-1・LN4・LN1000
- D.I.E. AX-1
- 今野登茂子 707
- 丹野義昭 KX5
- 鈴木大輔 AX-Synth
- 河合奈保子 SH-101
- 黒坂優香子 AX-09
- オレオレオナ (Gacharic Spin) AX-09
- AYANO (Cyntia) RK-100S
脚注
- ^ 登録番号 第2221725号
外部リンク
- Alternative MIDI-Controlers, , stoffelshome.de - 各種MIDIコントローラ一覧
- ショルダーキーボードとは - はてなキーワード - ショルダーキーボード全機種の写真一覧 (一部特殊タイプ(アコーディオン系・ドラム系)は除く)