がんばれゴエモン〜宇宙海賊アコギング〜
ジャンル | アクションゲーム |
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対応機種 | プレイステーション |
開発元 | コナミ |
発売元 | コナミ |
人数 | 1人 |
メディア | CD-ROM |
発売日 | 1996年3月22日 |
『がんばれゴエモン〜宇宙海賊アコギング〜』(がんばれゴエモンうちゅうかいぞくアコギング)は、コナミのゲームソフトで、がんばれゴエモンシリーズのひとつ。対応機種はプレイステーション。日本で1996年3月22日に発売された。1人専用。
音楽は、過去作のBGMを現代の音響技術でリミックスしている曲が多く使用されている。
物語
真夜中の大江戸はぐれ町。突然、うらら山が山火事になり町は大騒ぎに。これに気づいたエビス丸は、ゴエモンのもとに走った。裸で寝ていたゴエモンは大慌てで服を着てうらら山を見ると、山火事は治まっていた。2人は安心して眠りにつく。翌朝、2人は真意を確かめるために、うらら山に向うのだった。うらら山で2人を待っていたものは…。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
登場人物
プレイヤーキャラクター
シリーズおなじみのゴエモンとエビス丸に加え、今作のみオリジナルキャラのゴロクとババンが登場した(サスケとヤエはサブキャラとして登場)。それぞれ能力や使用する武器が異なるので、場面によってキャラクターを使い分ける必要がある。
キャラクターのライフ(体力)の初期値は5(1つにつきダメージ2回まで耐えられる 例外あり)、残機数の初期値は3(表示は2)。穴に落ちても1発アウトではなく、ライフが0.5減る。回復アイテムがないときにライフがなくなると残機が減り、残機がなくなるとゲームオーバー。コンティニューした場合、最後に旅日記をつけた(セーブした)地点からやり直しとなる。よろずやで大入り袋を買うことで、残機数を増やすことができる。
道中の各地やアクションステージに置かれている「銀の招き猫」を4つ、もしくは「黄金の招き猫」1つを集めると、ライフの最大値を1つ増やすことができる。
今回はキャラクターにレベルが設定されており、敵を倒したり巻物を取ったときに、経験値を得るようになる(レベル・経験値は全員共通)。経験値が一定以上になるとレベルが上がり、ウェポンの攻撃力や性能が上がる。最大レベルは4であり、一応 次のレベルに必要な経験値として99999と表示されるが、実際は99998でカウントがストップする。
ゴエモン
いつもおなじみの正義の義賊。ゲーム内ではわりと常識人で会話のツッコミ役。ジャンプ力は高い方。
漫画では女好きで今作ではババンに一目惚れして美化して熱烈なアピール。ババンもゴエモンを受け入れ恋愛関係に。だが化粧が崩れおばさんだとばれ、破局になりかけるが、化粧を直すとすぐに愛復活。(この行動からババンはゴエモンの理想のタイプといえる。)うわべが良ければばばあでもいいのか?とゴエモンの行動に唖然とするゴロクたちをよそに愛を深め合う二人。しかし敵により海に転送された時2人で身を寄せ合うが、水で化粧の溶けたババンの素顔を見て我に返るゴエモン。美化も解けそのまま破局。
- メインウェポン:キセル
- キセルで相手を叩く。リーチはやや短めだが、レベルが上がると炎が出るようになる。
- サブウェポン:小判(1両消費) タメ撃ち:貫通小判(5両消費)
- 貫通小判は通常より攻撃力が高く、敵を貫通する。
エビス丸
ゴエモンの相棒で、自称「正義の忍者」。しかし、見た目は泥棒にしか見えない。会話ではもっぱらボケ担当で、シリアスなシーンでも平気でボケ倒す。通称「エビちゃん」。ジャンプ力はやや低め。
- メインウェポン:マジックハンド
- マジックハンドで攻撃。レベルが上がると攻撃力とリーチが長くなる。また、『がんばれゴエモン3〜獅子重禄兵衛のからくり卍固め〜』『がんばれゴエモン きらきら道中〜僕がダンサーになった理由〜』における、ゴエモンの「チェーンキセル」と同様の効果を持ち、フックなど特定のポイントに引っ掛けることができる。
- サブウェポン:手裏剣(2両消費) タメ撃ち:反射手裏剣(4両消費)
- 手裏剣は伏せて撃っても地形に沿わず、横に飛ぶ。反射手裏剣は壁に当たると反射し、遠くにあるスイッチを作動させることが可能。
ババン
宇宙刑事でおばあちゃん。長年、宇宙船イチバンブロ号で宇宙海賊リンダーラを追っていたが、息子のアコギングに強襲され、地球に墜落しアコギングのメカに捕らえられているところをゴエモン達に助けられる。ターミネーターのグラサン顔をモデルにした面持ち。ゴエモン達の腕を見込んで、仲間に加わった。物知り爺さんの科学力に驚くなど、地球を満喫している様子。ジャンプ力は一番高く、少しだけホバリングも可能なため、遠くの足場へと渡れる。名前の由来は宇宙刑事ギャバンからか。
漫画版では化粧で若作りをしていてヤエをしのぐほどの美人。ゴエモンに一目惚れされ、初対面で手を握られるなどの猛アタックにより、ババンもゴエモンを受け入れ恋愛関係に。だが厚化粧のため、少しの衝撃で化粧が崩れおばあちゃんだとばれてしまい破局が。しかしババンの方はいまだにゴエモンが好きな模様。
- メインウェポン:ステッキ
- ステッキを刀のように振って攻撃。レベルが上がると衝撃波が飛ぶようになり、リーチが長くなる。
- サブウェポン:光線(エネルギーウェーブ)(通常1両、タメ撃ち4両消費)
- 光線を打ち出して攻撃。火を消すことができる。貫通性能はない。タメ撃ちでは射程距離が長くなる。
ゴロク
うらら山の山賊の頭。アジトを宇宙海賊に急襲される。ゴエモンの大ファンで弟子に志願するも断られたが、仲間となってゴエモン達と行動を共にする。エビス丸とはチームのお笑い担当。単純だが、仲間思いで正義感が強い。高所恐怖症。うらら山付近の地理に詳しい。マグマ採掘工場で出会った隠密のおゆきに一目惚れする。ジャンプ力は一番低いが、力持ちなので特定のブロックを動かすことができる。
- メインウェポン:空手攻撃
- パンチやキックで攻撃。特定の障害物を壊すことができる。レベルが上がると衝撃波が飛ぶようになる。
- サブウェポン:岩(3両消費) タメ撃ち:爆発岩(6両消費)
- 岩を飛ばして攻撃。特定の障害物を壊すことができる。過去のシリーズにおけるサスケの「花火爆弾」と違い、放物線上に飛ばず下に投げ落とすような形となる。
サブキャラクター
- ゴエモンインパクト
- 物知り爺さんが作った巨大からくりメカ。最終決戦の前には物知り爺さんに宇宙仕様の改造を施される。ダンサーを続けているかは不明。
- おみっちゃん
- アコギングに誘拐された。失踪キャラが板についたゴエモンシリーズのヒロイン。
- サスケ
- 今回はプレイヤーキャラから外れ、脇役に。終盤ではサスケの頭部が重要な役割をする。
- ヤエ
- ゴエモン一行をサポートするくの一。サスケと同じく、今作では脇役で数回しか登場しなかった。通称「ヤエちゃん」。
- おゆき
- ヤエちゃんのいとこの隠密。結局、ゴロクの恋がどうなったかはゲーム上では分からなかった。
- かめきち
- 物語のカギを握っている亀。エビス丸だけカメ語を翻訳できる。
- 物知り爺さん
- ババンを驚かせる科学力を誇る伊賀の爺さん。
- 獅子重禄兵衛
- 未来のゴエモンの子孫で、『がんばれゴエモン3〜獅子重禄兵衛のからくり卍固め〜』のラスボスだった。物知り爺さんと共にゴエモンインパクトを宇宙戦闘用に改造してくれる。
敵キャラクター
今作ではボスキャラはHPが非常に高く、ボス戦は大抵長期戦になる。
- 宇宙海賊アコギング
- 宇宙大海賊リンダーラの息子。ワガママでマザコンでお調子者のドジ。部下からも軽蔑視される。地球の宝を根こそぎ奪うべくやってきた。最後は根性を叩き直す為にリンダーラによって暗黒星に送られた。
- サーハットリ
- 最初に戦うボス。宇宙海賊の偵察隊らしい。うらら山のゴロクのアジトを襲った。自称「紳士」。
- 番車
- イチバンブロ号に潜んでいたボス。ゴエモン達の後ろから現れ、攻撃してくる。ボスとしては珍しく、言葉を話さない。マシンガンやミサイルなどを搭載しているからくり。
- からくり大介
- 巨大なメカに搭載されている敵。警戒態勢中にゴエモンインパクトを見つけ、立ちはだかった。一度負けた後、莫大な修理代を使ってまで戦法を変えてリベンジを狙うも、またも敗れた。シーワールドではからくり大介に似たボスが現れた。
- 山奥の女
- 山奥に住む若い女。その正体は妖怪で、ゴエモン達に襲い掛かる。四方八方に飛び回り、プレーヤーを苦しめる難敵。倒すと「あったけえ」という竹が手に入る。宇宙海賊ではなく、地元の妖怪のようだ。
- もちどざー
- かがみもちにメカの脚が生えた姿をしたメカ。鉱山のボス。コンピュータに致命的なバグを抱えており、再生ボタンと間違えて自爆装置を作動させ、自爆した。
- キンカク・ギンカク
- キンカクギンカクの塔のボス。地底帝国への鍵を持っている。キンカク戦では一度負けるとBGMが変化する。
- 飛車丸
- 地下帝国のマグマ採掘工場のボス。クセ者だらけの宇宙海賊の中でも、かなりのドジ。ババンに秘密を知られ、襲い掛かってくる。
- がんちょき
- 亀神殿のボス。あだ名星人。すぐに冷静さを失うが、ギミック仕掛けのスペシャリストを自称している。攻撃パターンはおもちゃ。
- からくりでんでん
- 要塞クドーインの警備隊長。ババンと因縁があり根に持っている。こでんでんを操り、プレイヤーの動きを封じる戦法をとる。
- ろくろっくび
- オカマ口調の首が長いメカ。首のアタッチメントを変えることで多彩な攻撃を行なう。ゴエモンインパクトのコックピットに置かれていたサスケの首を盗みコレクションとして飾っていたところをゴエモン達に発見され、ゴエモン達と戦うこととなった。
- ベンジャミン
- アコギング専用の伝言ロボ。その性格は変態そのもので、アコギングにも引けをとらない。片言の日本語を話す。
- アクの強いキャラ設定が好まれ、ファン投票でも上位にランクされる事が多い。アコギングの伝言を伝えた後、自爆した。
- 宇宙大海賊リンダーラ
- 宇宙最大の海賊団の女ボス。元々は義賊の血筋で息子のアコギングを修行の為に一人立ちさせるも、その不甲斐なさに業を煮やしエンディングに登場。ババンとは昔からの好敵手。専用戦艦はエビフライそのもの。ババン曰く、ゴエモンインパクトでも歯が立たないほどの強力な戦艦らしい。
その他のキャラクター
- どろろんぱ
- おみっちゃんの家にいた泥棒。ゴエモン達に見つかるが、何とか誤魔化す。その後、竜の宮にも現れ、役人に追われる。
- まさし
- ゴロクの子分。アジトへの道を塞いでいる大岩の消し方を教えてくれる。礼儀正しい山賊。
- たけとりじい
- はぐれ町に住むおじいさん。ほろほろ寺の巨大な竹を「す~ぱ~なた」で切ってくれる。かわらばんやの父親。
- かわらばんや
- ネタ探しに苦戦している、たけとりじいの息子。ゴエモン達に宇宙海賊の情報を教える。父親思いである。
- やすし
- かわらばんやの知り合いで、宇宙海賊の情報を彼に教えた。家は留守になっているが、後に地下帝国にいることが判明する。
- 子供
- はぐれ町にいる子供。アメをねだる。正体は宇宙人で、空間移動で逃げようとする。
- あきやまもんばん
- 竜の宮の入り口に立っている門番。悪人ではないが、なぜか顔色が悪い。
町・ステージ
- 大江戸はぐれ町
- 地理的には『がんばれゴエモン3〜獅子重禄兵衛のからくり卍固め〜』とほとんど変わっていない。ゴロクの先祖が作った秘密の通路の出口がある。
- ほろほろ寺
- おなじみのボロ寺。今作ではうらら山入り口に通じている。竹薮には巨大な竹がある。
- うらら山
- 山賊の住む山。途中、大岩が道を塞いでいる。面積はかなり広い。
- ゴロクのアジト
- 山賊たちのアジト。宇宙海賊が多数巣食う。奥にいるサーハットリを倒すとゴロクが現れ、仲間になる。
- 川下り
- 山火事があった場所まで行ける。丸太に乗って下っていく。
- イチバンブロ号
- うらら山で大破しているババンの宇宙船。中に敵が入り込んでおり、番車を倒すとクリア。ババンからイチバンブロ号が墜落した事情を聴ける。墜落のときに燃料制御装置が外れた。
- 海洋
- はぐれ町で宇宙人の空間移動に巻き込まれ、飛ばされた海の上。ゴエモンインパクトを呼ぶが、からくり大介に見つかってしまう。
- 秋山
- 海洋でからくり大介を退けると着く、竜の宮の近くの山。迷路のように入り組んでおり、どこか怪しい雰囲気が漂う。妖怪が住む家とどろどろ温泉という寂れた温泉がある。竜の宮への入り口には顔色の悪い門番がいて、手形のない旅人を遠ざけている。
- 竜の宮
- 金山で栄える気候の差が激しい町。旅人はほとんど訪れない。穏やかな町だったが、宇宙海賊がはびこるようになってから治安が悪くなった。シーワールドとキンカクギンカクの塔は宇宙海賊のアジトである。ゴエモンたちはここでおみっちゃんが失踪したことを知る。BGMは『がんばれゴエモン〜ゆき姫救出絵巻〜』の「猫がおんねん」のアレンジ。
- シーワールド
- 竜の宮の施設。亀のショーで町人を楽しませていたが、宇宙海賊に乗っ取られた。ボスを倒すとかめきちが現れ、「たーとるおれ」の情報を話して去っていく。BGMはきらきら道中のスーイア城のアレンジ。
- 冬山
- 竜の宮と鉱山を結ぶ雪山。「あったけえ」がないと体力が減っていく。冬山では動きが鈍くなる。
- 鉱山
- 竜の宮の金山。宇宙海賊に目をつけられ、もちどざー達が占拠。以前とは比べ物にならないくらい掘り進められたらしい。ガスが充満している所がある。「キンカクギンカクの塔」の手形を入手すると、もちどざーが自爆する。
- キンカクギンカクの塔
- キンカクとギンカクの基地。地下帝国の扉を守っている。BGMは『がんばれゴエモン!からくり道中』の1面のBGMのアレンジ。
- 地下帝国
- 宇宙海賊の本拠地。住民は宇宙人。
- マグマ採掘工場
- 飛車丸の基地。宇宙海賊の採掘場。
- 亀神殿
- 亀が奉られている遺跡。心が清らかな者以外は追い出される。BGMはゆき姫救出絵巻の琉球エリア般若大将軍基地のアレンジ。
- カメディウス
- かめきちに乗って敵を撃つミニゲーム。『グラディウス』のパロディ。
- 宇宙要塞クドーイン
- ラストステージ。アコギングの私用の要塞。
漫画
『コミックボンボン』(講談社)にて連載。帯ひろ志作。全4話で構成されている。単行本は全1巻。ババンが若作りをしていたり、ゴエモンとババンが恋愛関係になりかける等オリジナル要素がある。ストーリーの長さは、シリージでは特に短く、本編の内容を大幅に省略されており、殆どのボスキャラが未登場。
- 第1話 宇宙刑事参上!その名はババン
- 第2話 最凶の宇宙海賊アコギングを追え
- 第3話 おみつさらわる!宇宙へ飛べGインパクト
- 第4話 宇宙一大決戦!勝者はオレさまだ