Web 2.0

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Web 2.0(ウェブ にいてんれい、ウェブ にいてんゼロ、ウェブ・ツー・ポイント・オー)とは、2000年代中頃以降における、ウェブの新しい利用法を指す流行語。 2005年に発祥し、その後2年間ほど流行した。

ティム・オライリーによって提唱された概念。狭義には、旧来は情報の送り手と受け手が固定され送り手から受け手への一方的な流れであった状態が、送り手と受け手が流動化し誰もがウェブを通して情報を発信できるように変化したwebの利用状態のこと。

定義[編集]

ティム・オライリーの初期の定義は『旧来は情報の送り手と受け手が固定され送り手から受け手への一方的な流れであった状態が、送り手と受け手が流動化し誰でもがウェブを通して情報を発信できるように変化したwebを「Web 2.0 」とする』としていた。

しかし、最近の発言では定義はあまり明確ではなく、彼も範囲を限定しないためにあえてそうしたとブログ[1]で説明している。また、彼は翌日、同ブログでWeb 2.0とは「すべての関連するデバイスに広がる、プラットフォームとしてのネットワーク」であり、Web 2.0アプリケーションを「ネットワークが本質的に持つ長所を最大限に活用するもの」であるとしている[2]

また、日本のITコンサルタントである梅田望夫は、著書『ウェブ進化論』で、Web 2.0の本質を「ネット上の不特定多数の人々(や企業)を、受動的なサービス享受者ではなく能動的な表現者と認めて積極的に巻き込んでいくための技術やサービス開発姿勢」としている[3]

概念[編集]

Web 2.0 バズワードのタイムバー。[4] この画像はWeb 2.0の専門用語とそれに依存している用語でよく使われたバズワードの時期を示す。

情報の送り手と受け手が固定され、送り手から受け手への一方的な流れであった従来の状態が、送り手と受け手が流動化し、誰でもがウェブを通して情報を発信できるように変化したということである。この変化を象徴する語として、変化後の状態を「Web 2.0」、それに対応する形で従来の状態が「Web 1.0」と呼ばれるようになったという(提唱者未詳)。2001年平成13年)のドットコムバブルの崩壊以降、ウェブの使い方が変化してきたという考えが根底にある。なお「Web 1.0」、さらにそれ以前の「Web 0.x」の定義は為されておらず不明。

代表的なサービスとして、ロボット型の検索エンジンSNSウィキ、巨大掲示板ブログなどが挙げられる。旧来の消費者が書き手・情報の発信源になったものは、すべて狭義のWeb 2.0の定義をみたす。

Web 2.0においては、情報そのもの、あるいは中核にある技術よりも、周辺の利用者へのサービスが重視される。そして、利用者が増えれば増えるほど、提供される情報の量が増え、サービスの質が高まる傾向にあるとされる。

具体的な技術を明確に指し示す用語ではなくマーケティング・ネットサービス業界で一人歩きして語られるため、「バズワード」とくくられる。それゆえ単なる宣伝文句として使用されることが多く、耳にする機会は多くとも、その実態の理解は日本では浸透しなかった。2009年平成21年)夏時点では日本でも米国でも廃語(俗に言う「死語」)となりつつある。

梅田望夫によると、Web 2.0という用語そのものは2005年平成17年)頃から用いられてきたが、2002年平成14年)~2003年平成15年)にかけてのAmazon.comの検索API (Application Programming Interface) 公開が、その端緒であるとしている[5]

商標問題[編集]

米国のCMPメディア社(この会社はオライリーメディア社と「Web 2.0 Conference」を共催している)が同国と欧州連合域内における「Web 2.0」の商標登録を出願しており、2006年平成18年)5月には同名の催事を開催しようとした非営利団体に「CMPの独占権を侵害する」と警告を行っている[6]。日本においても、CMPメディア社の子会社であるメディアライブジャパン社が商標登録を出願している。

この非営利団体によると、催事が6月に迫っていたため、今回の催事に関しては「Web 2.0」の名称の使用を認め、今後は使用しないように求められたという。CMPメディア社は、商標登録は催事の開催に限定したものだとしている。

2.0[編集]

新世代のものを表す冗談として、本来規格やバージョンとは無関係であるものの名称に「2.0」を付与する流行を作った。小数点以下1桁まで含めた表記であるが、そのことにも特に意味は無い。

俺2.0、鍋2.0[要出典]など日常生活を刷新することを目標に掲げたものから、DoCoMo2.0など商業的なキャッチコピーまで幅広く浸透している。2009年平成21年)には「民主主義2.0」、またやはりオライリーによって「ガバメント2.0」[7]が謂れ始めている。

関連書籍[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ What is Web 2.0?(O'REILLY RADAR、2005年平成17年)9月30日のブログ投稿)。
  2. ^ Web 2.0: Compact Definition?(O'REILLY RADAR、2005年平成17年)10月1日のブログ投稿)で原文 (英語) が確認できる。
  3. ^ 梅田望夫『ウェブ進化論』(2006年平成18年)2月、ちくま新書、ISBN 4-480-06285-8)、120ページより引用。
  4. ^ Jürgen Schiller García (2006年9月21日). “Web 2.0 Buzz Time bar”. 2006年10月29日閲覧。
  5. ^ 梅田『ウェブ進化論』、112~119ページ。
  6. ^ ITmedia 2006年平成18年)5月30日付の記事参照。
  7. ^

関連項目[編集]

外部リンク[編集]