調和関数

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円環上で定義された調和関数

数学において、調和関数(ちょうわかんすう、harmonic function)とはラプラス方程式の解となる関数のことをいう。

調和関数に関する重要な問題はディリクレ問題である。ディリクレ問題の解決方法にはいくつかあるが、その中でも重要な一般的方法はディリクレの原理である。

20世紀には、ホッジド・ラーム小平邦彦は調和積分論を発展させた。

定義[編集]

関数 f: Cn (resp. Rn) → C (resp. R) がラプラス作用素

\Delta = \frac{\partial^2}{\partial x_1^2} + \frac{\partial^2}{\partial x_2^2} + \cdots + \frac{\partial^2}{\partial x_n^2}

に対し、Δf = 0 を満たすとき、関数 f調和的 (harmonic) である、あるいは f調和関数であるという。

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  • z = x + iy (x, yR) を複素変数とする複素関数 w = f(z) に対し、w = u + iv (u, vR) とおくと、実 2 変数の実数値関数 u = u(x, y), v = v(x, y) が得られる。このとき、w が複素微分可能であれば u, v は 2 変数の調和関数となる。

2 つの調和関数がコーシー・リーマンの関係式を満たすとき、共役である。共役な調和関数の対から、正則関数 z = x + iy が与えられる。

一般化[編集]

微分形式に対するホッジ-ラプラシアンなどの「ラプラス作用素の類似物」が与えられれば、それに関して同様の調和関数(調和形式、調和写像)が定義できる。

複体上の調和関数[編集]

鎖複体 X = {Xn} に対し、複素数 C 係数の双対鎖複体 A = Hom(X, C) = {An = Hom(Xn, C)} を考える。ただし、Hom(Xn, C) は Xn から C への写像全体の作る関数空間で、値での演算から C 上のベクトル空間になっている。このとき、以下の条件を満たすことを仮定する。

An は正定値内積 (·, ·) を持ち、A における双対境界作用素 ∂ = {∂n} は内積 (·, ·) に関して共役な(次数つきベクトル空間としての)-1 次の準同型 d = {dn} をもつ。

このとき、双対鎖複体 A におけるラプラス作用素とは

\Delta = \partial\circ d + d \circ\partial

で定義される次数つきベクトル空間としての 0 次の準同型 Δ のことと定義する。

fAn が Δf = 0 をみたすとき、f調和的であるとか n 次の調和関数であるなどという。

ラプラス作用素 Δ に関する、An 次の C 係数調和関数全体の成すベクトル空間を Harmn(X; C) と表すことにする。このとき、調和関数全体の成す次数つきベクトル空間 Harm(X; C) = {Harmn(X; C)} は、C 係数コホモロジー群 H(X; C) = {Hn(X; C)} と次数つきベクトル空間として同型である。

関連項目[編集]