沐浴
沐浴(もくよく, Ablution)とは、一般的には体の一部またはすべてを清める行為。ただし表現としては、宗教的な儀式を指すことが多く、また宗教によって呼び名も異なる。乳児の体を洗うことも含まれる。ここでは、宗教的な儀式について主に説明する。
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概要 [編集]
沐は水を頭から浴びること、浴は水に身体を浸けることを意味する。したがって、沐浴を行う時に使用する媒体としては、水・湯が一般的。それ以外にも煙・火・香料などによりけがれを落とすことも沐浴に含める。
沐浴を行うことの宗教上の意義は主に以下の3つが挙げられる。
- 沐浴により、聖なる物に触れる前や空間に入る前に、身体的・宗教的なけがれを落とすこと。
- 沐浴により、俗から清へ、生から死へなど、ある状態から別の状態への移行を促進する。
- 川・海・泉など、聖なる場所に身体を置くこと(沐浴すること)で、けがれを取り除く。
ヒンドゥー教圏 [編集]
ヒンドゥー教では、沐浴を行うことで、罪を流し功徳を増すと信じられている。ヒンドゥー教徒の多くは1日の始まりに、寺院の貯水池や川で沐浴を行う。
多くの聖地が集積するガンジス川での沐浴の光景は特に有名で、ベナレスがその中心地。ここでは水葬や火葬も行われる。
12年に一度、インドのイラーハーバードなどで「クンブメーラ(クンブ・メラ)」と呼ばれる最大の祭典が55日間行われる。近年では2013年に行われた[1][2]。
イスラム教圏 [編集]
イスラム教では、沐浴をグスル(Ghusl)と呼ぶ。男女を問わず精液の出た後、出産後、巡礼の衣を着用する前などに行うことが義務付けられている。グスルのやりかたは、その方法がイスラムの法典により細かく定められている。
キリスト教 [編集]
洗礼として知られる。イエス自身もヨルダン川でバプテスマのヨハネにより洗礼を受け、救世主の到来と告げられた事になっている。
日本 [編集]
日本の伝統的宗教である神道には、滝や川でけがれを祓う禊ぎがある。神社の境内にある手水舎で行う、手洗いや口すすぎも禊ぎ・沐浴の一種と考えられる。
日本に仏教が伝来すると、各地に寺が建立された。寺には沐浴の施設として温堂や浴堂が建築され、僧侶自身は勿論のこと、貧しい人々や病人・囚人らを対象として浴室を開放して入浴を施す施浴などがおこなわれ、次第に仏教の温浴が宗教上の沐浴から切り離され俗化されて、入浴という風習につながった。「斎戒沐浴」。
脚注 [編集]
- ^ “世界最大の宗教祭、ヒンズー教「クンブメーラ」始まる”. AFPBB News. (2013年1月14日) 2013年1月15日閲覧。
- ^ “インド 1000万人超がもく浴”. NHKニュース. (2013年1月14日). オリジナルの2013年1月15日時点によるアーカイブ。