柘榴石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
柘榴石

柘榴石石榴石、ざくろいし、garnet)はケイ酸塩鉱物(ネソ珪酸塩鉱物)のグループ。宝石としてはガーネット、または紅榴石の名前でよばれる。1月誕生石である。石言葉は「真実・友愛」など。

性質・特徴[編集]

一般式はA3B2(SiO4)3または、A3B2C3O12と表される。主成分は、Aとしてカルシウムマグネシウム(二価)・マンガンなど、Bとして鉄(三価)・アルミニウムクロムチタンなど、Cとしてケイ素・アルミニウム・鉄(三価)などが入る。モース硬度は 6.5 - 7.5、比重は 3.1 - 4.3。結晶系等軸晶系で、結晶菱形十二面体または偏方多面体となる。その整った形状から、誕生石の一番目に選ばれたといわれる。ガラス状の光沢があり、透明度はさまざま、色は無色・黄・褐・赤・緑・黒などがある。

種類[編集]

柘榴石は、化学成分により次のような端成分に分けることができ、天然にはこれらの固溶体として存在する。

鉄礬柘榴石almandine
Fe2+3Al2(SiO4)3変成岩火成岩ペグマタイトなどに産する。
苦礬柘榴石pyrope
Mg3Al2(SiO4)3
満礬柘榴石spessartine
Mn3Al2(SiO4)3。マンガン鉱床に産する。
灰鉄柘榴石andradite
Ca3Fe3+2(SiO4)3スカルンに産する。
灰礬柘榴石grossular
Ca3Al2(SiO4)3。スカルンに産する。
灰クロム柘榴石uvarovite
Ca3Cr2(SiO4)3。クロム鉱床に産する。
knorringite 
Mg3Cr2(SiO4)3
majorite 
Mg3(Fe,Al,Si)2(SiO4)3
calderite 
(Mn2+,Ca)3(Fe3+,Al)2(SiO4)3
灰バナジン柘榴石(goldmanite) 
Ca3V2(SiO4)3
kimzeyite 
Ca3(Zr,Ti)2(Si,Al,Fe3+)3O12
森本柘榴石(morimotoite) 
Ca3TiFeSi3O12森本信男にちなむ。
ヒブシュ柘榴石(hibschite) 
Ca3Al2(SiO4)1.5-3(OH)6-0
加藤石(katoite) 
Ca3Al2(SiO4)3-x(OH)4x加藤昭にちなむ。
  • ショーロマイト(schorlomite、チタン柘榴石)は独立種ではない(含チタン灰鉄柘榴石)。

用途・加工法[編集]

  • 特に透明度の高い赤色、橙色、黄色、緑色のものを宝石として装飾用に使用する。丸く磨き上げられたものはカーバンクルと呼ばれる。
  • 硬度の高さから「金剛砂」という粉末状の研磨剤として利用されることが多い。粒子の細かい柘榴石は、比較的安価にかつ大量に採掘できることから、紙やすりなどに利用される。
  • パイロープガーネットの成分とスペサルティンガーネットの成分の中間に位置するものにカラーチェンジガーネットというのも存在する。アレキサンドライトに非常に似た変色効果を発揮する大変興味深いルースとして知られている。産地としては、スリランカ・アフリカ・マダガスカルなどが代表的だが、スリランカ産のものは既に鉱山が閉鎖されているため、現在は産出されていない。マダガスカルからは良質なカラーチェンジガーネットが産出することが多いが、スリランカ産の方が珍しいため、コレクターの間では高い値で取引されている。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

外部リンク[編集]